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2020シーズン開幕目前。今年のJ3リーグの楽しみ方は?(中編③)

なんだかんだ、想像以上に長くなってしまったので中編を結局3回に分けて書いています。

良ければ前編や中編①②も合わせてご覧ください!

▽前編はこちら▽
http://kotokake.jp/sports20200226/

▽中編①はこちら▽※見やすいのでブログからnoteにしました
https://note.com/kotokake/n/n08169f9cbec2

▽中編②はこちら▽※見やすいのでブログからnoteにしました
https://note.com/kotokake/n/nd5071e4cf898

J3リーグ戦力分析


中編③では、以下のチームについてお伝えしていきます。

カマタマーレ讃岐(14位:2019年シーズン)

SC相模原(15位:2019年シーズン)

FC東京U23(16位:2019年シーズン)

ガンバ大阪U23(17位:2019年シーズン)

いわてグルージャ盛岡(18位:2019年シーズン)

FC今治(3位:JFL2019年シーズン)

※あくまで主観に基づいた内容です。移籍情報等は2月29日時点のデータで記載をしています。加執する可能性もありますし、皆さんからのご意見等あればコメントや直接是非お願いします!

楽しんでいただければ嬉しいです。シェアやおひねりもお待ちしています。笑

カマタマーレ讃岐(14位:2019年シーズン)

2018年にJ2最下位に沈み、北野監督体制9年目から新たに2019年は上村監督が就任し1年での復帰を目指したシーズンだった。2連勝、そして3試合連続無失点。開幕から5試合負けなしで昇格圏内をキープした。

6節に長野に初の敗戦も、大きく崩れることなく上位につけていた。しかし、前半戦の終盤にセレッソ大阪U23、八戸と大量失点に加え初の連敗を喫し、前半戦を7位で折り返した。

そこから後半戦は3勝4分10敗と失速。特に得点力不足は深刻で、後半の17試合で11得点。リーグワーストの得点数を記録し、結果は14位と苦しいシーズンとなった。

今季は上村監督から2006年~9年愛媛を率いた望月監督を招へい。また、ガンバ大阪とのパイプも強い上野山GMが就任し若手を中心に補強を行い3年間かけて讃岐を再生させる方向性を示した。それでも目標は3位以内。讃岐を象徴する木島兄弟は去り、我那覇選手も移籍。新しく生まれ変わったチームがどのような輝きを見せるか注目したい。

昨年の成績:10勝9分15敗 勝ち点39 得点33 失点49

新加入・移籍情報

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8名の大卒ルーキーにセレッソ大阪U23でも対戦経験のある下川選手がU18卒業後に讃岐へ加入。27歳の浅沼選手はJ3経験も豊富な選手の1人。清水選手との競い合いは注目。市立船橋から千葉に進み、昨年は富山でプレーした杉山選手など、ポテンシャルのある選手も多い。

トレーニングマッチでも得点を量産している渡辺選手は昨年の悔しさをピッチで結果と共に示したい。讃岐の育成組織出身の澤田選手も2年目のシーズンで結果を出したい。また、栗田マークアジェイ選手やブラウンノア賢信選手もトレーニングマッチでゴールを決めている。

チームの融合がどのように進むかは、未知数だが昨年チーム最多の7ゴールを決めた重松選手や長谷川選手の先輩でもある阪南大出身の中村選手などが結果を出せれば十分に戦えるはず。望月監督がどのようなチームに仕上げてくるか楽しみだ。

追記)3月に選手を2人補強。キムホヨン選手と、全 山海選手(FC岐阜)を移籍で獲得。キムオヨン選手は187㎝と高さのあるDF、全山海選手は岐阜では出場機会に恵まれたなかったがJ3舞台に新たな輝きを見せることができるか注目したい。

トレーニングマッチ結果

2/2 カマタマーレ讃岐 5-1 高知ユナイテッドSC
得点者:高木 和正,栗田 マーク アジェイ(×2) 川﨑 一輝(×2)

2/7 カマタマーレ讃岐 3-0 高知大学
得点者:渡辺悠雅,重松健太郎,池谷友喜

2/11 カマタマーレ讃岐 5-4 カターレ富山
得点者:岩本 和希,渡辺 悠雅,森川 裕基,ブラウン ノア 賢信,下川 太陽

2/17 カマタマーレ讃岐 5-0 高松大学
得点者:練習生,澤田 健太(×2),オウンゴール,川田 脩斗(U-18所属選手)

2/22 カマタマーレ讃岐 3-1 松江シティFC
得点者:池谷 友喜,杉山 弾斗,ブラウン ノア 賢信

2/23 カマタマーレ讃岐 5-2 関西福祉大学
得点者:ブラウン ノア 賢信,渡辺 悠雅(×2),練習生,澤田 健太

SC相模原(15位:2019年シーズン)

昨年は15位と過去最も厳しい順位状況になった。ボールを保持しながら戦う姿勢を見せ、鳥取や熊本等の上位陣にも序盤は勝利をした。9節~12節は4試合負けなしと一時は7位に浮上するも、シーズン後半戦で5連敗と得点が遠い時期もあり、結果は15位。

それでも、大卒ルーキーの上米良選手が32試合5得点や、梶山選手が中盤からチャンスをつくるなど選手の成長も見ることができた。

今季は昨年活躍した大石選手や平石選手が抜け等大幅に選手は入れ替わるが、個人的にかなり良い補強をしているように映る。三浦監督は2年目のシーズンで、昨年得たことと、今季加入した選手との融合が進めば相模原はリーグ戦で上位を狙える可能性は十分にある。

昨年の成績:10勝8分16敗 勝ち点38 得点36 失点45

新加入・移籍情報

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移籍した丹羽選手、末吉選手、伊藤選手に大石選手、平石選手、田中雄大選手等主力が抜けた相模原だが、実績十分の選手の補強を行っている。

安定感のあるGKビクトル選手にはじめ、金沢から清原選手、秋田から和田選手(横浜FMが移籍元。昨年は秋田でプレー)や夛田選手。福島から星選手が加入。

前線は熊本から高さのある三島選手やフィジカルの強い才藤選手が富山から加入。新加入の外国籍選手ユーリ選手はトレーニングマッチでもゴールを量産。ホムロ選手も186㎝と十分に存在感を見せることができそうだ。

将来性の高い選手から、経験豊富な選手まで幅広く補強を行った相模原がどんなサッカーを見せてくれるか?トレーニングマッチでは大宮や川崎に勝利をしているその実績をリーグ序盤から見せることができるかワクワクする。

追記)継続的な補強を行い、ツエーゲン金沢から梅鉢選手、韓国からジョン イングォン選手を獲得。ヨーロッパでもプレー経験があるが日本では初めてプレー。どのようなプレーヤーか楽しみでもある

トレーニングマッチ結果

2/4 SC相模原 3-0 専修大学
得点者:ユーリ,三島康平(×2)

2/5 SC相模原 0-1 ジュビロ磐田
得点者:なし

2/8 SC相模原 0-1 アスルクラロ沼津
得点者:なし

2/9 SC相模原 4-1 大宮アルディージャ
得点者:ユーリ,松田詠太郎,三島康平松田詠太郎

2/16 SC相模原 0-1 栃木シティ
得点者:なし

2/17 SC相模原 2-2 清水エスパルス
得点者:松田詠太郎,上米良柊人

2/22 SC相模原 1-1 AC長野パルセイロ
得点者:清原翔平

2/23 SC相模原 4-3 川崎フロンターレ
得点者:ユーリ,ホムロ,ユーリ,三島康平

FC東京U23(16位:2019年シーズン)

2016年からU23のチームがJ3リーグで戦うようになり、昨年が4シーズン目。今年の5年目が最後の年となる。過去FC東京U23は10位→11位→14位→そして昨年の16位と順位を落としているものの昨年は原選手が19ゴールと輝きを放ち、宮崎選手や若手の育成もある程度の結果を見せることができた。

シーズンを振り返ると開幕からまさかの5連敗。しかし八戸戦で勝利をすると徐々にチームとしての結果も出始めた。特に原選手は11節~16節まで連続でゴールを奪い2勝3分1敗と勝利に貢献。本人はチームを勝たせるゴールにこだわっていたが、シーズン通じて19得点とプロのピッチでしっかりとアピールに成功した。

トップチームが近年好調なだけに、なかなかトップチームへの帯同の壁は高いが、ルヴァンカップやACL等チームとしても層の厚さが必要なシーズン。中村帆高選手や木村誠二選手、復帰の平川選手に品田選手等、今季また新たに若手からスターが生まれるか楽しみにしたい。

昨年の成績:9勝9分16敗 勝ち点36 得点43 失点52

新加入・移籍情報

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育成組織からの昇格は今季3名。木村選手、バングーナガンデ佳史扶選手、野澤大志ブランドン選手も昨年U23の試合を経験。バングーナガンデ佳史扶選手はルヴァンカップでも出場し経験を積んだ。

明治大学から加入の中村帆高選手は室屋選手の後輩でもある。対人に強く、ハードワークもできる選手。U23に該当する柳選手や岡崎選手、廣末選手やナッタウット選手が抜けたが、U18の2種登録の選手を含めてシーズンをどのようにトップチームと共に戦うか楽しみにしたい。個人的には平川選手のブレイクに期待をしています。

追記)チャヤトーン選手をタイのバンコクユナイテッドFCから獲得。20歳のためU23の試合でもプレーが可能。どのようなプレーを見せてくれるか注目したい。

トレーニングマッチ結果

2月は東京Vや大宮アルディージャと試合も公式情報はなし

ガンバ大阪U23(17位:2019年シーズン)

結果としては17位のフィニッシュだが、インパクトを見せた選手が多くいたガンバ大阪U23はシーズン中に3名のハットトリック達成者を輩出した。

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https://www.jleague.jp/release/post-60106/ より引用▲

塚元選手、そして唐山選手は2種登録の選手でもあり、その才能の豊かさに驚いたサポーターも多いはず(唐山選手は16歳345日とJリーグ最年少ハットトリックを達成)

食野選手の海外挑戦も記憶に新しいが、チームとしてはトップチームとの兼ね合いもあり、なかなか戦術的な部分の浸透が難しいままシーズンを走り切った。前半戦は5位につける時期もあったが、シーズン後半の4連敗もあり、17位に終わった。

しかしながら、17節のC大阪U23との大阪ダービーや大量得点の勝利を見せる試合もあった。(得点数はリーグ2位タイ)上位チームになかなか勝利ができなかったが、今季はトップチームも層が厚くなったガンバ大阪U23はどのようなシーズンを見せてくれるのだろうか?

昨年の成績:9勝8分17敗 勝ち点35 得点54 失点55

新加入・移籍情報

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高木彰人選手は今季は松本へ、高江選手や谷選手が抜け、ダビトコンチャ選手も移籍。しかし、将来性豊かなU18から昇格をした塚元選手、川崎選手、唐山選手には期待が集まる。一方で守備面では、U18の選手が恐らく主力になる可能性も高く、1年を通じてまたハードに戦うシーズンになりそうだ。

トレーニングマッチでも得点は取れているだけに、守備の構築ができれば、昇格を狙うチームからすると戦いたくない相手になる可能性が十分にある。

追記)ガンバはベガルタ仙台からGKのイ ユノを獲得。21歳なのでU23の試合でも出場が可能となる。

トレーニングマッチ結果

2/3 ガンバ大阪U23 3-2 桃山学院大学
得点者:唐山(×3)

2/5 ガンバ大阪U23 3-3 阪南大学
得点者:塚元,唐山,ユース

2/5 ガンバ大阪U23 3-3 阪南大学
得点者:塚元,唐山,ユース

2/7 ガンバ大阪U23 5-3 伊勢志摩
得点者:白井(×2),唐山(×2),ユース

2/9   ガンバ大阪U23 0-1 アルテリーヴォ和歌山
得点者:なし

いわてグルージャ盛岡(18位:2019年シーズン)

いわてグルージャ盛岡にとってはチームとしてもサポーターとしても苦しかった2019年シーズン。序盤の連勝で5位につけるもそこからは連勝が遠く、あと一歩のところで勝ち点を失う試合が何度かあった。

そして、後半戦は8連敗(全て複数失点)と戦う姿勢を見せたが、かみ合わず中断した13節の福島戦(8月18日)が最後の勝利となった。

今季は秋田豊新監督が指揮を執り、NOVAとの提携もあり大型補強を敢行。相模原と同じく、下位からのジャンプアップが期待できるメンバーが集まった。

トレーニングマッチの結果だけでは判断できないが、個々の実力を十分。チームとしてまさに「一岩」となって戦えれば、昨年躍進を見せた北九州や藤枝のように一気に上位を狙える可能性を秘めている。

昨年の成績:7勝5分22敗 勝ち点50 得点36 失点63

新加入・移籍情報

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顔ぶれは一気に変わった。福田選手や太田選手、谷口選手に梅内選手等昨年主力を担った選手の多くが入れ替わった。それでも加入したメンバーを見ると、J2,J1経験のある選手が多く加入をした。

またブラジル人の外国籍選手モレラト選手、ミカエル・モライス選手、ヴァンデルソン選手にブレンネル選手や2015年に32ゴールという記録を残した岸田和人選手も加入。

土井選手や嫁坂選手、深井選手に石井選手、宮市選手など昨年のチームを知るメンバーと、新加入の選手たちがどのように新チームを作り上げていくか?京都で共に戦った経験のある牟田選手、下畠選手がしっかりと守備面を占めることができるかも重要になりそうだ。トレーニングマッチの結果では、大量失点もあるが、実力やポテンシャルのある選手が多くいる中今季のいわてグルージャ盛岡の戦いぶりは多くのサポーターも注目しているはず。

追記)橋本 晃司選手を3月末に獲得。川崎や名古屋でもプレー経験のあるベテランの加入がチームにどのような影響を与えるか楽しみにしたい。なお、加入の発表されていたヴァンデルソンは公式の試合に出場することなくチームからの離脱が発表されている。

トレーニングマッチ結果

2月13日 いわてグルージャ盛岡 2 – 0 河北華夏幸福足球倶楽部
得点者:平川元樹,後藤京介

2月16日 いわてグルージャ盛岡 0 – 5 FC岐阜
得点者:なし

2月21日 いわてグルージャ盛岡 3 – 1 セレッソ大阪U-23
得点者:色摩雄貴,後藤京介,大垣勇樹

2月21日   いわてグルージャ盛岡 0 – 7 ラインメール青森
得点者:なし

FC今治(3位:JFL2019年シーズン)

ご存知元日本代表監督の岡田武史氏がオーナーのFC今治(今治FCじゃないよ。ここ重要)がついにJリーグの舞台へ。狙うはJ2と参入初年度からの昇格も視野に入れて戦う今治。昨年JFLではリーグ最少の失点数を誇った。特に前半戦は1敗のみと好調をキープ。終盤に3連敗と、5試合勝利なしと厳しい時期もあったが、最終3位に着地。Jリーグへの参入要件を満たし今季から加入。

昇格に貢献した主力選手の多くが残留し、J2から琉球の越智選手(今治出身)。そして、昨年鳥取でブレイクした林選手が加入。(26試合11得点)

また、監督はスペイン人監督のリュイス・プラナグマ監督を招へい。地元のサポーターと共に成長し、駆け上がってきたFC今治のJ初年度の戦いぶりは期待の方が大きいかもしれない。

昨年の成績:13勝12分5敗 勝ち点51 得点41 失点26

新加入・移籍情報

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メンバーを見ると、J通算500試合以上の駒野選手やJ通算400試合以上の橋本選手の存在感は抜群。他にも園田選手や新加入の越智選手や林選手等Jの舞台を知っている選手も多い。

在籍5年目の桑島選手は昨年8得点を記録し、今季のトレーニングマッチでもゴールを奪っている。10番の有間選手も個人としては初のJリーグ。

MFでプレーする福田翔生選手はガンバ大阪でプレーする福田湧矢選手の弟でもある。名門東福岡から加入した昨年は3試合の出場にとどまったが、切れのあるドリブルを武器に突破力は◎戦う舞台を変えて、Jデビュー、そしてJ初ゴールを狙う。個人的には原田亘に注目している。

トレーニングマッチ結果

2月13日 FC今治 1 – 1 Honda FC
得点者:園田

2月14日 FC今治 1 – 3 ヴェルスパ大分
得点者:桑島

2月18日  FC今治 3 – 3 ラインメール青森
得点者:有間,桑島,林

さて、ということでここまで全チームについて簡単にご紹介をしていきました。もし興味のある方は他のチームも含めて開幕前にご覧ください!

前編、中編①②はこちらから

▽前編はこちら▽
http://kotokake.jp/sports20200226/

▽中編①はこちら▽※見やすいのでブログからnoteにしました
https://note.com/kotokake/n/n08169f9cbec2

▽中編②はこちら▽※見やすいのでブログからnoteにしました
https://note.com/kotokake/n/nd5071e4cf898

最後後編では、個人的に昨年気になった試合やゴールなども紹介したいなと思います。皆さんからの意見もお待ちしています!

▽まずは後編①からご覧ください!▽



Kotokake 代表 能政夕介

立命館大学産業社会学部卒。大学時代、RBC(立命館大学放送局)にてアナウンサーとして在籍。
ラジオDJやステージの司会を行う中で「人に伝える」ための方法やコンテンツ作りの楽しさを知る。
立命館大学卒業後は楽天(株)に就職し、インターネットを通じたマーケティングやコンテンツ開発から、楽天市場に出店する店舗様の売上を上げるコンサルタントを経験。その後独立をする。

現在はフリーアナウンサーとしてDAZNやスカパー等でスポーツ実況も担当している。
その他にも結婚式、イベントの司会や企業・高校・大学等へコミュニケーションの講師としても活動中。
「話すことが楽しい!」と思える人を増やすために、学生から主婦まで幅広くオンラインや直接指導等を行っている。

【過去の出演歴】
DAZNにてJリーグ中継(J1/J2/J3)、スカパーにて天皇杯やユースの試合等も担当。
その他にもなでしこリーグやアメリカンフットボール・ラグビー・高校野球の実況担当経験もあり。

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