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インターン もえか 2020.08.24

はじめまして。
昨日1日、インターンシップを受けさせて頂いたもえかです。
現在大学3年生で、大学では絵画を専攻しています。


幼い頃、休み時間は図書館にこもって色んな物語を読み、妄想にふけっている子供でした。
それから今までも、遅読ではありながら本はずっと好きで、
学校の図書館や古本屋、書店などとにかく本棚のあるところでぼんやり背表紙を眺めたり、
手に取ってパラパラめくったりする時間が本当に大好きです。
きっと小鳥書房に関わるみなさんもそのような方ばかりだろうと勝手に思っています。


ふと、そんな本たちを作る仕事ってどうなってるんだろう?と思い立ち、
そこから色んな出版社や書店を調べました。
小鳥書房は、そこからたどり着いたうちの1つで、
私は「たった1人のための本」という言葉と、
ひっそりとして可愛くそして温かそうなお店の佇まいに強く惹かれ、
すぐに応募をし、職場体験させて頂く運びとなりました。


お昼頃、谷保駅に降りました。
駅を出て、スマホの地図を見ながら頼りなく小鳥書房へ歩く中、
よく日に焼けた小学生くらいの女の子2人と、
これもまたよく日に焼けたお父さんらしき人が、
土がたくさん入った大きなプラスチックケースを抱えて、連れ立って歩いていました。
どうやら虫が入っているようでした。
スーパーからでてくるご老人の夫婦。
にこにこしながら和菓子の話をしていました。
この街に漂うゆったりした空気感に、すぐに心が解かれてしまい、
歩きながら私は「この街好き……」と思っていました。


少しだけ早く着いて、道の脇に立っていた私に、
落合さんは扉を開けて元気に声をかけてくださいました。
それから15分ほど、街を案内して頂き、
団地を抜けて、カフェやコミュニティスペースなどのある通りを歩きました。
談笑する方々や、ピアノを弾いているお爺さんが印象的でした。
書房に戻り、落合さんから編集の業務のお話や業界のお話を聞き、実際に作業を教えて頂き、編集のお手伝いに取り掛かります。
その間に何人かお客さんがいらっしゃいました。
私は手を動かしながら、そこにある関係性をみて、ひとり心動かされていました。
お客さんと落合さんのやり取りに、絆のようなものを感じたからです。
それは常連さんでも、初めていらっしゃったように見える方でも同じで、
それぞれのお客さんと落合さんの間に信頼関係のようなものがみてとれました。
都心の大型の書店で本を買うことが多い私にとって、それは新鮮な光景でした。
たった1人のための本という言葉に、その時改めて納得がいきました。
一冊一冊の本に心がこめられていて、愛情をもって育てられているのです。
その本を介するということでしかできない、人と人との通じ合いがあるように感じました。


落合さんのカメラを借りて、近くへ写真を撮りに行きました。
グッズの宣伝用のものと別に、個人的に撮りたいものを撮って良いよ!と言って頂いたので少し時間をもらって、公園の様子を撮りました。
とても楽しい時間でした。
国立市の、ゆっくりした温かい空気感をこの時も身にしみて感じていました。


書房に戻って作業を再開して、集中しているうち、
あっという間に終わりの時刻がきました。
1日インターンなので、何か聞き逃していること、見逃していることが大量にあるような気がする…と思いながら、
名残惜しくもここで終了です。


落合さんには、短い時間の中で色んなことを教えて頂きました。
そしてこの時間の中で、書房に訪れた方々と触れ合った時間が、
私の中でなにより特別なものになりました。
大学やバイト先では絶対出会えないような人たち、
そして初めて降り立った国立市の街の雰囲気。
いま思い出してみると、なんだか白昼夢のような、物語の中に自分がいたかのような、
不思議な気持ちになります。
1日では、まだ知れないことがたくさんありました。
それはもう本当にたくさんあるだろうと思います。
小鳥書房から出版されている「ちゃんと食べとる?」の中にも、
"知ることには手間暇がかかる"という言葉がありました。
手間暇かけること、心を尽くすことはとても愛おしく、一番気持ちがいいことです。
このことに、改めて気づかせてくれた小鳥書房に、
きっとまた行こうと思っています。


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今週は、
25(火)、28(金)にオープンです!

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