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東征を共に弟橘比賣命 倭建命其の二一 神話は今も生きている ことの葉綴り五四六

慎独 おみくじのお言葉

こんにちは。葉月も最後の週末ですね。
酷暑も続きますが、皆さま、お休みをいかがお過ごしでしょうか?
いつも「ことの葉綴り」に“遊び”に来て下さり、本当にありがとうございます。昨夜は、夜お仕事を終えて綴りながら、何度も眠りかけました(苦笑)。
今日は「お休みモード」です(^^)。朝もゆっくりめで起きて、神社のお参りへ。
鎮守の杜の、樹々の“トンネル”に身を包まれて、ご神前へ。
ひいたおみくじの題、「慎独」が、とってもいい言葉だな~って嬉しくなりました。
説明にはこうありますよ。
<昔から「独り(ひとり)を慎む」という言葉があるように、他人が見ていようがいまいが。悪いことをしてはなりません。神様はすべてを見通していらっしゃいます>
「独りを慎む」。もともとは「君子は独りを慎む」。
儒教の経典「礼記(らいき)」からの言葉。
「徳のあるものは、例え人が見ていなくても身を慎んで、良心に恥じるようなことはしないこと」です。

この「慎独」を、心に留めて大切にしたいな~って感じた朝でした。

さて、そろそろ神話の物語へ入ります。
悲劇の英雄神と愛される倭建命(やまとたけるのみこと)さまの物語です。

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<ことの葉綴り>ご案内

この「ことの葉綴り」全体の神話の物語のご紹介です。
神話は、「神さまも“失敗して成長した”」「“神話は今も生きている”」と、日本の魅力的な神様の物語編。
約、二千年前、伊勢の神宮ができるまでの「元伊勢」編。
ときおり綴る「エッセイ」編。
それぞれに「マガジン」で分けています。
下記のトップページから、スクロールしていただくと、物語別、神様べつに「マガジン」が選べるようになっております。
神さまの名前や、ご興味あるものを読んでいただけると幸いです。

最新のマガジンは、天照大御神さまが伊勢の神宮にお鎮まりになられるまでの「元伊勢」物語 神話13~17です。

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<倭建命様の物語。これまでのあらすじ>


父を裏切っていた兄を殺めたことから、父、景行天皇(けいこうてんのう)に疎まれ、遥か熊曾建(くまそたける)兄弟征伐を命じられて、遠ざけられた小碓命(をうすのみこと)さま。
強敵を打ち破り、「建」の名を授けられ、倭建命(やまとひめのみこと)となられます。
英雄として大和の国に帰還するも、天皇はまたすぐさま、東の国の荒ぶる神々を討てと、命じます。
敬愛する父に拒絶され傷心を追った倭建命(やまとたけるのみこと)さまに、叔母で伊勢の神宮の斎宮(いつきのみや)の倭姫命(やまとひめのみこと)さまは、神代より皇統が受け継ぐ、ご神剣と御袋を授けます。

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孤独な英雄神は女性には“大モテ”💛

尾張の国で、美夜売比賣と、契りの約束を交わし、いざ、荒ぶる神たちのいる東の国へと進んでいくのです。
わずかばかりの家臣と共に、そこには、最愛の后、弟橘比賣命(おとたちばなひめのみこと)さまが寄り添っていました。

こう考えると、倭建命(やまとたけるのみこと)さまは、猛々しくお強く、荒ぶる神々を討ち果たされますが、女性には、お優しいですよね。
ほかにも、倭建命(やまとたけるのみこと)さまには、六人のお妃さまがいたようです。

弟橘比賣命(おとたちばなひめのみこと)さまも、二度と、大和の国には戻れないかもしれない東征の旅に、ご一緒するには、相当な覚悟が必要だったでしょうね。
それでも、倭建命(やまとたけるのみこと)さまと、「ご一緒したい」と、離れられない深く強い愛と絆が、お互いにあったのでしょうね。

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相武國の国造のお出迎え


やがて倭建命(やまとたけるのみこと)さま一行は、相武國(さがむのくに)、相模の国と、あります。
けれど、実は、ここは、まだ相模国ではなく、駿河国(するがのくに)のこと、といわれています。

この相模の国に到達なさってときのことです。
この地域を統治する国造(くにのみやつこ)たちが、倭建命(やまとたけるのみこと)さまご一行を、うやうやしくお出迎えされたのです。

倭建命(やまとたけるのみこと)さま。
遠い遠い、熊曾の国の建兄弟を討たれた皇子が、東の国の荒ぶる神の討伐にやってこられると噂を耳にしまして、お待ち申し上げておりました。この国の国造(くにのみやつこ)でございます。
じつは、この広く続きます野原の中に、大きな大きな沼がございます。そしてその沼の中に住む神が、とてもひどく荒々しく、またすさんでおり、勢いもある恐ろしい荒ぶる神なのです。
そのせいで、この地のものは、とても困っておりまする。
倭建命(やまとたけるのみこと)さま、なんとかしていただけないでしょうか。どうか、どうかお願い申し上げまする。

必死の形相で、頼み込まれた倭建命(やまとたけるのみこと)さま。

そうか、あい、わかった。
その沼を案内してもらおうか。
さっそく、様子を見にいってみよう。

そうお答えになると、沼に住むという荒ぶる神のいる沼を目指して、広がる野原へと入っていかれたのでした。

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―次回へ
#一度は行きたいあの場所
#私の作品紹介

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