シングルスでの戦い

相手との戦いでできること。
私は、中高で卓球をしていた。卓球は明確に「戦う相手」がいる。陸上や弓道のように自分自身と戦うような場面は相対的に少なく思う。相手のミスが自分のポイントにつながるという面もある。そんな競技である。
また、野球などとは違って、戦う相手の量は限られる。野球での「戦い」を「投打の関係」にのみ限っても投手が変われば1試合で打者側としても何人かに戦う機会がある。ただ、卓球は大会に出ても一定量の試合をさせてもらえないと、一定勝ち進まないと、多くの人とは戦えない。

多くの人と戦えないということは「本当に強いな」と思えるような人と戦える経験が少なくなるということである。”本当に強い人と戦わせてもらう”という経験は、見てるだけでは十分ではない気がする。卓球のシングルスのような、もう、試合に面しては自分自身の工夫と工夫がどれだけ通じるのかという要素が出てくる。それが通じないと分かると、相手の美しさやら強さをとてつもなく感じる。いくらポイント上で競っていなくとも、「面白い勝負だ」と感じる瞬間がそのうち出てくる。
それは、試合をしているその瞬間ではないのかもしれないけれど、相手に引き上げていてもらっていたことを自覚するような瞬間があるように思う。

なんか、そんな瞬間の強い人に相手にしてもらっていた瞬間はとてもうれしい。

戦う相手がきちんといるようなものにおいて、(一定のところまでいけば、トップレベルでなくとも)その人を直面させてくれる。トーナメントの構造で戦っていける。1対1の戦いでのメリットはそんなところにあるのかもしれない。
あんまり、戦うようなことは得意でないが、こんな点があったのかもしれないとふと思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?