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[AoE2]Red Bull Wololo:El Reinado最終予選前情報(マップ、選手等)

20年来の老舗ゲームに賞金総額$150,000をぶっこむRed Bullスポンサーのオフライン国際大会、Red Bull Wololo:El Reinadoの紹介記事です。大会自体の宣伝兼著者の配信内容補完目的で記載しております。

本記事の内容は3ヶ月前に作成されたTamejirou氏の記事とほぼ一緒です。最終予選に関わる話(本記事3項目目)だけ追記という形になります。

著者のAoE2広報宣伝的実況配信チャンネルはこちらから。

以降、Red Bull Wololo:El ReinadoをRBW:ERと略称で記載します。


1. 大会概要

詳細はliquipedia(AoE2情報をまとめたWiki)を参照。大会後は結果も掲載される為、ネタバレ注意。

1.1 日程、賞金等

  • 本戦:2024/10/03(木)~06(日) 8名が参加

  • 予選①:2024/07/28(日)までの約2ヶ月間、ゲーム内ランクマッチの上位(最高到達)レート4位までが本戦参加

  • 予選②:2024/08/10(土)~18(日)、上位2名が本戦参加、記事タイトルにある最終予選とはこのこと

  • 本戦参加シード:直近2回のRed Bull Wololo優勝者のTaToH,TheViperの2名

  • 賞金総額:$150,000(内、$12,000は最終予選3位~8位に割り当て)

1.2 大会ルール

全試合エンパイアウォーズ形式で行われます。

AoE2は通常、「町の人3人+斥候1人+暗黒の時代(I)」という極小規模な設定から始まりますが、この大会では「町の人28人」が与えられる上に領主の時代(II)からスタートとなります。ゲーム内時間にして約10分程度ショートカットするので、観戦者目線で言えばAoE2の醍醐味である軍隊のぶつかり合いを早期から楽しむことができます。

また、普段の大会では設けることのない1ゲームあたりの時間制限がこの大会では設定されます。

通常は無制限ですが、この大会はゲーム内時間75分(ゲーム内表記900年)の制限があります。リアルタイムにして最長約45分で終了するので、大会運営的には1日のスケジュールを設定しやすいというメリットがあります。(反面、ゲーム後半に起こり得る逆転劇が見られないデメリットも)

その他細かいルールは公式ハンドブック(英語)をご参照下さい。


2. 大会マップ(全11マップ)

2.0 全マップ共通事項

ゲーム開始時の様子と初期所持資源(マップはAoE2で最もポピュラーなアラビア)

町の中心の真下に町の人が6人おり、最初に羊を食べ始めて下さいと言わんばかりに1匹だけ羊が用意されています。周囲に畑が2枚あり、既に町の人が2人作業中です。

12人の伐採農民が3箇所の伐採所に均等に割り振られますが、3つバラバラになるとは限らないです。

金鉱に町の人が4人割り振られています。採掘所の位置は最初の金鉱に対して適切な位置に建てられているとは限らないので運が絡みます。大抵、ダメな配置になるので、適宜町の人を作業し直させる必要があります。

果実周りには町の人が4人います。この粉挽き所も上記の採掘所と同じ話が発生します。なお、果実に限り、マップによって別の配分に差し替わっている場合があります(後述)。

上記までの共通事項について、さらに文明固有のボーナスによって初期資源値や開始時の町の人が変動します。また、伐採所や採掘所、粉挽き所は文明固有の建物に差し替わったり、フンのように家を必要としない文明は家が消されたりします。

2.1 Cliffbound(クリフバウンド)

場合によっては10分経たずに終わる

2.2 Dunesprings(砂丘の泉)

場合によっては10分経たずに終わる(2度目)

2.3 Golden Stream(黄金の川)

とってもイタリアを選択したい、が他大会では謎に勝率が悪い

2.4 Hollow Woodlands(中空の森)

退路はあるけど金がない的な

2.5 Isthmus(地峡)

小細工がありそうで最後は小細工なしのがっぷり四つ

2.6 Karsts(カルスト地形)

ミニマップだけ見るとわりとアラビア

2.7 Mountain Dunes(山岳砂丘)

砂の上にはTCは建てられない、を凹凸で再現

2.8 River Divide(川の分水嶺)

一応、輸送船を使わなくても両端のエリアには移動可能

2.9 Sandrift(サンドリフト)

個人的には引きこもりたい

2.10 Shrubland(灌木地)

黄色円はペイントで描いてます

2.11 The Passage(航路)

聖なる箱を積んだ輸送船が沈むと、積む直前の地点に自動的に巻き戻り


3. 最終予選 最後の8人

8/17(土)22時(日本時間)から戦う組み合わせになります。
便宜上、Ro8(Round of 8)と呼称します。

8/18(日)22時(同上)の本戦進出決定戦の組み合わせは
[1の勝者] vs [2の勝者]、[3の勝者] vs [4の勝者]
となっています。こちらはRo4(Round of 4)と呼称します。

3.1 Yo vs Mihai06

最強 vs 最年少

中国最強プレイヤーYoはRBWと非常に相性が良く、過去6回の総合的な成績で言えば世界ベスト4に入る実力者です。今回のランクマッチ予選では一番悔しい5位に着地してしまいましたが、この最終予選は無敗で難なく進行しています。とはいえ、直近のS-Tier大会で2連続ベスト16に甘んじているなど、不安材料がないわけではないです。

Mihaiはここまで残ったメンバー+本戦決定済みメンバーの中では最年少です。もっとも、頭角を現し始めたのは今年2024年になってから。Hidden Cup 5(2024年2月)で初めてS-Tier大会本戦に進出し(結果ベスト16)、同7月のA-Tierアラビア大会ではなんとAoE2界GOATのTheViperを下した実績を獲得しました(結果ベスト8)。

両者共に積極果敢なプレイングが持ち味ですが、経験値は圧倒的にYoが有利。スキがあるとすれば、Ro8はBo5(3本先取)なのでGame1でMihaiが先手を取った時は流れが変わるかもしれません。

3.2 ACCM vs DauT

おっさん対決

ベトナムで長くAoE2界のトップに君臨し続ける男ACCMは加齢を感じさせない堅実かつパワフルなプレイングで今まさに円熟の時を迎えているような強さです。他大会ではベスト8~16辺りで止まってしまい、歯がゆい成績が続いていましたが、Hidden Cup 5(2024年2月)ではこの大会一番のサプライズと言っても良い4位と躍進しました。

そんなACCMですら遥か上の存在に感じるのがAoE2界のレジェンドDauTです。AoE2界の競技シーンに彼がいなかったことはホントに最初だけで、その存在は誰からも愛されています。近年は大会ベスト8止まりの成績が続いていますが、そんな中で勝ち取ったRBW3(2021年1月)での優勝はあまりに輝かしい成績です。現世界最強プレイヤーHeraですらRBWシリーズの優勝がないことを考えると、レジェンドと呼ぶにふさわしい実力者といえます。

この二人の対決は記録に残る限りでは2017年頃から数多く存在します。2022年頃からACCMの台頭が目覚ましく、DauTがやや苦労している印象です。とはいえ、どちらもAoE2界で長く戦い続けたプレイヤー。その引き出しの多さはAoE2界随一であり、しかも最新バージョンにも対応し続ける柔軟さとタフさはこの対戦結果の予想を難しくさせるには十分でしょう。Ro8の4マッチの中では最も見応えのある戦いになりそうです。

3.3 Vinchester vs Barles

イケメン対決

若さを武器に10代から戦い続けてきたVinchesterも26歳とアラサーの領域に。King of the Desert 4(2021年12月)ではTheViperに次ぐ2位という実績を勝ち取るなど、当時は新時代のトビラが開くのではと期待が高まりました。しかし、2023年頃からなにやら落ち着かない成績が続いてしまい、おそらく不本意な結果となってしまっているでしょうか。「若さを武器に」という言葉については、Warlords 3(2024年6月)で22歳のSebastian(ランクマッチ予選3位勝ち抜け)相手に準々決勝にて遅れを取ってしまい(スコア2-4)、今まさに正念場の時となっています。

ミスター・ブラックフォレスト(著者が勝手に命名)のBarlesはここ1,2年はS-Tier大会に安定して顔を出し続け、サプライズな実績をいつ掴んでもおかしくないプレイヤーです。Hidden Cup 5(2024年2月)では1回戦負けながらもHeraから2ゲームをもぎ取っており(スコア2-4)、そのチャンスを虎視眈々と伺っていることでしょう。

奇しくも彼らはアラビア1vs1大会ShenAiXie Cup(2024年7月)に準決勝で相対し、Vinchesterが4-3でBarlesを辛くも下したという結果があります。そして両者共にRBW:ERランクマッチ予選(~7/28)では最終日まで粘り強く戦い続けています。最終日まで戦う事自体、精神的に多大な負担がかかるであろう状況に挑める両プレイヤーは、たとえ途中スコアが圧倒的不利だとしても予想だにしない結果を巻き起こしてくれそうです。

3.4 Hearttt vs classicpro

復活の狼煙を上げたい対決

満足な時間が確保できず、チームに籍があるだけという状況を続けてきたHeartttは2019年頃の復帰を皮切りに徐々に1vs1の訓練を積む時間を取り戻しているようです。かつて同チームだったHeraがアルゼンチンに移住した2022年頃からは同時間帯なのもあってより密度の高い訓練ができるようになったようで、その結果が今年になって徐々に現れてきているように思います。今年5月にはランクマッチ予選1位通過のLiereyyと共にWeSportsチームとプロ契約をし、今回の最終予選で結果を出すことをチーム共々強く望んでいることでしょう。

ウクライナ出身のclassicproは昨今の世界情勢の影響を多大に受けているようで、特に2022年頃は安定したプレイ環境が作れずに試合を断念することも少なくありませんでした。2024年の今はどんな環境かは分かりかねますが、大会チャットのログを見るにまだ満足にプレイできる状況にないことが伺えます。それでも今回のランクマッチ予選では300戦以上こなす(Ro8メンバーでは2番目の多さ)など、AoE2に精力的な姿勢には敬服するばかりです。

そんな両者はどちらともRBWシリーズ本戦初出場の悲願がかかっています。しかも最有力のYoが反対側の対戦表にいるので願ってもないチャンスといえます。ランクマッチ予選での直接対決はHeartttが4勝1敗と優勢のようですが、この一発勝負の舞台では結果が全て。classicproの巻き返しにも大いに期待したいです。


4. おわりに

不肖私め、本家の戦いから約1日おいてのリプレイ配信という形式ではありますが下記チャンネルにて時間の許す限り実況予定です。

クセの強いマップが多く、私にとって未知の領域だらけですが、せめてもの前情報として本記事を片手になんとか務めを果たしたい所存です。AoE2史上最高峰の賞金額で争われる本大会、よろしければぜひ応援よろしくお願いします。

(本戦10/3(木)~6(日)はオフライン大会ゆえに私からの実況の予定はございません、あしからず)

最後に、note初記事ついでにAoE2への思いについて。

私はAoE2を流行らせたいという単純な思いでこの活動をしていますが、それは本大会に挑戦するような選手ありきです。すなわち、AoE2はたかがゲームかもしれませんが挑戦すればするほどに苦しみながらもやりがいを感じられ、最高峰の戦いは確実に人を惹き付ける魅力あるゲームである、ということを伝えていきたいと考えています。

……なんて言えばドMな考えに見えそうですが、野球やサッカーのようなメジャーな競技も同じことが言え、同じような取り組みで初心者からプロまでそれらに興じていることでしょう。AoE2もそうありたいと願っており、その中で私が特に注目する点としてプロ(超上級者)の競技シーンなわけです。

一見、私が強烈な思いで取り組んでいるように見えますが、実際は相当マイペースです。世の中には同じように熱中できるモノが沢山ありますし。時代の流れに合わせてAoE2の良い所も悪い所も常に感じながら……という言い訳で、ムリのないAoE2広報宣伝活動を続けている所存です。

そんなところです。

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