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インターンかなこ 2022.1.12

[時差日記:2日目]
こんばんは。インターンのかなこです。
毎日投稿するぞ!と意気込んでいたものの、初日に書いたきりであっという間の4日目です。
1日1日をどう切り取るのか、外へ繰り出して出会った人との会話から浮かんだ、まだ輪郭がぼやっとした気持ちをどう言葉にしようか、まとまり切らず。
でも、不格好でもなんでもいい。とにかくいま感じたまま、起きたこと、色褪せないうちに記しておかねば。そんな気持ちで、この文章を書いています。

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谷保や国立のこと、あえて事前情報は入れすぎず、ふらふらと散策しながらなんとなくピンときた場所を訪れてみたいなと思っていました。
本やなんかも、話題のものや元からのお目当てを手にとるのもいいけど、たまたま入ったお店でビビッとくるものに出会えたときの、あの感覚が大好きです。

….なのですが。
ついつい、過去のインターン生の日誌を読み漁ってしまってインターン初日は夜更かし、、。
2日目のおとといは、のそのそとお昼ごろから動きだしました。過去の日誌にも度々登場していたきょうや食堂でおいしいカキフライを食べ、かよさんに教えてもらったネオおばあちゃん家へ向かう道すがら、谷保駅方面へ。
和菓子屋さんが目に入ると無性に甘いものが食べたくなってしまい、どらやきと大福を買って休憩スペースで一服していました。
そろそろ行くか、と思って立ち上がると、隣のカウンターで買い物していたおばあちゃんが「ここで食べていくからね〜」と。えー、それならちょっと一緒にお茶してみたい、、。ということで、リュックをおろして、食べかけで残しておいた大福をふたたび頬張りました。
そこからあれこれとお話を聞くこと、なんと3時間。
膝を痛めていてあまり出かけられていないこと、茶道のこと、生け花のこと、仕事でいろんな国に行ってきたこと、教え子のこと、本を書いたこと、中国と日本の歴史のこと、戦争のこと、小中学生のころのこと….。
話題はどんどん過去へと遡っていくけれど、全て昨日のことのような話しぶりで。

わたしにとって、人生の終盤にこんなふうにありありと思い出されることってなんだろうか。

そう考えてみると、すこし前に、遠い過去が思い出された瞬間がありました。
料理にまつわるエッセイを読んだときのことです。読み進めるうちに実家のごはんの記憶、家族の記憶が押し寄せて、どうしようもなく切なくなりました。
母が冬の朝につくってくれたおじやが特別においしかったこと。父が夜遅くに「食べるか?」と言いながら焼いてくれたブリカマや手羽先の味。弟とウインナーの最後の1本を取り合ってケンカしたこと。にんじん嫌いの姉にいつもにんじんを押しつけられたこと。
当時の自分にとってはなんてことのない出来事が、時間的にも物理的にも離れた今だからこそ、重みを伴って胸に迫ってきます。

きっと、もっと歳を重ねてからしみじみと思い出されることも、いまの自分にとってはなんの変哲もない日常の一コマなんだろうなあ。
いつか人生のハイライトになるかもしれない1日を、明日も明後日もその次も、丁寧に積み重ねたい、なんてことを思います。

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