旅立ち 神様も失敗して成長した 大国主神④ ことのは綴り 其の十八
根の堅洲国への旅立ち
「人生に失敗がないと 人生を失敗する」
こんにちわ。テレワークしながら、更新復帰七回目です。サボりの私にとってはいいペースかも。
母の無償の愛により救われた心優しき賢き、元祖“いじめられっ子”大国主神さま。
母神の刺国若比売(さしくにわかひめ)のアドバイスをうけて、大穴牟遅神さまは、須佐之男命様のいる、地の底にあるといわれる根の堅洲国へと旅立ちを決意します―――。
これは、もしいじめられていたら、それはあなたが悪いわけではないこと。
その“鬼”のようないじめっこたちのいる場所から、「避難」するのも知恵だということ。
母のように慈しんでくれる存在もいて、「けっして一人じゃない」……。
どれほど、人生が困難でピンチだと思っても、「一人じゃなくきっと誰かがみてくれているよ」と、古代の人の人生観を、神話という形で伝えてくれているのではないでしょうか。
ヒーローズ・ジャーニー 英雄の旅
そして、もう一つ、知ってほしい「ヒーローズ・ジャーニー」。
「神話や伝説に登場する偉大な英雄やヒーローが辿る『ヒーローズ・ジャーニ(英雄の旅)』の型がある」と、いわれています。ジョーゼフ・キャンベルという神話学者さんが『神話の力』を提唱しました。
たとえば、子どものころによんだ桃太郎などの童話。
アーサー王などの伝説などなど
この「ヒーローズ・ジャーニー」を知った人が作った映画が、
そう『スター・ウォーズ』シリーズです。
ジョージ・ルーカスが、ジョーゼフ・キャンベルのこの「英雄の旅」を知り、それをもとに壮大な宇宙の物語につくりあげたのです。
ほかにも『ロード・オブ・ザ・リング』
今、大人気の『鬼滅の刃』もそうかも……。
あなたにも、「あっあれ?」と思い浮かぶヒーローがいるのでは?
また別のときに、英雄伝説の型もご紹介しますね。
でも世界中の神話や伝説の英雄は、最初に「苦難が訪れて旅に出ざるを得ない」ことになるのです。
苦難・苦労・困難・ピント……もう絶対イヤと思うけれど、そんなとき、もしかしたら、内面的にも「英雄の旅」に、招かれたのかもしれませんよ。
ジョーゼフ・キャンベルは『神話の力』の中で、こう言っています。
「神話は、人間生活の精神的な可能性を探る鍵です」
神話を読むこと、知る、感じることで、「神話はあなたに、自己の内面に向かうことができる」ことを教えてくれると。
あなたも、神話を読んで感じた五感、直感、感性を大切にしてほしい。
さぁ、新たな旅に出た大穴牟遅神さまの「ヒーローズ・ジャーニ」の物語は、さらに続いていきますよ。
次回へ――
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