真・海外競馬メディア構想案
「世界の競馬」とか「海外競馬」と言われますが、ちょっと待てぇぇぇい。その世界、その海外、範囲が狭すぎやしませんか?
現在の海外競馬はほとんど「アメリカ・アイルランド・イギリス・フランス競馬」と同義です。アメリカは不遇感ありますけど。「オーストラリア・香港競馬」が気まぐれにこの輪に加わり、日本馬が遠征するときのみ「サウジアラビア・ドバイ競馬」が含まれます。
では「海外旅行」と言った場合、どのくらいの国が含まれますか? 北米・西欧はもちろん、東南アジアや東欧、北欧、中東、アフリカ、中南米も選択肢に含まれます。海外というのは本来このくらい広いものです。
そして、北米、西欧はもちろん、東南アジアや東欧、北欧、中東、アフリカ、中南米でも競馬は行なわれています。そう考えると、現在「世界の競馬」や「海外競馬」に含まれている国の数はあまりにも寂しいし、海外を名乗れるほどの情報量に達していません。
これは愚痴。ディープインパクト産駒なんてイギリスの未勝利戦で3着になったくらいで報道されるのに、アグネスゴールド産駒・ハットトリック産駒・シーキングザダイヤ産駒はGⅠを勝ってもいっさい無音なのなんでだろぉ~?
そもそも、アメリカ・アイルランド・イギリス・フランスの競馬でさえも情報が乏しいと思います。伝えられるのは重賞レースの結果と、バーイードとかフライトラインみたいなすっげー強い馬の動向くらい。その他のニュースは日本競馬と関係するときくらいしか報じられていない気がします。メディア、もっと頑張れ……。
たしかに需要があるない、興味があるない、閲覧がありそうなさそうは、情報発信するうえで大事な基準だと思います。ですが、今や普通に生きているだけで情報過多、ゆえに情報の取捨選択が各々に委ねられている時代です。情報を発信する側があらかじめ情報をふるいにかけなくてもいいんじゃないかぁと思います。
「本当の意味で海外競馬を専門に扱うメディアを作りたい!」
「日本のメディアが日本競馬を扱うのと同等の質・量で海外競馬を報じたい!」
僕はかなり前からそんな思いを抱いています。
では、どうやって『真・海外競馬メディア』を作ればいいでしょう?
外国語が堪能で、競馬に関することだけでなくその国・地域の文化・歴史・経済などにも詳しい人を探す。
アフリカ競馬担当、東欧競馬担当、中東競馬担当などと管轄を割り振る。
現地の競馬情報を日本語で発信するブログなりサイトなりを作る。
それらサイトを世界地図が描かれた1つのサイトに集約・連携する。
地域を選択してサイトに飛べるようにする。
こんな感じで作るのが一番手っ取り早いと思います。
情報の信頼性のためにも語学力は必須です。たとえば「俺、スウェーデンの専門家です。スウェーデンのことならなんでも分かります!」って豪語してる奴が、実はスウェーデン語がまったく分からないとなれば、何もかもが胡散臭くなりますよね。
言葉ができれば現地の関係者と繋がれる、直接やりとりできるというメリットもあります。また、実はこっちのほうが大事なんじゃないかと思うのですが、日本の競馬をその国の言語で発信することもできます。外国向けのアピールは日本競馬の弱点だと思うので、その点も解決できそうです。
しかし、大きな問題が2つあります。
1つ目は人材を探すのが難しそう。中国語とかフランス語とかドイツ語ができる人はいると思いますが、チェコ語とかハンガリー語ができる競馬ファンはめったにいません。
2つ目は割に合わないことです。中南米競馬を扱っている経験から言わせてもらうと、活動にはかなりの時間と労力を要します。サイトを作るのもそうですが、ニュースやネタを探したり、翻訳したり文章を作ったりするのは大変です。それでいて収益はまったく見込めません。その国・地域の競馬が心から大好きで、もっとみんなに知ってもらいたいというボランティア精神がないと、とてもじゃないけど続けられません。
人材が見つかって、開業資金があって、スポンサーがついて、安定した利益が見込めるのであれば、本格的に取り組んでみたいです。同志よ、集え!
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木下 昂也(Koya Kinoshita)
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