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デジタル化に関する都民の実態調査で、都政の「現在地」が分かりました

「デジタル」の力を存分に活用し、新たな都政=シン・トセイへと変貌を遂げていく「シン・トセイ」戦略。

行政がデジタル化を推進していくうえで、まず初めに、今我々がどこにいるのか、「現在地」を押さえておかなければなりません。都民や職員の現状や意見をどのように把握し、いかにして都政へ反映させていくか。今回は、「シン・トセイ」戦略の中から、4つの取組をご紹介いたします。

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①デジタル化に関する都民の実態調査

世界の主要都市と比較して、東京都の行政サービスのデジタル化はどこまで進んでいるのでしょうか?東京、ニューヨーク、ロンドン、パリ在住の10代~50代(各都市約300名)を対象に、WEBアンケート調査を実施しました。

「デジタル化された行政手続」の利用率や満足度は総じて低い

東京都は、デジタルでの行政手続の利用率が1,2割であり、海外3都市と比較して、総じて利用率が低くなっています。満足度についても、海外3都市と比較すると、いずれの手続でも満足度が低い現状にあります。

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(「シン・トセイ」戦略P110より抜粋)

行政サービスへのアクセス手段はスマートフォンが多い

行政サービスへのアクセス手段として、スマートフォンが6割以上と、最も多く使われている結果となりました。

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(「シン・トセイ」戦略P111より抜粋)

行政のSNS活用への期待

行政に活用を期待するSNSは、「Twitter」「LINE」「YouTube」の順に高いことが分かり、「伝える広報」から「伝わる広報」へ転換するためにどのようなツールを活用すべきか、そのヒントを得られる結果となりました。

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(「シン・トセイ」戦略P113より抜粋)

今回の調査から、行政サービスのデジタル化については、まだまだ改善の余地があることがわかりました。また、サービスを閲覧するツールとしてスマートフォンが主流となっていることや、「Twitter」「LINE」「YouTube」といったSNSの活用への期待があることも判明しました。

こうした結果も踏まえ、コア・プロジェクトの一つ「ワンストップ・オンライン手続プロジェクト」では、2022年度までに約40の手続でスマートフォンによる申請を開始していくことを示しています。また、LINEを活用したサービス提供についても検討を進めていくこととしています。

通信機器やSNSなどの利用実態は、刻一刻と変化していきます。今後も定期的に調査を実施し、改革の取組が間違った方向に進んでいないか、現在地の確認を行い、職員へ共有していくことで、ユーザー目線に立ったコミュニケーションを実現していきます。

なお、今回の調査結果は「東京都オープンデータカタログサイト」で公開しています!

②都政のデジタル化に関するご意見募集

都政のデジタル化に関する意見や要望は、noteに掲載しているアンケートフォームにより把握し、今後の取組にダイレクトに反映していきます。「シン・トセイ」戦略では、その対応例を紹介しています。

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(「シン・トセイ」戦略P107より抜粋)

今後はインターネット都政モニター(都政の緊急課題等に関する意見・要望等を専用サイトで調査)やネットリサーチの活用など既存の広聴手法に加え、海外の事例などを参考に、都民からよりオープンかつアジャイルに意見を集約することができる手法を検討していきます。

③職員意識調査

都庁のデジタル化にあたり、庁内のデジタル環境について職員が感じている課題を把握するため、職員意識調査を実施しました。今後は、クラウド(SaaS)利用の拡大や外部とのWeb会議環境整備、SaaS等の利用に対応するためのセキュリティ強化により、デジタル環境の満足度の向上を図ってまいります。さらに、今後も調査を定期的に実施し、都政のQOS向上のメルクマールとしていきます。

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都庁のデジタル環境に「不満」を抱いている職員の割合は「54%」
(「シン・トセイ」戦略P116より抜粋)

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現在のPC環境に「不満」を抱いている職員の割合は「63%」
(「シン・トセイ」戦略P117より抜粋)

④デジタル提案箱

都民や事業者の皆様の個々のニーズに応じたきめ細やかなサービスを提供していくため、実際に職務を遂行している職員のデジタル環境などに対する改善提案を募り、各部署にて対応を進めていく「デジタル提案箱」を運用しています。PC環境の改善をはじめとして、これまで500件を超える改善提案がありました。

寄せられた提案の一つ一つについて検討し、実現につなげていくとともに、対応経過を職員全体へフィードバックすることで、改革のムーブメントを生み出し、都政のQOS向上につなげていきます。

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(「シン・トセイ」戦略P114より抜粋)

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「シン・トセイ」戦略の最終目標は、都政のQOS(クオリティ・オブ・サービス)の向上による都民のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上にあります。改革の現在地を見失わないためにも、頂いたご意見・ご提案をアジャイルに取組に反映させていきます。

これからも、皆様の「声」をどんどんお寄せください!

【「シン・トセイ」戦略へのパブリック・コメント募集】
「シン・トセイ」戦略は、今後皆様からご意見をいただき、3月末に成案を取りまとめる予定です。今回ご紹介した双方向コミュニケーションのあり方等、戦略に対するご意見・ご要望がございましたら、こちらよりお寄せください。