映画「トイストーリー4」感想

 上映時間が100分なんだけど、エンドロールが10分弱として、80分くらいまではとても楽しく見ていたのね。新しいキャラクターたちも魅力的だし、このシリーズでなくてはならない新しいアイデアもある。なので、昔からのファンに向けた、かつてのアイドルたちによるカムバック公演、一夜限りのお祭りムービーだと思ってたわけ、80分くらいまでは。それが最後の最後で唐突に、作品の根幹に関わるデリケートな部分へ、デ銭の野郎がベロで湿らせた毛むくじゃらの指を突っ込んで、愛撫を始めたわけよ。そしてキラキラしてたアイドルたちが別人みたいに豹変して、舞台上でアンアン悶えだしたのを見せられる気持ち、わかる? スター・ウォーズ8といい、いまのデ銭からは「挿入すれば俺のもの」みたいな、薄汚い男根的商業主義をしか感じない。ああ、怒りにかられて同じレベルに堕してしまった。汚された心を浄化するために、前作を見たときに書いた感想を引用しておく。

 『本当に大切なものだから、だれかが汚さないうちに終わらせる。子どもの目には夢の国、大人の胸には死の気配。どこも壊していないのに、ほら、もう何の足し引きもできなくなった。己が代換品であることを知りながら、なお生きなければならないあなたへ送る、数少ない本物のマイルストーン。』

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