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中学校数学の勉強どうしたらいい?(計算編)

4月に入り、新たな気持ちでこれから勉強を頑張ろう!と思っている人も多いかと思います。私にも息子が2人いますが、2人とも高1、中1と校種が変わり、これから勉強を頑張っていこう!って張り切っています。

ただ勉強を頑張ろう!と思ってもやり方がわからず、そこで挫折してしまう人もいることだと思いますので、中学校数学の勉強の仕方について紹介していきたいと思います。

中学校の数学の単元は「数と式」「図形」「関数」「確率・統計」の4つに分けられています。

今回はその中でも「数と式」に焦点を当てて、勉強の仕方を紹介していきます。ただ「数と式」と言っても「正の数・負の数の計算」「文字式」「方程式」と内容もわけることができますので、少し細かくなりますが、それぞれの勉強方法について説明しきます。

この記事を読んでいる人は、自分がどこがわかっていないのかを把握して、そこだけ読んでもらってもいいですし、最初から勉強方法を見直す意味でも読んでもらっても構いません。

それでは、ここからはそれぞれの勉強方法について紹介していきたいと思いますが、まずは全体的なことを紹介していき、それから細かく単元ごとに説明していきます。

「数と式(計算)」の勉強方法

「数と式」ですが、計算ができるようになるための勉強方法を紹介していきます。

まず、計算は数学においては基本中の基本になります。特にこの後説明する「正の数・負の数」の計算は必須です。ここを上手くクリアすることができれば、その後の計算については、やり方を覚えていけばいいだけになります。

なので、それを念頭に置きながら読んでくださいね。

計算ができるようになるためには、次のことに取り組んでください。

  ① 毎日、時間を決めて計算問題を解く。
  ② 計算過程を必ず書く。

毎日継続して計算問題を解くことができれば、1カ月から2カ月で効果が出てきます。ただ、すぐに成果が出てこないので、1週間ぐらいで諦めてしまう人も多いのも事実ですが、必ず成果は出てきますので、諦めずに取り組んでいきましょう!

また、それだけ毎日やっているのに計算が苦手という人は、時間を決めてやっていないかもしれません。数学の勉強時間でなく、例えば5問の計算問題を何分で解くかということです。時間も決めずにダラダラとやるのではなく、

「1問30秒として5問だから150秒、ちょっと計算が苦手だから3分で終わらせる。」

のように解く時間を決めて計算問題に取り組むようにしてくださいね。何故時間で区切るかというと、入試でも模試でも、学校のテストでも全て時間が決められていて、計算だけをのんびりやるわけにもいきませんし、最初にも書きましたが、計算が基本になりますので、そこが遅いと問題を時間内に解くこともできなくなります。

また時間を区切ることで、効率よく計算をするようになります。効率よく計算することでミスも減りますので、時間を区切るようにしてくださいね。

そして、もう一つのことですが「計算過程を書く」ことも計算ができるようになるためには必ずしなければならないことです。

私もこれまで多くの子ども達を見てきましたが、数学が苦手、計算でミスが多いという人ほど、計算過程を書いていない人が多かったです。

「時間を決めて計算を問題を解くように」って説明したにもかかわらず、計算過程を書くことで時間がかかるのではないかと思っている人もいるかもしれませんが、これは誤りです。

ソロバンなどをやってきた人は違うかもしれませんが、計算を暗算でしようとすると余計に時間がかかります。しっかりと計算過程を書くことで暗算でするよりも正確に計算ができますし、解く時間もさほど変わりません。信じられないという人は、1行ずつ計算過程を書きながら問題を解いてください。きっと時間は大きく変わらないはずですし、人によっては速く解き終えることもできるかと思います。

これまで計算過程を書いていなかった人は書くように心がけてください。

正の数・負の数の計算

正の数・負の数の計算については、最初にも書きました数学の基本中の基本になります。ここで躓いてしまうとこの後の学習の定着に大きな影響を与えてしまいますので、今から習う場合にはしっかりと定着させるようにして、苦手でできないという人は、まずはここからしっかりとやるようにしましょう!

まずは、加法(足し算)と乗法(かけ算)ができるようになることが基本です。両方の規則をしっかりと覚え、使いこなせるようになりましょう!特に、苦手な人に多く見られる傾向は、加法と乗法の規則がごちゃごちゃになっていることです。

教科書を見ながら、再度計算問題を解いていきましょう!

問題を解く前に正の数・負の数の計算の計算規則をおさらいしましょう!下に説明する記号では絶対値が〇の方が△より大きい数とします。
( 〇 > △ )

まずは、一番の基本となる加法です。

(+〇)+(+△)⇒(+)(〇+△)
(+〇)+(-△)⇒(+)(〇-△)
(-〇)+(+△)⇒(-)(〇-△)
(-〇)+(-△)⇒(-)(〇+△)

記号で書くとこのようになりますが、少し難しいと感じる人もいるかもしれませんので、具体的に数で考えていきます。〇が2、△が1とします。すると、上の表は次のようになります。

(+2)+(+1)=(+)(2+1)=+3
(+2)+(ー1)=(+)(2-1)=+1
(ー2)+(+1)=(ー)(2-1)=ー1
(ー2)+(ー1)=(ー)(2+1)=ー3

どうしても数字ではわかりにくいという場合にはトランプなどを使って説明すると意外とわかる場合にもあります。黒(スペードとクローバー)を+、赤(ダイアとハート)をーとして、実際にトランプを引き持ち点を競うようにしていけば自然と計算ができるようになることもあります。

例えば、最初に1枚カードを引いてそれがスペードの5だったとします。次に山から1枚カードを引き、そのカードがダイアの6だったとすると合計はー1点です。式に書くと(+5)+(ー6)=ー1となります。これだと感覚的にもわかるようになりますので、苦手な場合には具体的に学べる方法をお勧めします。

今この記事を読んでいるのが、数学を苦手としている子どもを持つ親御さんならトランプを使って説明してみてください。意外とできるようになり、それを数字でやることで加法はできるようになります。

次に減法ですが、減法は加法に変換してから計算を進めていきます。上で説明した〇と△で説明すると下のようになります。

(+〇)ー(+△)⇒(+〇)+(ー△)
(+〇)ー(-△)⇒(+〇)+(+△)
(-〇)ー(+△)⇒(-〇)+(-△)
(-〇)ー(-△)⇒(-〇)+(+△)

”ー(引く)”を”+(足す)”に変換してその直後の符号を反対にする

という操作をするだけですので、最初にも書いたように計算過程をしっかりと書きながら練習を進めてください。

先程紹介したトランプを使って引き算もできますので、試してみてください。

例えば、最初に2枚カードを引きます。それがスペードの5とダイアの6だったとすると合計はー1点です。そこから相手にどちらか1枚をとってもらいます。相手がー6をとったとすると(ー1)ー(ー6)=+5となることが分かるかと思います。枚数を増やしていけば加法と減法の両方ができるようになります。

正の数・負の数の加法と減法で困っている場合には身近にあるゲームなどを使ってできるようにしましょう!

次に乗法(かけ算)です。これも規則をしっかりと覚えることでできるようになりますので、練習をたくさんして覚えましょう!乗法の基本の規則は下の通りです。

(+〇)×(+△)⇒(+)(〇×△)
(+〇)×(-△)⇒(
)(〇×△)
(-〇)×(+△)⇒(-)(〇×△)
(-〇)×(-△)⇒(+)(〇×△)

符号が同じなら(+”プラス”)、符号が異なるときは(ー”マイナス”)になると覚えて計算練習をしていきましょう!

注意することは加法と乗法の規則がごちゃごちゃにならないことです。1つの要因としては練習不足もありますので、たくさん練習をするようにしてくださいね。

学校のワークや塾でも演習量が少ないと思う人は下のサイトで私がプリントを作成してアップしていますので、ぜひ活用してくださいね。単元プリント一覧で各単元ごとに演習プリントをアップしていますので、プリントアウトして活用してください。

そして、同じ問題でもいいので、時間をおいてからもう一度取り組んでみてください。それで問題ができるようになっていたら大丈夫です。計算ミスをしない限り正の数と負の数の計算はできるようになっていますよ。

文字式

正の数と負の数の計算ができるようになった後、その次に出てくるのが「文字式」です。数学が苦手な人にとっては、この辺ぐらいから呪文に見えてくるのではないでしょうか?

文字式の場合、計算が難しく見えるかもしれませんが、正の数と負の数の計算とやり方は同じです。文字がついているので一見難しく見えますが、計算のやり方は一緒ですので、練習を多くするようにしましょう!

注意するポイントは、ここでも加法と乗法です。特に乗法を学習した後に加法をするとミスをしやすくなりますので、混同しないようにしてくださいね。

具体的には下の通りです。手書きの解説で申し訳ありませんが、ポイントをしっかりと抑えるようにしてくださいね。

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加法と乗法の規則を混同してしまう間違いです。特に、乗法の規則を学習した後に起こりやすいミスになります。2乗と2倍の違いをしっかりと把握しておくこと、文字の意味などを考えればわかるようになるかと思います。

加法の規則と乗法の規則を混同しないようにするためにも、やはり演習量が必要となります。先に紹介したサイトに演習問題を準備していますので、演習を解きながら規則を確認して計算ができるようになりましょう!

文字式の計算ができないと方程式にも影響してきます。しっかりと文字式の計算ができるようになっておきましょう!

ただ、方程式を学習した後に起こるミスもあります。それは次のようなミスです。

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移項を学習した後によくあるミスです。交換法則を使って項を入れ替えるだけなのですが、その時に符号まで反対にしてしまうミスです。書いてある順序を入れ替えるだけなので、符号はそのままで大丈夫なのですが、方程式で移項をする際に、符号を反対にするので、そのまま反対にしてしまいます。

”=(イコール)”を超える時だけ符号は反対に

ここを間違えないようにしてくださいね。

方程式

方程式ですが、文字式と正の数・負の数の計算の両方の計算を必要とします。方程式が苦手だという人はまずは前のところからやるようにしましょう!

方程式ができるようになるためには、まずは計算過程をしっかりと書くことから始めてください。方程式が苦手と言っている人の計算過程を見てみると、途中で省略したり抜けたりしています。

慣れてきたら省略したりすることもありますが、それは繰り返し方程式を解いているうちに自然と身につくことであり、最初から省略計算をしてできるようにはなりません。

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上にあるように、1行で1つずつの計算をしっかりとやっていくことでできるようになりますので、計算過程を書くようにしましょう

最後の部分でよく間違えるのが、x=〇とするところです。逆数を両辺にかけるということを間違えて引いてしまったり、かけてしまったりと左辺の係数を1にする操作を間違えてしまうことがありますので、そうならないように気を付けてくださいね。

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最後の最後でミスをしてしまうパターンです。x=〇となる時のxの前には数字の”1”が省略されています。そして、2x-2は計算ができませんので、そこを間違えないように気を付けてくださいね。

最後に

数学の計算ができるようになるためには、最初にも書きましたが、

  ① 毎日、時間を決めて計算問題を解く。
  ② 計算過程を必ず書く。

この2つが大きなポイントです。すぐにできるようになるテクニックなどもあるかもしれませんが、そのテクニックも繰り返しやることで身につくものです。地道な作業になりますが、毎日コツコツやっていきましょう!

1カ月後、2カ月後に必ず成果が出てきますので、その日が来るまで頑張りましょう!

最後に、途中でも紹介しましたが、学校のワーク以外に勉強する教材がないという人は、単元プリント一覧のサイトにプリントをアップしていますので、ぜひ活用してくださいね。

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