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OJT担当の行動が変わる研修は、どう企画するのか?

1.新入社員が今何に困っているのかを丁寧に把握する

例年に比べると新入社員が置かれていた4月、5月の環境は激変していた。入社式がない、新人研修は全てオンライン、新人研修中は一度も同期と直接会うことがなかった、配属が2ヶ月延期になったなど想定以上に色々なことが起こった。

今年の新入社員は、そんな中で現場に配属され、例年の新入社員と異なる悩みをおそらく抱えているだろう。そこを把握せずに、昨年度と一緒のOJTトレーナー研修をやってもハマらない可能性が極めて高い。

新入社員の気持ちの変化を含めて、丁寧な課題の把握が、より新人社員にもOJT担当にも有益になり、結果、組織に貢献に繋がるだろう。

2.OJT担当が新人の育成を自分ごとにするために

まず、OJT担当は、外部環境の変化の中でさらに忙しくなっている環境下で、どう自分の業務をこなしながら、成果を上げていくのかに最も関心が高い状態であることを理解しないといけません。

そして、次に、自分の業務と新人の育成をどう両立するかが関心ごとになってきます。なかには、在宅ワークの増加によって、リモートで新人をどう育成するかに興味がある人も増えてきています。

仮に今、新入社員と日々会える環境であったとしても、いずれ離れた環境の中で若手をマネジメントしなくてはならいない日が来るかもしれないことを理解しておく必要もあるでしょう。

いずれにしても、OJT担当が自身の業務をこなしながら、新人の育成を自分ごとにできるかどうかが勝敗の分かれ目となります。自分ごとにするためにどうしたらよいかを研修の参加者同士で考えることも大切です。

3.研修内容の実践に必要なこと

OJT担当者が研修で学んだことをどれだけ現場で意識して行動しているかは本当に大切なところです。育成計画書一つとっても、実はなんとなく埋めなきゃいけないというような運用になっていて、とりあえず提出日直前に埋めて終わりのような運用になっていないかなど、現場の実態を正確に掴むことが大切でしょう。

また、一方で新人自身のPDCAを回すことには意識が行くものの、OJT担当自身が成長する上でのPDCAはめんどくさくて後回しになることが多いものです。上司から見た場合には、新入社員の成長もさることながら、それを通じてOJT担当もしっかりと成長することを期待しているわけです。

したがって、上長も上手く巻き込みながら、OJT担当が学習したことをいかに行動に移すのかを含めて企画することが大切になります。

ただし、OJT担当の行動変容(研修転移)を求めるとなると、なにがしか、事前課題や事後課題を出す可能性も出てきます。そこで、本人や上司に、主体者意識がないと重荷に感じ、その施策がかえって逆効果となりかねないことは知っておくべき事項です。

ここは、現場に負荷をかけすぎずに、本人が自ら主体的に学ぶようにさせるための研修上の工夫をする必要があります。

4.OJTのフォローアップでやるべき2つのこと

まずは、新入社員の育成計画に対する進捗を確認することが大切です。そして、質問スキルなど新入社員をより主体的に伸ばしていくための方法論をお伝えしたり、タイプ別アプローチを取りてより育成の個別アプローチ要素を高めていくことも必要となります。

ただし、それだけですと、OJTトレーナー自身のメリットが感じづらくなりますので、自身がOJT活動を通じてどう成長したのかを振り返ることも必要です。また、自身にとってOJT活動がどう将来にわたって役立つのかを改めて腹落ちさせることも大切なポイントになります。

OJT担当の成長にも寄与する研修を企画し、OJT担当も新入社員も共に成長できるものにできたらいいですよね。

以上、OJT担当の行動が変化する研修の企画ポイントについてご紹介しました。

本日もお読みいただきありがとうございます。

講師ビジョン代表取締役
島村

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