犬鳴村を観た

随分前の話だけどホラーを観た。それまであまり観てなかったのでなかなか新鮮に見れてよかった。

ホラーらしいホラーで楽しめた。良作だとおもう。ちゃんと怖く、その怖さに対してどうしようもないような感覚もあるから。ただ。。。ってかんじ。


それは後半につれて怖さは薄れていく。怖さの正体を主人公たちが突き詰めていくから。そして最後は主人公たちは助かる。ホラーのテンプレのような形で流れ、最後にわかりやすく伏線を置いた。
わかりやすく楽しみやすい作品だと思うのでぜひ見てほしい。

ここからネタばれ



端的に言うと呪いを繫ぐ話だった。
それは最後の方のシーンから解釈できる。
主人公の女性は自分にも流れる犬鳴村の血を残すこと、呪いを繋ぐことで生き残ることした。これは自分たちが生まれる原因を作ると同時に犬鳴村の呪いの一員となった。だから主人公たちは犬鳴村の呪いの攻撃対象からは外れた。呪いの一員ではある。

呪いの発生について
ダムの建設での電力会社からの回し者として森田家(主人公の父方の祖父で一般人)が筆頭になって犬鳴村の人たちを虐殺した。
その時、その回し者の一員として一緒についていった主人公の母方の曽祖父(幽霊)が見せてくれたのは、最初は犬鳴村の人と交流して主人公の祖父(幽霊)と犬鳴村の人とを結婚させようみたいな様子である。
ここから察するにたぶん懐柔して移住してもらう流れだったんじゃなかろうか。
しかし、犬鳴村には犬化する遺伝的な呪いのようなものがすでにある。また村人は移住に反対するだろう。迫害された結果ここに住んでるんだろうし。
犬鳴村の血が流れている女性はなぜ犬化するのか映画の中で語られていない.(男性もあるかもだけど劇中で発現はない)
たぶん、回し者たちも仕方なく虐殺したんだろうなというところ...

そんなわけでもともとあった犬化の呪いにさらに虐殺や生きたままダムの水で溺れることで新たにおぼれさせる呪いが発現。
今回の話で主人公たちが対象から外れただけか、溺れる呪いが解呪されたかは不明のまま。
ただ主人公が犬化の呪いを引き継ぎ,無事呪いの攻撃対象からはずれ、呪いの一員となった。

結局映画全部通して何も解決しないどころか呪いの連鎖を繋いでいる。
しかし、主人公たちは呪いの攻撃対象ではなくなるので一見解呪したように見える。
解決したようで全く解決してないどころか、状況として悪くなったとも取れる構造にしているのもホラーとしてテンプレみたいなものだけど、好ましく感じた。
また、ありがちだけど君のそばにもそんな境遇の人がいるかもと考えさせ得るのがいいなとおもった。

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