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倭姫命様が定められた神宮「月次祭」 元伊勢一四〇 神話は今も生きている ことの葉綴り四七二

天赦日+一粒万倍日+建+室……仏滅、どうよむ?!

おはようございます。お仕事前のひと時「ことの葉綴り」に向かいます。
六月十五日の今日、吉祥日の「天赦日」と、一粒が万倍に実「一粒万倍日」、さらに「神吉日」が重なります!
一方、月の巡りでみる「六曜」は、「仏滅」万事に凶とされますが、「一旦、無になったものが始まる」という意味もあるそう。
一粒万倍日は、太陽の動きを基に「二十四節気」の巡りで見る開運日
太陽と月の巡りの違いなのですね。
また、”天赦日+一粒万倍日のパワーが仏滅の凶をさらに強める”という見方もあれば、”凶を、吉祥の力で緩和する”というよみかたもあるようです。とはいえ、「一度無になったものが始まる」仏滅も、何かを始めるにはいい日なのでしょうね。

十二直でも「建」万物に建て生じる日。物事を始めるのに良い日。神仏の祭に吉
二十八宿「室」は祭祀、祈願はじめ、祝い事に吉

と、いうことで、天赦日+一粒万倍日+神吉日+建+室、そして仏滅は、何かを始めるにはいい日、とよみときたいなと思います。
みなさん、いかがでしょう?

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<ことの葉綴り>ご案内

これまでの、「ことの葉綴り」の神話の物語のご紹介です。
神さまも“失敗して成長した”と、“神話は今も生きている”を感じる魅力的な神様の物語と、二千年前、伊勢の神宮ができるまでの物語「神話の物語」(『古事記』『元伊勢』の物語)。そして「エッセイ」と、マガジンを分けてあります。
下記のトップページから、スクロールしていただくと、物語別、神様べつに「マガジン」が選べるようになっております。
神さまの名前や、ご興味あるものを読んでいただけると幸いです。

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今日は、伊勢の神宮「月次祭(つきなみさい)」

倭姫命さまが、天照大御神さまを伊勢の五十鈴の宮にお祀りされたのは、約二千年以上も前、垂仁天皇二十六丁巳年のことでした。
五十鈴の宮は、伊勢の神宮として、日本人の魂の源郷として今も崇敬されています。
六月十五日は、伊勢の神宮で、十月の「神嘗祭(かんなめさい)」とともに、由緒ある大切なお祭りの「月次祭」が執り行われます。
十二月にも「月次祭」が執り行われ、「神嘗祭」と共に「三節祭(さんせつさい)」と呼ばれます。

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浄夜の神聖な特別なご神事

六月十五日の夜、十時、外宮こと「豊受大神宮(とようけだいじんぐう)」に、「由貴夕大御饌(ゆきのゆうべのおおみけ)」の儀がおこなわれます。
そして、午前二時(六月十六日)、「由貴朝大御饌(ゆきあしたのおおみけ)」の儀が執り行われ、正午には「奉幣」の儀がおこなわれ、皇室の弥栄、五穀豊穣、国家の隆昌、国民の平安を祈願されます。

そして六月十六日、午後十時には、内宮こと「皇大神宮(こうたいじんぐう)」で、「由貴夕大御饌(ゆきのゆうべのおおみけ)」の儀。
午前二時(六月十七日)「由貴朝大御饌(ゆきあしたのおおみけ)」の儀が執り行われ、正午には「奉幣」の儀がおこなわ、こちらでも、皇室の弥栄、五穀豊穣、国家の隆昌、国民の平安を祈願されます。
れます。

祭典は、内宮(皇大神宮)・外宮(豊受大神宮)に続いて、六月二十五日まで、別宮、摂社、末社、所管社と百二十五社すべてのお宮で執り行われ、皇室の弥栄、五穀豊穣、国家の隆昌、国民の平安を祈願されるのです。

残念ながら、夜間の尊いご神事は、参拝時間後ですので、お参りして見学することはできませんが……。
月明りの中、浄らかな火で照らし、白装束姿の神職さん方が、天照大御神さま、豊受大神さまへと、とうとい御饌(みけ)を奉るのです。
由貴朝大御饌」がはじまるのは、深夜の二時からで、すべて終えるのが午前三時半ころだそうです。
夜明けの早い夏、東の空がうっすらと明るくなり始める頃だそうです。
まさしく日の大神、天照大御神さまが照り輝きはじめる前の刻ですね。

神話の物語でも、倭姫命(やまとひめのみこと)さまが、天照大御神さまを五十鈴の宮にお祀り申し上げたあと、志摩国をご巡幸されて、天照大御神さまにお供えするご馳走の御贄(みにへ)を探し求められていましたよね。
この「月次祭」の「由貴大御饌(ゆきのおおみけ)」とは、由貴は、斎(い)み清められたという意味で、お供えする大御饌(おおみけ)「御料品」の生産、御調理にも、清浄を最も期しています。

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清浄な大御饌を奉るための「御卜(みうら)」

この「月次祭」に先立ち、内宮こと「皇大神宮(こうたいじんぐう)」の御垣内(みかきうち)の北の隅にご鎮座されている、地主の神さま興玉神(おきたまのかみ)をお祭りする「興玉神祭(おきたまのかみさい)」が執り行われます。

そして、「御卜(みうら)」!!
月次祭(つきなみさい)」のご奉仕にあたり、奉仕の直前に、神職さんたちが、神さまの御心にかなうかどうかをおうかがいする儀式なのです!
神話の物語にあるような儀礼でしょう? 今も、天照大御神さまの御こころにかなうかどうか、の儀式が執り行われているのです。

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倭姫命さまがお定めになった「三節祭」

そして、天照大御神さまの御心にかなった神職さん方により、最も清浄な御贄(みにえ)を、大神さまにお供えする、神宮の最も由緒深いご神事が、執りおこなわれているのです。
皆さんが、読んでくださっている倭姫命(やまとひめのみこと)さまの神話の物語の一つ一つが、今の祭祀の基になり、受け継がれてきているのです。
今日、ご紹介した「三節祭」も、倭姫命さまがお定めになっています。(物語のこれからをお待ちくださいね)
すごいですよね~。
皆さんとご一緒に、二千年前の物語から、今にも思いを馳せて、
今年の「月次祭」も、無事に執り行われますようにと、手を合わせたい
ですね。
いつも、ありがとうございます!
今日も皆さま、佳日でありますように!!!感謝と共に

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―次回へ
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