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入院患者のリハが一番ムズイ

こんにちは。理学療法士のこうやうです。

今回は入院患者さんのリハビリについて話していきたいと思います。

リハビリは

施設、病院、クリニックなど場所も様々ですが

通所、訪問、外来、入院とそもそものリハビリの形態も異なります。

ちなみに私は通所と入院のリハビリをさせていただいております。

一応訪問以外のリハビリを体験させていただいたのですが

一番難しいのは

題名の通り、入院患者さんのリハビリだと思います。

特に急性期

なぜこのように考えているのか

私なりに説明していきたいと思います。

ちなみに今回は入院でも

下肢の骨折をした方のイメージで記事を書かせていただきますので

よろしくお願いします。

それでは始めます。


急性期患者の特徴

急性期の患者さんの特徴として

あげられるのは

やはり救急で来た方が多い点ではないでしょうか。

例えば大腿骨頸部骨折であれば

転倒し、体動困難となり

救急要請されて緊急入院という流れになり

手術をし、リハビリを開始するわけです。

外来や通所、施設の患者さんとの違いは

歩けない状態でくる方が圧倒的に多いところですね。


なぜ難しいのか

ではなぜ私はこの急性期の患者さんが一番難しいと

考えているのかというと

一定期間臨床推論を構築できないからです。

なんでこのように考えるのかというと

これはまさしく

「歩けない」が原因です。

私たち、理学療法士は

手術後のリハビリを行うことの重要性を必然的に実感していますが

この「歩けない」状態に対してリハビリをして

歩行を獲得することが最も重要です。

しかしこの状態が臨床推論を行うことの難易度をあげています。

臨床推論はあくまで仮説と検証です。

つまり実証できなければ臨床推論は成り立たないわけですが

歩けないということはこの実証(効果判定)がとてもできる状態ではありません。

ですからベッド上での評価が重要となるわけですが

寝た状態での評価はたかが知れています。

筋力・ROM・姿勢などがある程度わかったとしても

動き出さないと機能制限にいたった意味を推測できません。

私はただの数値の羅列は評価ではなく

検査結果だと思いますので

まともに歩きだしてやっと仮説を立てられるようになるわけです。

簡単にいうと

まともに歩けない期間の治療方針は非常に曖昧なんです。

すべて推測(妄想?)で方針を決めなければいけませんから。

実証もできていない推測でリハビリを行うと

患者さんを悪い方向へもっていっている可能性もある

ので慎重な心構えが必要です。

そしてもう一つ、これは解決しようのないデメリットなのですが

受傷前の歩行を見られないことですね。

この情報はご家族様など身近にいた人にしかわからないものであり

リハ職にとって最も欲しい情報でもあります。

やっぱりこう考えると入院患者はほんとうに難しいですね。


まとめ

・入院患者は臨床推論を立てにくい
・ただの仮説の状態でリハを進行させなくてはならない期間がある
・受傷前の歩行を見られない


本日はこれで以上です。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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