日本史 正誤問題の正答率が上がらない理由

日本史に限ったことではないが、正誤問題の正答率が上がらないのには理由があります。その理由を一つ一つ紹介していきます。

今回は参考書にも載ってない部分については有料記事とさせていただきます。無料公開してるところだけでも見ていただけたら幸いです。

■正誤問題で点数がとれない理由とは?

まずは正誤問題ができない原因を探っていきましょう。

その1 正誤問題を解くための知識がない
その2 正誤問題を解くためのアプローチを知らない
その3 正誤問題を解くための経験が足りない

この3つがあげられます。では、その3つを一つずつ解説していきましょう。

■正誤問題を解くための知識がない

この事を聞いて、受験生の大半は、「ふざけるんじゃねぇ!」と言いたそうな顔をしてると思います。しかし、そういう人たちは、足りない知識は語句ではないことに気付いてない人たちです。
大抵の方は語句の知識は一問一答や普段の授業などで知ってると思います。しかし、覚えるところを間違えると途端にドツボにはまってしまいます。

この場ではっきりと言います。正誤問題は語句でウソはついていません!これは中学社会の話でもしていると思いますが、ここでも当てはまります。むしろ、内容や時期などでウソをついています。
それは問題の作られ方にもポイントがあります。それは、内容・時期でウソをつくような正誤問題が多くなってます。その語句と内容(時期)が正しいのか誤りなのか、で判断しないといけません。多少は語句だけでもごまかしは効きます。
しかし、指定語句や指定時期の正誤問題の場合は、やり方が変わります。実は、こういう正誤文は正文ですが、解答としては×になります

例えば、聖徳太子の政策について~という問題があったときに聖武天皇の政策が書かれたら、その文が正しくても答えは×になります。この正誤の判定を、この言葉があるから聖武天皇の政策である、と正しく判定しなければなりません。

そしてもう1つ。正誤文の作られ方(他の問題でもそうなってることがあります)には大きなポイントがあります(それは後述で)。

■正誤問題を解くためのアプローチを知らない

これは、今風にいうと、チュートリアルをしないでいきなりゲームを始める、ということと同じです。つまり、正誤問題を解くためのルールやアプローチを知らないで問題に取りかかっても成果は出ません。これをまずは知っておいてください。

では、どういうアプローチなのか?
日本史で学んだ知識と正誤文を客観的に照合することです。ただこれだけのことです。それができればいいのです。で、ここでやってはいけないことは、自分の主観を入れてはダメ!ということです。日本史で習った知識を照合するだけなので、自分の私見などはいりません。習ったことに対しての判断をしてください。

では、照合するために判定材料がない場合はどうするか?それは簡単です。その選択肢を保留にすればいいだけです。で、残りの選択肢で吟味すれば問題ありません。ただし、保留にした選択肢の中で、明らかな×になる箇所が出た場合は例外的に×にすることができます(保留部分が×ではないのでそこはご注意を)。保留にする勇気を持てば正誤文の判定に有利に働きます(学校の先生もよく言ってるため、知ってる人も多いと思います)。
ただし、自分の勉強不足での保留は真の保留ではないので、勘違いしないでください。大学でいうなら、早稲田、関西学院、立命館などはこの技法を使う場合がありますので、お知りおきください。

■正誤問題を解くための経験がない

とはいっても、問題を解かないことには、知識が定着しません。センターの過去問でいうなら、10年分は解いてください。模試の問題なら、復習時などにもう一度確認してください。
その時に、知識として定着しきれてないところはもう一度ノートと照合して、書き加えてください。その後、数日たってもう一度解いてください。
これを1日30分位でいいので解いてください(週に3日程度でいいです)。駿台から出てる短期攻略シリーズ、河合出版の基本問題集などは三周くらい回すといいでしょう。

文系で共通テスト本番は最低8割以上、理系でも最低7割5分以上は取れればいいと思います(志望校によってはもっととって欲しい)。

■実はこのアプローチ法は…

実はこの学習ですが、現在自分がやってる歴史検定の2級の問題を解くために実証してますが、かなりの正答率が出ています。ということは、他の検定試験や国家試験などでも同じようなアプローチ法を使えばいいのです。知識を日本史から置き換えればいいだけなのです。
ちなみに、美容師の国家試験(関係法規)の問題でも確認しましたが、このアプローチ法で十分解けます。正しい知識を身に付けられれば、満点も夢じゃありません(美容師の国家試験は全体の6割を取れれば筆記は合格できる。ただし、各単元のうち1科目でも全問不正解の場合は合格しない)。

■共通テストまであと少しです

共通テストまであと100日くらいです。今点数に伸び悩んでる方は是非このやり方を実践してください。国家試験などでも使えますので、アプローチ法をしっかりとマスターしてください。
頑張ってください!

CAMELの映像授業でも演習講座ではアプローチ法を解説してます。使い方などを必ず見てから使えるようにしてください。

■正誤問題の作られ方(有料部分)

では、続きです。もうひとつの注意点とは…

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