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第四次産業革命!?Case、Maasとは!?

皆さんこんにちは。今回は私の職業の自動車産業に関して詳しく解説したいと思います。

今自動車業界は100年に一度の大変革期を迎えていると言われています。そして、その背景にはMaasの存在があります。Maasにより自動車の可能性が広がり、多くの企業が投資を続けています。Maasにより売上が上がった企業も多いです。実際に自動車業界では何が起こっているのでしょうか。


MaaSとは

MaaS(マース)とは「Mobility as a Service」の略です。従来の交通手段・サービスに自動運転やAIなどの様々なテクノロジーを掛け合わせた、次世代の交通サービスです。

MaaSという言葉誕生した当初は、複数の交通手段を利用する際に移動ルートを最適化し、料金の支払いを一括で行えるサービスと定義されていましたが、近年では物流MaaSや決済サービスなど概念が拡張しています。MaaSが普及することにより、ユーザーの利便性が高まるだけでなく、都市部の交通の混雑解消や、過疎地域や、高齢者などの交通弱者対策といったさまざまな問題解決に効果があると期待されています。

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こちらの画像が日本でのMaaSの領域の例となります。
幅広いですよねー(笑)MaaSは国の文化や、産業の特徴によって各国様々な道筋となります。日本では自動車業界が基幹産業の一つであり、自動車保有数が減少したり、自動車業界が衰退することは考えにくいと言われています。つまり、日本のMaaSは自動車業界を中心にすすめられると考えるのが自然です。


CASEとは

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自動車業界の今後の方向性を示す言葉として「CASE」という考え方があります。CASEとは、デジタル化によって今までは単なる移動手段として利用されてきた車の新しい価値を見出すもので、自動車産業のデジタル革命や第四次産業革命とも呼ばれています。CASEはC:コネクティッド A:オートメーション S:シェア E:エレクトリック の4つの単語から成り立っており、これらそれぞれに取り組むことが目指されていました。

C(Connected):自動車のIoT

コネクテッドは、自動車に通信機器やセンサが搭載されIoT化が進み、車や周辺の状況、道路状況など取得したデータをインターネットを介して活用していくものです。
●交通状況や駐車場の空き情報の通知
●事故発生時の自動通報システム
●自動車が盗難された際の自動追跡システム
●エンジンの再始動を制御するセキュリティシステム

これらはすでに実用化されている、コネクテッドの事例です。

A(Autonomous):自動運転

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オートメーションは目覚ましい技術革新を遂げている自動運転を指します。

多くの自動車メーカーがすでに自動運転レベル1から2の技術を市販車に搭載していますが、レベル3の技術の搭載に成功できているのは、2021年10月時点では日本のホンダのみです。

ちなみに自動運転レベル1は「運転支援」、自動運転レベル2は「部分運転自動化」、自動運転レベル3は「条件付き運転自動化」、自動運転レベル4は「高度運転自動化」、自動運転レベル5は「完全運転自動化」のことを指します。

世界的にみると、市販車では前述のとおり自動運転レベル3の技術の搭載が実現されており、自動運転レベル4についてはシャトルやバス、タクシーへの搭載で実現されています。自動運転タクシーではアメリカのWaymoが、シャトルではフランスのEasy MileやNavyaなどが業界をリードする存在ですね。

自動運転レベル3と自動運転レベル4の違いは、特定エリア内における自動運転の主体が「人」か「システム」かです。レベル3は「人」が主体の運転で、レベル4は「システム」が運転の主体となります。レベル4とレベル5の違いは、特定エリア内かエリア制限がないかです。レベル5になると、どこでもいつでも自動運転が可能になります。

S:シェア

シェアリングとは自動車を他人と共有することを指します。シェアリングには「カーシェアリング」と言われる一台の車を皆で使う方法と「ライドシェアリング」と言われる相乗りという方法があります。カーシェアリングはレンタカー会社やコインパーキング会社やその他事業会社など様々な企業が参入し日本でも普及しています。

ライドシェアリングについては日本では法律で基本的に禁止されており、普及していません。一方海外では急速に普及しています。中には、評価額10億円を超えるユニコーン企業や、評価額100億円を超えるデカコーンと言われるような企業まで登場しています。

ライドシェアが急速に普及した背景には、料金の安さがあります。相乗り場合同情者と料金を折半することができるサービスがほとんどです。自動車を所有するという文化がない国の住民にとってはかなり生活の助けになるサービスとなっています。さらに利用者が増えるとそれに応じてドライバーが増え、ユーザーが爆発的に増えています。

シェアリングにより、移動手段が多様化し、新たな雇用の創出にもつながっています。シェアリングはアプリケーションと自動車の連携により大きな効果を発揮しています。

E:エレクトリック

エレクトリックは電動化を指します。電動化では今後自動車は動力をガソリンからCo2の排出量を削減されたバッテリーに切り替える必要があることを示しています。

欧州を中心にEVへのシフトが国家レベルで進められています。ハイブリット車の販売禁止やガソリン車とディーゼル車の販売を禁止する動きも出ています。Co2排出量に対して規制がかかるなどもあり、欧州以外でもEV車がトレンドとなっています。

そのため各メーカーではEVの開発・共同研究が進んでおり、自動車業界に様々なプレイヤーが参入しています。

今後重要なのはC・A・S・Eの4つをいかにして組み合わせ事業を開発するかです。
「C:コネクティッド」と「E:エレクトリック」を組み合わせたことで大成功した事例も出てきています。それが、イーロン・マスク率いるテスラ社です。テスラは、あらゆるデータを蓄積し、AIに学習させることで自動運転を実現。自動ブレーキなどの安全機能であるADAS(先進運転支援システム)は、既に実装され高精度で機能しており自動車をITと掛け合わせることで、テスラは自動車業界のリード企業として立ち位置を確保しました。最近ではCaseを組み合わせて付加価値を生むことが、業界で生き残るためには避けては通れない道となっています。


自動車業界はどのように変化するか

大きく変化することが予想される3つの事象を取り上げます。

①車の価値が所有から共有へ
一つ目に、車の価値が変化しています。1家族1台車を所有する時代は終わりをつげ、車は共有する時代にシフトします。

②自動車業界の業界構造が垂直から水平へ
自動車業界以外の企業が参入をはじめ、大半の企業が利益を専有していた時代から利益も分散しています。よって、多くの新興企業が参入し業界の常識が覆されています。

③競争力の源泉が技術力からデータ量
最後は、これまで生産台数で勝負していた自動車業界の競争力も変化しています。従来は、生産台数を増やすために、巨額の投資を行い、この投資をいかにスピーディーに回収できるか、そしてその規模が競争の源泉でした。しかし、MaaS時代に突入したことでデータを支配する力が競争の源泉となりました。これまで世界の自動車業界を技術力で引っ張ってきた日本でしたが、技術力勝負からデータ勝負に変化したことで、日本は自動車業界において遅れをとることとなっています。

これからは、モノとしての自動車を通じてどれだけ多くの情報を蓄積し、現実世界に生かすかが競争の源泉となっています。

まとめ

今回は自動車業界に何が起こっているのかまとめました。現在自動車業界の市場規模は57兆円で相当な規模となっております。日本はこれから勝ち残れるのか。面白いですね。トヨタの電気自動車もどこまでクオリティーを挙げてくるか。テスラに続く電気自動車はどこか。メルセデスの完全電気自動車化はスムーズに進むのか。中古車市場はMaaSとともにどうなるのか。

日経新聞等で面白い記事があればまた記事を書かせてもらいます^^


最後まで見ていただき有難うございました!

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