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質問 皮膚科門前の薬剤師をしています。よく処方が出る漢方について解説してください その①

質問
皮膚科門前の薬剤師をしています。
よく処方が出る漢方
について解説してください その①

本日は
十味敗毒湯
じゅうみはいどくとう
に関してご紹介しますね

十味敗毒湯は
良くニキビで使われる漢方薬ですね。

しかし、どのタイプのニキビ
にも全て効くわけではないので、
これから解説しますね

十味敗毒湯は
解毒(真っ赤な皮膚の炎症を抑える)の
イメージが強いかもしれませんが、

実は解表薬
(風寒邪を取り去り、痒みを止める)の方
が数が多く入っています

それでは解説していきます

独活 どくかつ
体から痒みや停滞の元になる
風寒湿の邪気を取り除く

柴胡 さいこ
川芎 せんきゅう
血の巡りを良くして、痒みを取り除く

桔梗 ききょう

桜皮 おうひ
膿を外に出す

防風 ぼうふう
荊芥 けいがい
痒みを止めたり体の巡りをよくする

茯苓 ぶくりょう
甘草 かんぞう
生姜 しょうきょう
胃腸の調子を整えて体を修復する

このような配合ですので、
膿で困っているタイプのニキビや、

あまり炎症はひどくないが、
痒みがあるニキビには一定の効果があります

しかし、
この漢方薬は血の巡りを
よくする作用や炎症を
抑える作用が弱いので、

炎症が強いタイプの真っ赤なニキビ、
や血の巡りが悪いことが原因の
黒いニキビには別の漢方薬の方が良いと思います

いかがでしたでしょうか?
漢方薬を知るには名前だけではなく、
中身を知ることが大切です。

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