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Meta広告のCPMを爆速で冷却する方法

Meta広告の予算を上げたらCPMが急に上がった!
CTRもCVRも下がってないのにCPAがどんどん上がっていく…

そんな絶望に駆られる運用者が最近増えてきたなと思いましたので、
私が実践した解決策とその論拠をお伝えしようと思いました。

案件が特定できる情報は出せないので、
大まかにぼかした数字ぐらいしか出せない点はご了承ください。


<目次>

  • 上手い運用者ほどCPMが上がりやすい?

  • ペルソナを絞り込むほど、配信される池は狭くなる

  • 最適化をリセットして池を広げる

  • Meta広告の攻略法

この記事を読む目安(7分)


私の案件では、1ヶ月もたたないうちにCPMがこれだけ上がりました。
CPM ¥3,500 → ¥10,000

そこで手持ちの情報から仮説立てした手法を試したところ、
それなりに改善は見られたかなという結果です。
CPM ¥10,000 → ¥7,000

それでは早速本題ですが、
急にハネ上がったCPMを冷やす方法はコレです!

・CPMの上がったキャンペーンを停止
・新規キャンペーンを作成
・広告セット手動作成(ターゲティングは登録して使い回し)
・配信していたCRを手動入稿し運用

なんでこの方法で上手くいったのか?
ということなんですが、

私なりの考察を交えながらお伝えしますので、
興味がある方は読んでみてください。

上手い運用者ほどCPMが上がりやすい?

競合が増えればCPMは上がる。
期末は余り予算が消化される。

それはそうなんでしょうけど、
何社が代理店が入って同じ商材を扱っているにもかかわらず、
1社だけがCPM高騰に見舞われる。

なんてケースもあるんです。

「予算を上げたタイミングでCPMが上がる」

よく言われるのはこれですよね。
確かに予算を増やしたタイミングでCPMは上がりやすいです。

でもそれだけじゃ納得いかなかったのが私でして…
つまりこういうことだと思ってます。

「配信される池の大きさに対して、
過剰な予算が投下された時にCPMが上がる」

これに関して更に詳しく知りたい方は絹川さんのnoteをご参考に。

「配信するユーザーを広げたくないとアルゴリズムが判断している時、
impを出すことではなくCPMを上げることによって予算の消化を行おうとする」

これによってどんな問題が起こるかというと、
ターゲティングやCR、LPでペルソナをしっかり絞り込めていて、
狙ったユーザーをしっかりCVさせられている運用者ほど
CPMが上がりやすくなるということなんです。

ペルソナを絞り込むほど、配信される池は狭くなる

機械学習はCVしたユーザー属性を元に類似ユーザーに向けて配信を広げます。

つまり、ユーザーの属性にばらつきがないほどアルゴリズムは配信先を狭めていくことになります。

さらに配信先が狭いほど、少ない配信機会への過剰入札によってアルゴリズムが予算消化を進めようとします。

ペルソナを絞り込む
→ 配信先が狭くなる
→ 狭い池の中で過剰入札が起きる

この流れによって、
見込みの高いユーザーに絞ってCVさせられる上手い運用者ほど
CPM高騰に泣かされるというジレンマが発生するんですね。

じゃあ優秀な人ほど泣き寝入りするしかないのかというと、
そういうわけでもありません。

CPMが上がってしまったとしても、
冒頭で紹介した流れで適正なCPMに近づけることができます。

・CPMの上がったキャンペーンを停止
・新規キャンペーンを作成
・広告セット手動作成(ターゲティングは登録して使い回し)
・配信していたCRを手動入稿し運用

なぜこの流れが有効なのか?
ということについて、さらに掘り下げていきます。

最適化をリセットして池を広げる

機械学習のデータは

・キャンペーン
・広告セット
・CR

それぞれに蓄積されています。
その学習データによって池が狭められているなら、
データを消去すればまた池を広げることができるというわけです。

学習データの消去によく使われる手法は広告セットの複製ですね。
これをやっている運用者はとても多いでしょう。

ただ、ひとつ気を付けておかなければならないことがあります。

「複製はある程度、複製元の学習データを引き継ぐ」

魚がいそうな領域に当たりをつけて釣り針を投げ込み、
当たりがこなかったら複製によって元の場所の近辺に釣り針を投げ直す。

なんてよく言いますが、確かにこれで、
CVが付くだけのポテンシャルがある広告セットやCRが
本来の力を引き出せるようになる可能性はあります。

しかし、

「高騰が始まったキャンペーンのCPMを引き下げるだけの力は
ほとんどの場合でありません」

CPMが3倍近く高騰した私の事例では、
広告セット複製を何度やってもCPM¥10,000のままでした。

CPM高騰が始まったキャンペーンの学習データに対しては、
広告セット複製よりも強力なリセットをかける必要があります。

なので、
キャンペーン複製という方法をとる運用者もいます。

これも広告セット複製よりは高いレベルでのリセットをかけられ、
手数は手動キャンペーン作成、手動入稿よりも少なく済みます。

工数削減をとるか、より強力なリセットをとるか、
という話にはなりますが、
私はパフォーマンス第一で手動対応をする場合が多いです。

それでは最後に、
ここまで読んでくれたあなたに感謝を込めて、
私の考えるMeta広告で最大効率の獲得を実現するためのフローを
ご紹介します!

Meta広告の攻略法

①少額予算で運用。ペルソナをしっかり絞ったCR、LPでCPAを改善
②予算を増額。CPMが上昇を始めるまでは元のキャンペーンで運用
③CPMが上昇を始めれば元のキャンペーンを停止。
④キャンペーンを新規作成。広告セット、CRを同じ条件で再入稿。
⑤増額した予算で運用。

この流れが有効な理由は以下になります。

<理由1>
まず少額予算で、狙ったペルソナを高いパフォーマンスで獲得できる
ターゲティング、CR、LPを作り上げる必要がある。

<理由2>
最終的に投下する予算規模を元キャンペーンの池が許容できるなら
そのまま運用するのが無難。

<理由3>
最終的な予算規模を元キャンペーンが許容しきれず、
CPMが高騰する場合は配信の池を広げる必要がある。
しかし元キャンペーンに蓄積された学習データがそれを許さないので、
キャンペーンの新規作成、再入稿によってリセットをかける。

<理由4>
学習データがない状態から大規模予算を消化する新キャンペーンは
投下された予算額を消化しつつ獲得を最大化するための、池を狭めすぎない学習データを蓄積する。

<理由5>
大規模予算ではコアなペルソナ以外への配信も行われるため、
ペルソナに刺さるターゲティング、CR、LPを見極めづらくなる。
しかし小規模予算でしっかりペルソナに刺さったものを
そのまま配信することで、ブラッシュアップの精度低下を回避できる。

以上の理由で、
ターゲティングやCR、LPのブラッシュアップを阻害することなく、
同時に配信先が制限されることによるCPM高騰を極力避けながら、
Meta広告内での最大効率で獲得を進める運用ができるようになると
私は見ています。

あくまで一運用者としての意見なので、
誰かの運用や発想を刺激するひとつのアウトプットになれば嬉しいです!


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