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副知事と若手職員が都政の構造改革を語り合った!(前編)

都政の構造改革が始まって約半年。これまで取り上げてきたように、都庁内でさまざまな変化が生まれつつあります。

各現場では、デジタルネイティブ世代である若手職員が、次々と具体的な改革の実践に取り組もうとしています。

そうした若手職員と都のDXの陣頭指揮を執る副知事が直接コミュニケーションできる機会を設けたら、どんな化学反応が生まれるか――。

そんな発想から、都のデジタル化について組織や職層の壁を越えて語り合うオンライン意見交換会を実施しました。この模様を2回に分けてお届けします。

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参加者一覧(五十音順):
金子楓 主任(オリンピック・パラリンピック準備局 総務部 企画計理課)
川原知哉 主任(教育庁 総務部 教育政策課)
佐々木徳朗 主事(下水道局 施設管理部 排水設備課 排水設備担当)
下間梨絵 主任(下水道局 総務部 総務課)
堤佑城 主任(財務局 主計部 財政課)
松澤公俊 主任(下水道局 施設管理部 排水設備課 排水設備担当)
松永圭右 主事(下水道局 施設管理部 排水設備課 排水設備担当)
八木政樹 主任(主税局 徴収部 徴収指導課 収入管理指導班)

※個室から参加している方のみマスクを外しています。

半年で急速にデジタル化が進んでいる

冒頭、都政の構造改革のリーダー・サブリーダーである、武市・宮坂両副知事から、この半年の振り返りなどについてコメントがありました。

武市副知事 本日はこのようなかたちで皆さんとミーティングができることを非常にうれしく思っております。この半年で急速にデジタル化が進んでいるなと実感しています。今までは行政改革と呼んでいましたが、もっと抜本的に都庁・都政を変えるために構造改革をやるべきだと。中でも、柱となるのがデジタル化だということで、宮坂副知事を中心に様々な取組を推し進めているところです。今日はディスカッションを通じてそれぞれ有意義なものを得ることができればと思います。

宮坂副知事 今日は現場でデジタル化を頑張っている皆さんと話せるのを本当に楽しみにしていました。なにより、こうしてオンラインで集まれるというのは、1年前では想像もできない世界ですよね。いろんな局の、しかも若い職員が一堂に会して、副知事も参加してオンラインでディスカッションできる、というのは、本当にデジタル時代ならでは。民間企業ではふつうだと思いますが、都庁では大きな変化だと思います。こういった景色の変化がどんどん起きていくよう、今日はいい話も、えっ、という話も含めて、現場でどんなことが起きているのか、いろいろと聞かせてください!

デジタル化を進めるポイントとは?

その後、若手職員それぞれが実際に進めているプロジェクトやこれまで検討してきたプロジェクトを簡単に紹介し、フリーディスカッションに移りました。

まずはデジタル化に対する職場での受け止めについて、武市副知事が質問を投げかけました。

武市副知事 ぜひ教えてほしいのは、デジタル化を進めるなかで、部長や課長などの上司が、ちゃんとフォロー(後押し)の風を吹かせてくれたのか、それともアゲインスト(逆風)になってしまったのか。今後さらに進めていくにあたって、我々にフォローしてほしいことなどあれば、本音で語っていただければと思います。

これに対し、各職場でデジタル化を実践している2名の職員から、現場の雰囲気について発言がありました。

財務局・堤主任 私の職場では、管理職含め職員一人ひとりが構造改革の必要性を認識しており、積極的に取組を進めるべきという機運が高くなっています。現場の問題意識やデジタルを活用した対応案等について上司を含めて議論を重ねつつ、改善に向けた前向きな意見もいただきました。管理監督職が現場の取組へしっかりと向き合っていただくことで、職員にとってさらなる改革を模索していくモチベーションにもつながっています。

一方で、職場におけるデジタルの知識は限られており、コロナ禍で業務が圧迫されている中、独学でデジタル化へ取り組むことへの限界も感じました。業務との両立の観点からも、デジタル化へのフォローアップ体制を今後更に充実していただければ、構造改革のマインドが全庁的に浸透していくのではないかと思っています。

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堤主任は、マイクロソフト社のPower BIを活用して都財政情報のダッシュボードを作成した中心メンバーです。このダッシュボードは、公表後、SNSでも話題となり、また、他の自治体からも連絡が来るなど、注目のツールとなっています。取組の詳細については、2月19日に公開したこちらのインタビュー記事をご覧ください。

下水道局・松澤主任 コロナ禍ということもあり、課長も課長代理も、事務所も本局も皆さん、非常に前向きな姿勢で取り組んでいるのは間違いありません。

一方、「こういう規定があるからどうだろう」みたいな懸念や指摘をいただくこともあります。その場合は、「じゃあこう工夫すればできるのでは」といった意見を若手職員のチームで出し合いながら、1つ1つ着実に課題を乗り越えていくようにしています。

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下水道局は、昨年11月、申請件数が年間約2万6000件にのぼる「排水設備計画届出」について、クラウドサービスを活用した申請システムを導入しました。松澤主任は、事業所の職員とともに作業部会を立ち上げ、現場の声を反映しながら、運用面での課題抽出や、システムの運用マニュアルの改善などに取り組んでいます。このプロジェクトについては、後日公開予定のインタビュー記事で、より詳しくお伝えしていきます。

下水道局資料

また、主税局の八木主任からは、ユーザーである都民とのコミュニケーションが必要、との発言がありました。

主税局・八木主任 都庁内もそうですが、都民の皆さんとも双方向で意見交換などができるようになると良いのでは、と思います。デジタルの力で都民の皆さんの満足度をいつでもヒアリングできるようなサービスを作り上げていくことで、東京都全体の風通しが良くなり、デジタル化につながると考えています。

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八木主任は、スマートフォン決済アプリによるキャッシュレス収納を推進しています。昨年6月に「PayPay」および「LINE Pay」を使ったスマホ収納を開始し、今年1月末までに約20万件の利用がありました。令和8年度にはシステムの再構築により、これまで紙で行っていた納税通知書の発付や証明書の申請交付について電子化を図っていく計画です。

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各職場でのDXの実践には、その推進役となる職員の熱意に加え、上司など周囲の理解と協力が不可欠です。今回参加された職員の職場では、こうした環境が醸成されつつあるようです。

人材確保のためにもビジョンの実現を

ここで話題は、先月12日に案を発表した「シン・トセイ」戦略へ。

新しい都政=「シン・トセイ」の実現という想いを込め、自治体の公表物としては聞き慣れないネーミングにより発信したこの戦略について、現場で働く職員はどのように受け止めたのか聞いてみました。

オリンピック・パラリンピック準備局(オリパラ準備局)の金子主任からは、「シン・トセイ」のビジョンの伝え方について提案がありました。

オリパラ準備局・金子主任 現場の人たちは、ペーパーレスやFAXレスなどの個別の数値目標が伝えられるだけで、シン・トセイによって職員がどう変わるのかイメージできていないのが現状です。動画等によりシン・トセイによって描かれる未来が示されると、わくわく感が広がると思いました。

オリパラ金子主任

金子主任は、今年度実施した都庁のデジタルシフトを推進するリーダーを養成する研修の参加者の1人です。都庁内で行う各種調査について、データの規格化や、オープンデータ化により、調査結果の共有を進める「ナレッジマネジメントシステム」を提案しました。

オリパラ資料

また、教育庁の川原主任は、人材確保のためにもわくわくしながら仕事ができる職場環境が重要、と言及します。

教育庁・川原主任 これから、人口減少社会により、人材確保がどんどん厳しくなっていきます。都は外国籍の職員採用に制限があり、民間企業に比べて不利な面もあるかと思います。だからこそ、わくわくしながら仕事ができる職場環境が非常に重要です。そのような環境でないと、人材の確保は難しいですし、QOS(クオリティ・オブ・サービス)も向上しないと思うので、ぜひ、目指す都政の姿を実現していけたらと思いました。

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川原主任は、金子主任と同じく都庁デジタルシフト推進リーダー養成研修において「楽ちん申請プロジェクト」を提案したグループの中心メンバーです。経済産業省の補助金電子申請システム「jGrants」と、東京都の各局システムを連携させ、必要な情報をプッシュ通知して、都民・事業者が時間や場所に捉われず、補助金や給付金を簡単に申請できるようにすること考案しています。

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これに対して、武市副知事からは、

武市副知事 外国人の正規職員採用については、制度を含め様々な課題があり、一気に変えるのは難しいと思います。それでも、外国人や民間企業の方など、都庁外の方々の多様な考え方は、必要ですし、変えられるところから変えていくべきです。柔軟な発想で、できることから、一緒にどんどん変えていければと思います。

との発言がありました。

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武市 敬 副知事

「シン・トセイ」戦略の「組織・人材マネジメント変革プロジェクト」では、民間企業、他の自治体や都の政策連携団体など、都庁内外の多様な主体と協働し、都庁を柔軟かつ迅速に対応していく組織へと変えることを掲げています。また、海外の組織・団体を含め様々な方々との交流を通じて、都庁職員の知見を絶えず「アップデート」していくことが必要です。

このあと、ディスカッションは「シン・トセイ」についてさらに議論が続いていきます。(後編に続く)。

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