人が気にすること

最近、前に読んだマンガのセリフを思い出す機会があった。他のマンガでも類似のセリフを思い起こした。何か、印象に残っているようなので、とりあえず書いてみる。

雨瀬シオリ『ここは今から倫理です。』という中に出てくるセリフで、そのCMを見て思い出した。倫理の高柳先生の「それがどんな理由でも命に代わるほど重い絶望になるのです!!」これは、第一巻の2話にあたる話に出てくるセリフである。

学校が舞台で倫理の先生が主役の話である。セリフ自体は、飛び降りようとした生徒に対して、その友人が「なんでそんなことで死のうとするの」と言ったことへの反応としての言葉である。
確かに、人の気にしているポイントとか、重きを置くこととかを単純に「わかる」ことはできない。

同じようなセリフを見たのは『ハイキュー!!』の25巻での縁下が影山を評して言ったセリフである。
影山は中学時代に自分の上げたトスをアタッカーが打ってくれないという経験をしている。その過去と似た状況を生じさせかけた。生じかけたところで、影山自身がヤバイと気づき止まったあたりを評して
「…何が重たい事なのかそれは人による 影山には中学の時の一本がチョーーーー重い一本なんだろ。」
と言い表す。影山は実力があり、意思も強いキャラである。そんなキャラが繊細に動いた様子について、表している。


どちらの作品のセリフも、相手のことを分かるというようなセリフではない。ただ、その人にとっては、その事象は重大な価値を持っていることを知れる、想像できるというような印象を受けた。
そんな、自分の立ち入れる範囲を自覚して、さらに他者のこだわりみたいなものも、きちんと大切にできるようなセリフがちょっとここ数日頭をよぎっている。

人のことを見る。ということの1つの例はこれなのかもしれない。
今、明らかに周りに、「この人は何か不安を抱えてるのかもしれないな。なんなのだろうな。」と思っているから、ちょっと頭をよぎるのかもしれない。
もちろん、安易に「その不安を見つけてやろう・埋めてやろう」とか思うのはおこがましいのかもしれないが、ちょっと他人がこだわっている、固執するようなことがあると知るようにしたい。

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