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Emoji史 〜"絵文字"から"Emoji"へ〜

10年前の2011年、私がiPhone 4Sを手にして本格的にSNSを始めた当時、海外のSNSユーザーは"絵文字"をほとんど使っていなかったのを覚えている。例えば、ハートは活字の「<3」で表すことが多かった。ところが、iPhone 5sに機種変更をした2013年頃のSNS上では、ハートは絵文字の「❤️」で表すことの方が多くなっていた。ほんの数年で世界中に絵文字が広まったということだ。さらに絵文字は今日、「Japanese Culture Emoji」と評され、日本の代表的な文

    • ヘッジファンドの投資戦略

      昨今、ヘッジファンドの投資戦略は様々なものが登場し、分散化が進んでいる。ヘッジファンドの基本的な戦略は、市場リスクを抑制しながら絶対リターン(収益)を得ることである。 本稿は、そんなヘッジファンドの代表的な投資戦略を紹介したものになる。 ディレクショナル(β)型相場の方向性を予測して、値上がりが見込まれる資産に対して買い(ロング)ポジション、値下がりが見込まれる資産に対して売り(ショート)ポジションを取ることで収益の獲得を目指す投資戦略。具体的な戦略は下記の通り。 株式

      • 利上げ観測をけん制する主要中銀

        2021年10月末から11月初めにかけて、米連邦準備理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)、イングランド銀行(BOE)など、主要中銀の金融政策が立て続けに発表され、市場は慌ただしく乱高下した。 なかでも、イングランド銀行(BOE)は11月4日の金融政策委員会(MPC)で、予想に反して政策金利を据え置いたことから、市場に大きな衝撃を与えた。これを受けてポンドは急落、英国債利回りは急低下し、それに引っ張られる形で欧米の長期金利も大幅低下した。 世界的にインフレが加速するなか

        • 大豆価格の変動要因

          農産物価格は「需給に始まり需給に終わる」といわれるように、需給のバランスが農産物価格を変動させる。五穀の一つである大豆は、世界的な人口増加、大豆食品への注目、新興国の畜産需要及び大豆油需要の拡大などが要因して、需要が増加基調にある。さらに、堅調な需要増加に牽引され、生産地・生産面積の拡大や遺伝子組換え品種の導入による単収増加により、供給も増産基調にある。 ただし、需要は安定的に増加しているのに対して、供給は天候などに大きく左右されるため、市場では「需給のミスマッチ」が発生す

          リーマン・ショック後のFRBによる金融政策と出口戦略を振り返る

          2019年12月に中国で新型コロナ・ウイルスの感染者が確認されて以降、世界中で感染が急拡大する事態となり、都市封鎖による経済活動の停止といった、これまでに直面したことがない未曽有の危機に陥った。 米連邦準備理事会(FRB)は、感染拡大による金融市場の動揺を受け、2020年3月3日に臨時会合を開催。政策金利であるフェデラル・ファンド金利(FF金利)を0.50%引き下げ、 誘導レンジを1.00~1.25%とした。続いて、3月15日に2回目の臨時会合を開催し、FF金利を1.0%引

          日本のサイバーセキュリティについて考える

          国立競技場で2021年7月23日の夜、無観客で東京オリンピックの開会式が行われた。コロナ禍を克服出来ないなかでの開催となったが、懸念すべき問題は新型コロナ・ウイルスの感染拡大だけではない。 オリンピックのような注目を集めるイベントは、以前からサイバー攻撃の標的に晒されてきた。今大会でも重大なサイバー攻撃が懸念されるとして、政府は24時間態勢で監視を行うなど最大限の警戒にあたっているようだ。 なお、加藤官房長官(サイバーセキュリティ戦略本部長)は7月26日の記者会見で、東京

          コロナ禍で賃金格差が広がる米国

          長年、賃金格差が社会問題となっている米国であるが、昨年のコロナ禍でますます格差が広がったようだ。 全米最大労組の米労働総同盟・産業別組合会議(AFL-CIO)が7月14日に公表した、「年次報告書」によると、S&P 500に採用されている企業の最高経営責任者(CEO)が2020年に受け取ったとされる平均報酬は1,550万ドルとなり、従業員との賃金中央値の比率は299対1に拡大したと明らかにした。なお、2019年の比率は264対1であった。 さらに、CEOの報酬が自社の従業員

          量子技術 〜これから注目される投資テーマ〜

          近年、スーパーコンピューターの性能をはるかに凌駕するマシンとして注目を集める量子コンピューター。理論面での基礎研究自体は1980年代から行われてきた技術であるが、2010年代後半から実機での実験も含めた実証が進み、改めて注目が集まっている。2019年10月には、「量子スプレマシー(量子超越性)がグーグルによって実証された」との記事が報じられ大いに話題になった。国内外ではまさに今、量子コンピューターをはじめとした量子技術の実用化・社会実装に向けた動きが加速している。 量子スプ

          エルサルバドルでビットコインが法定通貨になる

          中米エルサルバドル共和国の議会は2021年6月9日、暗号資産ビットコイン(BTC)を法定通貨にする法案『ビットコイン法』を84票中62票の賛成多数で可決した。ビットコインが国の法定通貨として採用されるのは世界初であり、この前代未聞の出来事に世界中が驚いた。可決したビットコイン法は90日後に効力を持ち、個人や企業が買い物や納税など様々な支払いでビットコインが使えるようになる。なお、2001年に法定通貨として採用した米ドル(USD)も従来通り流通する。 今回の決定は、同国のナジ

          日本のワクチン接種率が10%を上回る

          世間で東京オリンピック・パラリンピック開催を巡る議論が過熱するなか、金融市場では日本のワクチン接種の進展に大きな関心が集まっている。 これまで新型コロナ・ウイルスのワクチン接種が他国に比べて遅れていた日本だったが、ここに来てワクチンを少なくとも1回接種した人が1,000万人を突破し、6月1日時点で1,038万人となった。うち2回接種した人は361万人を超え、ワクチン接種率(接種回数÷人口)は10%を上回った。 大和証券によると、S&P 500指数やFTSE 100指数、D

          金融政策の正常化に向けた動きに関心集まる

          新型コロナ・ウイルスのパンデミックから一年あまりが経過し、早くも世界経済は回復の兆候をみせている。特に主要国では経済回復が急速に進んでおり、それに伴い、金融政策の正常化に向けた動きもみられ始めた。 カナダ中央銀行は2021年4月、同国の経済回復が予想以上に進んでいるとして、週次の国債購入額の減額を発表。他の主要中銀のなかでいち早くテーパリングを開始した。また、イングランド銀行は同年5月、国債の購入の総額は維持しながら、週次の国債購入額の減額を発表。事実上のテーパリングに歩み

          ビットコインに強い向かい風吹く

          ビットコイン(BTC)の急落が続いている。5月19日には4万ドルを割り込み、2月の6万4,000ドル超の史上最高値から40%近く下落した。 ここ最近、ビットコインをはじめ暗号通貨市場に強い向かい風が吹いている。 マスク氏のツイート問題米電気自動車企業テスラのCEOイーロン・マスク氏は2021年3月、ツイッターで「ビットコインでテスラ車を購入できるようになった」と発表。さらに、同氏は「テスラに支払われたビットコインはビットコインとして持ち続け、法定通貨(ドルなど)には換金し

          インフレ懸念が高まる米国

          米国の経済が新型コロナ・ウイルスのパンデミックから力強い回復を示す一方、足元でインフレ懸念が高まっている。 2021年5月現在、市場が推測する期待インフレ率を示す指標「ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)」は、2.5%超の高水準で推移している。 予想を上回る米CPI・PPI4月の米消費者物価指数(CPI)が予想を上回る強い内容となったことで、市場では本格的にインフレ懸念が高まっている。 5月12日に発表した4月の「米消費者物価指数(CPI)」の総合指数は、前年同月比

          NFT事業に参入する国内企業

          近年、大きな盛り上がりを見せる暗号資産業界で、ブロックチェーン技術を利用した「NFT(Non-Fungible Token)」がにわかに注目を集めている。 NFTとはNFTとは、イーサリアム上のブロックチェーン技術を利用して、唯一無二の価値をもたらすデジタルな鑑定書及び所有証明書の技術のことである。 NFTの取引は2017年頃から徐々に広まり、現在では、会員権や不動産の所有権証明、著作権やアートなどの分野の2次流通で広まっている。今年3月には、世界最大のオークション「クリ

          カーボンニュートラル社会へ 〜注目される投資テーマ〜

          4月22日・23日の両日にかけて、バイデン米大統領が盟主となり、世界の40ヵ国・地域の首脳に参加を呼び掛けたオンラインの「気候変動サミット」が開かれた。今回のサミットにおいて、各国がCO2などの温室効果ガス排出の「削減目標」を表明し、深刻化する気候危機に立ち向かう国際社会の努力に一定の前進がみられた。 主要国の削減目標今回のサミットで主要国が表明した温室効果ガス排出の削減目標は以下の通り。 米国 2030年までに2005年度比で50~52%削減 EU 2030年までに1

          廃止が迫るLIBOR

          英金融行為監督機構(FCA)は3月5日、短期金利の国際指標(ベンチマーク)であるロンドン銀行間取引金利(LIBOR)について、多くの通貨と期間(テナー)で2021年12月末に公表を廃止すると正式発表した。なお、特に利用が多いドル建てLIBORの一部は23年6月末まで先送りするという。 LIBORとは正式名称:London Interbank Offerd Rate 運営機関:ICE Benchmark Administration 1960年代末、ユーロダラーを原資とした