イジメられてる子に伝えたい事

世間一般では、イジメは虐める奴が悪いって認識だと思うんだけど、じゃあ100%そうなのか?って言うと、わたしはそれは違うと思う。
非の大半はそれで合ってると思うんだけど、一定の割合は虐められる方にも原因がある、って考えなんだよね。

これは経験から来てる部分だと思う。

わたしは、子供の頃にいじめっ子からいじめられっ子に転落した奴を見てる。
要するにやり過ぎたんだよね。
度を越したイジメにクラスが反対反応を示して、結果自分自身がいじめられて登校拒否。
自業自得だからそれこそ誰一人として助けようなんて奴はいなかった。
因果応報だ、ってね。
さらに言えばわたしも元々やられてた側だったから、むしろ攻撃には積極的に参加した。先に手を出したのは奴で、形勢が逆転したらそうなるのは当たり前じゃない?わたしはやられた事をやり返してるだけで、罪の意識なんてこれっぽっちもなかった。

わたしはこの時、「対人の優劣関係なんて些細なキッカケで簡単に入れ替わる」って学んだ。
それを踏まえて考えると、色んな事が見えてきた。
大切なのは諦めない事だと思う。

いじめられていて、耐える事ってすげぇ大変だと思う。というか実際すごく大変だった。
でさ、前述した話は「たまたまクラスというより大きな力に助けてもらった」ってだけの話で、これはいわば奇跡とか棚ぼたって言われる部類の話であって、これを当たり前の話なんて思っちゃいけない。
そんな大きな力が、自分の意志で動いてくれるのが当たり前って考えが、自分自身の抵抗力を削いでいくんだよ。

 誰も助けてくれないなんて当たり前。
 助けてくれたらラッキー。

これが頭のどこかにないと、どこまでも誰かのせいにしていく腐った根性が育っていく。

ならば。
助けてくれないなら助けたくなるくらいに働きかければいい。
どうせ周りは見て見ぬふりをする?当たり前でしょ、誰だって他人のために危険な橋なんて渡したくない。
でもさ、考えてみてほしい。
「知らねェ奴が困ってても自分に危険があったら救いの手なんて差し伸べない」んだから、「仲のいい奴」になればいいんじゃない?
加えて言えば、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」の理論で、味方をたくさん作って危険度を下げてやれば、手を差し伸べやすくなるだろ?

そのために何をすればいいのか。
色んな手段があるよね。

一人一人声をかけても上手くいくはずなんてない。
最初は「友達になる事自体がハイリスク」なんだよ。
それなのにいきなり難易度高いところを解決しようとして諦めるってパターンがすっげぇ多いなって思うんだよ。

相手、即ち周りの人間達の立場になって考えてみよう。
突然、いじめられてる奴が友達になってくれって言ってきた。
これはもう「助けてくれ」って言ってるようなもんだよ、しかも自分も巻き込まれるリスク付き。
リターンを示さなきゃ人は動かない。そんなのは当たり前で、大人社会だって同じように回ってる。
味方を作りたいなら、自分の味方になったらどんなリターンがあるのかを示さなきゃいけない。
言葉にすると難しいかもしれないけど、紐解くとこれは就職などの面接と似たようなもんなんだよ。
わたしは御社にとってこれだけ貢献できます、だから自分を雇って欲しい。
な?構図は同じだろ?

じゃあリターンってどういう風に示せばいいんだろう。
面接はその場の話や情報でしかアピール出来ないけど、人間関係はそうじゃない。
まして学校生活ならいろんなキッカケがそこらじゅうにぼろぼろ落ちてる。
誰かが困ってたら助けてあげる、これだって充分なアピール。
でも、ここで気をつけなきゃいけないのは、無償で人助けするのが当たり前になっちゃいけないって事。
例えば、掃除当番代わってやる…でそれが便利に利用されて当たり前になっちゃダメって事。
「今日も頼むわ」なーんて言われて、毎度毎度「うん…わかった…」なんてやってたら奴隷コースまっしぐらだよ。
断る事も大事。例え脅されても正義は自分にあるんだから、仮にこれを教師に密告すれば形勢は逆転する。
大切なのは対等な立場を維持した上で無償のサービスがあるって事をアピールする事。
こう書くと「何か損してるな」って気持ちになるかもしれないけど、よく考えるとこれが「友達関係」なんだよ。
確かに最初は「教師にチクった卑怯者」みたいに映るかもしれない。
けど、その行為におかしなところはどこにもない。

 優しいけど、正しい奴。
 便利だけど、奴隷にはならない奴。

どうだろう、こんな奴がいじめられてたら、それをいじめてる奴は非道い奴だなって映らないだろうか。

で、よしわかったこれを実践しよう!って思ってももう一つ心構えが必要になる。
これを忘れるとドツボにハマる。

 それは「無償」って事。
 見返りを求めちゃいけないって事。

助けてもらう前提でかかると、人は警戒する。
売りつけるつもりで来た営業マンを警戒しない奴なんて絶対にいない。
「無償で、可能な限り」力になる、手伝う。
その代わりに「無償で、可能な限り」力になって欲しい。
こういう交換をするんだよ。そういう精神的契約に持ち込むんだ。
そして、その契約相手が増えれば増える程、テメェの力は大きくなってく。
大きくなれば、その力に反抗出来る奴、つまりテメェをイジメられる奴はドンドン減っていく。

コミュ力お化け、なんて呼ばれる人種は、これを粛々とこなしてる。
しかも成功体験があるから、新規の友人関係だってドンドン築いていける。
わたしの場合は、子供の頃に逆転現象を見たってのがすごく大きかった。
どうすればいいのか、ヒントをもらえた。

自分から何もしない奴は、どこまでも助けてもらえない。
逆に言えば、他人に何かしてやれる奴は、些細な事でも助けてもらえる。
自分と人気者の何が違うのか、それを考えない奴は、いつまでもそこから抜け出せない。
逆に言えば、そういう奴が多いからこそ、この法則に気づけば出し抜けるって事でもある。
みんながみんなそういう奴だったら、自分がいい奴になるなんて不可能なんだ、だってそれが当たり前なんだから。
当たり前じゃないから出し抜けるんだ。

利己的な人間の中で、利己的ではない。
これは一つの個性で、しかもとても好まれる個性。利用しない手はないだろ?
しかも間違った事はしない、正義をしっかり持ってるとなると、まともな人ほど関係を持ちたいと思える人物じゃん。

いじめられてるとさ、思考停止させられちゃって、どう抜け出したらいいか分からなくなってるかもしれない。
そんな時こそ、一度他の人の立場に立って、どうしたら自分を救ってあげたくなるのか?ってところにフォーカスしよう。
テメェ一人で解決出来ない問題だからこそ、他人を頼ろう。
この手の動きってのは、大人になってからもしっかり通用する。
相手にプラスのある人間は、相手に好まれる。当然だよね。
もしも幼い頃にこれを学べるとしたら、イジメに関わる経験ってのも、全てが全てマイナスではないって思えるんだよ。
少なくともわたしはそうだった。

わたしは至極当たり前の事しか言ってない。
みんな無意識にやってる事で、その度合いが人気者とそうでないものを分けてると思う。
みんな無意識にやってる事だから、ポテンシャルを100%引き出せてない。それでいてその状況なんだよ。
そこで自分だけ(明確にはそうではないし、やってる奴は他にも必ずいるけど)はちゃんと意識してポテンシャルを目一杯使えているのであれば、それはアドバンテージでしかない。
自分磨きの方向性の一つになるわけだよね。

締めるよ。

イジメは良くない。確実に加害者が悪い。
でも、そこから抜け出そうとしない奴にも悪い部分はある。
卑屈になるのは簡単で、強くなるのは難しい事。
でもやり方を考える事を放棄したら、そこまでなんだよ。
諦めんな、必ずどこかに突破口がある。
わたしは一つの突破方法を示したに過ぎず、他にも方法はたくさんあるはず。
思考を回そう。回し方なんて人の数だけある。どれだけ上手く回せるかは、経験が物を言う。とにかく頭を回せ。上手く出来なくても、下手くそでもいいから回せ、って事。

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