どこかで答え合わせをしていた自分へ。

いつもどこかで答え合わせをしていた。
どこにも答えなんかない。
でも、私はいつも心のどこかで模範解答を探していたように思う。

「松下さんは、自分をもっと信じていいよ!」

6月3日、フェイスブックで言葉の企画のグループを作るため、阿部さんにメッセージを送った際に、返してくださった言葉がこれだった。
私はどきりとした。
この時は「この機会に自分を信じられるよう意識してみます!」と元気よく返した。けれども何とも言えない気持ちになった。何かをしたり何かを言う度になんだかいつも上滑りしているような心を、ズバリと言い当てられたような気がした。
「自分をもっと信じていい」ということは「全然信じていない」ということだ。それも言い当てられてしまうほどに。
思わずグーグルで「自分を信じる」と検索した。そもそも自分を信じるとはどういうことだろう。なんとなくこうすればいいというものはわかる。でもそれらが実行できるかと言えばわからない。そもそも私はなぜ自分を信じていないのか、それもなんとなく心当たりがあるけれど、はっきりと原因と結果を明示できるかと言えばわからない。
わかるけれどわからない。思春期に味わう何とも言えない葛藤を思い出しながら、言葉の企画2020第1回目の講義に臨んだ。

講義終了後は悲しいのか情けないのか切ないのかわからない複雑な気持ちになった。こてんぱんに打ちのめされていた。「みんな選ばれる気で考えている」という言葉に顔が熱くなった。コピーライター養成講座で広告は誰も見ない、振り向いてくれない。と何度も習っていたのに、やはりまだどこかで見てもらえている、覚えてもらえていると無意識に思っていた。学んできたことが活かせず、見る相手のことを全く考えていない独りよがりな課題を出してしまっていた。穴があったら迷わず入りたかったほど恥ずかしく情けなかった。
自分を情けなく感じた分、同期企画生や先輩方は余計にキラキラして見えた。
もっと頑張らなきゃ、他の企画生みたいにいいものを出さなきゃ。
頑張らなきゃ、、でもどういう風に?
そこで、企画生の中で選ばれたものと自分が選んだものの答え合わせをしている自分に気が付いた。

第1回目の講義を終えてから数日間考えた結果、私はあえてここで、絶対頑張らないぞ!とすごく後ろ向きな宣言をしておこうと思う。
絶対頑張らないぞ宣言。言葉の企画では絶対に頑張らない。
というのも思考の癖のようなもので、頑張ろう頑張ろうとすると「頑張らなきゃ頑張らなきゃ」と過剰に思ってしまい、私は身動きが取れなくなる。
そうなると、私はどこかにあるであろう模範解答を探し出す。
もちろん模範解答なんか転がってない。どこにもないのに、私はどこかにあると思い込んでいる模範解答を探し出してそれをなぞろうとする。
どこか上滑りしているような心持ちはここから来ているなと感じた。
自分が本当に納得しているものや心から良いと思えるものではなく、模範解答に近くて誰かにいいねと言ってもらえそうなもの。そんな便利なものを、私は楽をしたくて探していたように思う。そんなものはどこにもないのに。
そして「頑張らなきゃ頑張らなきゃ」という思いは、「頑張って誰かに褒めてもらわなきゃ」に無意識のうちに変わっていったように感じる。
頑張らなきゃ、でも何のために?誰に褒めてほしいの?
自分に対する評価軸が完全に他者になっていたことに気が付いた。
別に誰かに褒められる為に頑張るわけじゃないのに。
誰かに褒められる為に、言葉の企画に参加しているわけじゃないのに。

絶対に頑張る、のではなく、私は絶対に最後まで楽しみたい。
頑張らなきゃと自分を追い詰めるのではなく、全力で前のめりに楽しんでいきたい。
楽しむことで、同期企画生や先輩方からたくさん学んでいきたい。

答え合わせは、もうやめよう。
どこにもない模範解答を探すのも、もうやめよう。

誰かに褒められる為ではなく、自分のために自分が心から良いと思えるものを全力で探しに行こう。

潔く前に進もう。
待っていても、はじまらないのだから。


#言葉の企画



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