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【企業分析集中講座】日本の医療へのアプローチを行うエーテンラボ株式会社の分析

はじめまして!

企業分析集中講座の3期生として参加したこうと申します!

twitterアカウント:https://twitter.com/kouyou946467511

note初投稿ということで拙い部分もあると思いますが、ご容赦ください。

今回は「みんチャレ」というヘルスケアアプリを提供している「エーテンラボ株式会社」についての分析を行いました。


はじめに

現在日本では生活習慣病、またはその予備軍と言われている方々が4568万人もいると言われています。これは日本人の3人に1人の割合で、悪化すると心筋梗塞や脳梗塞などの病気にかかりやすいと言われています。

若者も他人事ではなく、身近にある危険なのです。

また日本では高齢化社会が進行しており、平成30年には過去最高額となる42兆600億円もの医療費が計上されました。

このような状況が続けば国民一人ひとりの負担の増加が予想されます。

そんな状況を変えるためには無理のない負担額でも受信できる医療環境の整備が必要不可欠です。

そんな現状への打開策として「エーテンラボ株式会社」が提供しているのが継続して健康促進を習慣化する事ができる「みんチャレ」なんです!

ここからは「みんチャレ」の具体的な説明をしていきます。

みんチャレとは

「みんチャレ」とは5人1組のコミュニティを作り、”糖尿病改善”や”ダイエット促進”などの同じ目標を持つ匿名5人のチームが作られます。

その中で自分は何をしたのかということを報告し合い、励まし合うことで習慣化をサポートするサービスです。

「みんチャレ」は病院患者の方へのアプローチから始まり、生活習慣病の改善に向けて現在は毎日14000人のアクティブユーザーがアプリを活用しています。

他のアプリと違い、匿名ではありながらも協力して同じ目標達成を目指すため、習慣化の成功率がなんと1人で行うときの約8倍もの達成率を誇っています。


ここからはどのようにしてマネタイズしているのかについてご紹介します。

ビジネスモデルについて

「エーデンラボ株式会社」はメインとなる収益軸として「To C事業」と「To B事業」の2つがあります。

まずメインとなるのは「みんチャレ」を使用しているユーザーからの月額利用料です。

現在は月ごとで利用料が決まっており、プレミアムプランに加入している方の利用料が1つの収益軸となっています。

この軸では利用顧客数と顧客単価によって売上が定まっており、利用料金を払った方に対して「みんチャレ」のサービスを提供しています。

もう一つの収益軸として、企業からの契約利用料や広告費があります。

これは個人で「みんチャレ」を利用する方とは異なり、法人での契約ですね。また「みんチャレ」上での広告を掲載するにあたっての掲載費があり、この2つから「To B事業」が成り立っています。


ではここからはこれらの要素を踏まえて売上向上施策について考えていきたいと思います。

売上向上施策提案

まず現状分析を行います。

現在多くのヘルスケアアプリがローンチされており、差別化が図りにくい状況です。

そんな中で「みんチャレ」が優位性を持っている点として、

・幅広い対象者と継続性の高さ

・企業との連携による職域マーケットへの進出

・1日のアクティブユーザー14000人もの規模感

です。

まず1つ目の幅広い対象者と継続性ですが、ヘルスケアアプリはカテゴリが狭義であったり、UXが期待はずれであったりというものが多々あります。

しかし「みんチャレ」は対象者が多く、上記で説明した理由から継続性が高くなっています。

この点は他のアプリとの差別化を図れている点と言えるでしょう。

2点目として、企業との連携による職域マーケットへの進出が挙げられます。

これは企業との連携を行い、ヘルスケアを通じて企業の「健康経営」を支援するというものです。

実際にアクサ生命が提供する従業員向けの「健康経営サポートパッケージ」の”アクサ健康スクラム”の中で「みんチャレ」が提供されています。

そのように健康から経営を支援していく動きも強まっており、今後も企業に対してのアプローチは増加しそうですね。

最後3点目のアクティブユーザー14000人もの規模感ですが、

アメリカでは医師から処方される治療アプリの普及が始まっており、日本においてもその流れが来ることが期待されています。

すでに医療機関との連携もあり、実勢を出している「みんチャレ」はこの領域内で有意な立ち位置にいると言えます。

では現在の売上と目標としている売上高にはどれほどの乖離があるのでしょうか?

2019年の実績値では約2000万円の売上高を計上しており、2020年10月には5300万円の売上高を計上する見込みです。

私は今回売上高の向上にのみ絞った形で提案したいと考えています。

そこでなぜ売上高に着目したかというと


提携先の企業・病院にはまだまだ余地があり、依然として会員数の増加が見込むことができると考えたからです。

また医療資源に限られている日本だからこそのサービスとして、提供されることが期待できることも要因の1つとしてあげられます。

それらの理由から今後の規模拡大は可能であり、必要であると言えます。

具体策として、上記の3案をご提案します。

まず①新たな料金プランの提供ですが、

現状のプランはプレミアムプランの一択となっており、無料体験期間である1週間以外は試すことができない様になっています。

しかしこのアプリの利点である継続性という部分に着目すると、1週間だけでは決めかねる方もいるのではないかと考えました。

そこで新たに安価な料金プランをプレミアムプランの下に作ることで、取りこぼしを防ぎ、広くリーチすることができるのではないかとしました。

またそのプランを提供したことにより、プレミアムプランの意義がなくなることを危惧し、プレミアムプランのみで利用できるサービスを拡充した後にプレミアムプランの値上げすることも考えています。

そうすることで顧客数の増加とともに、顧客単価の増加揉み込むことができると考えました。

続いて2案目の連携病院・大学の増加による流入拡大ですが、

今以上に病院や大学との提携を増やし、アプリの提供機会を増やすことで、今以上の方に対してリーチすることができると考えました。

そうすれば母数の増加になり、今まで以上の売上高増加が見込めるのではないかと考えました。

最後の3案目については完全なアイデアベースではあるのですが、

現状の強みである”継続性”というものは様々な場所で求められると考えられ、例えば受験勉強のようなものであっても使うことができるのであれば、ヘルスケアに限らないセグメントの捉え方ができるのではないかと考えました。

以上の3案を提案させていただきます。

ここからはその3案の実現可能性と効果についてまとめていきます。

施策評価

まず①新料金プランは提案自体はすぐに行うことができますし、単純計算で売上高が増加するとは考えられます。

しかしそのことによってプレミアムプランの人数減少が見られたり、プラン提供することによる顧客の動きが予測できないことから値上げについては様子を見つつ行うことが求められるのではないかとしました。

2つ目の案である提携先の増加ですが、

病院や企業、大学にとっても提携というのは大きな決断であり、すぐに判断できるかと言われたらそうではありません。

そのためこの1年間での実現可能性は低いと言えますが、実行できればその効果は高いと考えられます。

最後3点目の利用できるカテゴリーの増加について、増やすだけならすぐにでもできるのではないかと考えられますが、継続性があるとはいえその点だけを目当てにサービスを利用するかは判断が難しいため、それらを考慮して位置を決定しました。

よって具体策の評価より、今後1年間の売上高を高めるためには①新料金プラン作成が効果が高いと考えられました。

しかしそれは目先の利益のみであって、長期的な利益創出を考えるのであれば②、③についても取り組む勝ちはあるのではないかと思います。


以上で分析は終了となります。

慣れない中で行った企業分析で、しかも期限ギリギリ過ぎてからの提出になってしまいました、、、

読みにくい部分もあるかと思いますが、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました!

今後もいろいろな企業分析を行ってきたいです!