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8年ぶりに書いた「リスク」という文字



note。

その存在で、僕は自分が
顔も名前も知らない沢山の人たちに
気持ちを届けられることを知った。
音楽に限らずとも、だ。

最初は、音楽を届けるために書いていた。
でもそれが、いつしか「伝えたいことを、
文字で伝えるのが一番エモーショナル」
という表現も、僕の中にあることに気づいた。

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そんな僕の言葉を、10,000人もの方が
待っていてくれる日が来るとは。


伝わりにくくなる前に言っておく。
みんな、本当にありがとう。嬉しいです。


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特にここ最近は、
書きたいことが、書きたいと思えたとき
一気に綴れる内容しか投稿しないと決めていた。


それでも、ゆっくり僕の記事は読んでもらえている。
魂を込めて書いた記事が、
じっくりと、この広く大きな社会に
染み渡っていく様を感じさせてもらっている。


会社員だった頃。今から8年くらい前だろうか。


仕事の合間を見つけては、そのとき感じていた
やるせない自分への想いを、
紙のノートに書き殴っていた。
ほんと。一体、何冊書いただろう。


独立してからも、しばらく
そんな日々は続いた。



しかし最近、それをやめた。
自然としなくなった。


理由は、外と内を区別する必要がなくなったからだ。

書き殴りたいことが、ない。
世の中や周囲へ表現したい愚痴も、ない。
自分が心の芯で思ってないことは、
書き残したくない。


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僕が今書きたいのは
自分が昔、紙のノートに書いていたような
生臭く、ゴロっとした、血の塊のような想いの丈。
根本は、変わっていない。

でも、それを今は
読む人たちの「何か」に変えられる気がする。
幾ばくか表現力が鍛えられ、僕自身が弱い自分を
肯定できたから、そう思える。



僕は、あの日思っていた「謙虚」とは
程遠い今を生きている。


「会社員やってますけど、音楽家目指してます。
空き時間を全て費やして、
ピアノ演奏"させてもらってます"。」


本心を加工して、サラリーマン主語の自分を作って
「応援しよう」って思ってもらえるように
振る舞っていた。

そんな「謙虚な姿勢」が清廉だと思っていた。





バッカバカしい。




美辞麗句を振りかざす自分は、もう終わりだ。
口先だけの「謙虚」は、
ただの「自己卑下」でしかない。

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「俺には音楽の才能がある。」
「ステージがないなら、自分で作ってやる。」
「自分がなりたい、自分になる。」


信じて疑わずに、やってきた。
自分にとっての大小は様々あれど、僕は確実に
自分のなりたい自分になってきた。


そこに、妙な枕詞や、副詞なんて、いらない。
僕は僕として、その時その場にいる。
これからも、ずっとそうありたい。

--


リスク。


久しぶりに、そんな言葉を書いてみた。
8年前の自分が、紙のノートの上に、強がりながら
「チャンス」と並べて書いていたのを、今思い出した。

やったことがないから、怖い。
歳を取れば取るほど、その恐怖を避ける力がつく。
こんな僕にも、34にもなれば、多少の計算で
得られるものと失うものの
算段をつける能力くらいはある。


だからこそ思う。
なりたい自分に、なりたい。って。
僕のなりたい自分は常に、やったことないことの
先にしか存在しないんだ。


--

10,000という数字は、

「この話、皆にしてもいいかな」と思えた
ほんのきっかけに過ぎない。


さっきも書いた通り、何者でもなかった
(自分でそう思っていた)頃から
僕の芯は何ひとつ変わっちゃいない。


でも、今回のようなメッセージは
そう何回も発するものじゃない。
過不足あれば、すぐに陳腐へと廃れ落ちてしまう。


だとしたら、僕がみんなに伝えるのは、
この言葉を届けて、後悔がないと思える時だ。
傲慢に聞こえる「リスク」も承知で。


そのタイミングは、今だと思う。
100でも、1,000でも、
1,000,000より先でもなく、今だ。

今後の僕にとっても、
今は大きな「その時」だと思う。
やりたい放題やって、なりたい自分になるための。

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一方で、これだけは
念のために伝えておきたい。


僕は、あなたの心に対して
強い言葉で強行突破しようなんて気はない。


僕の世界の中心は、僕。
そして、みんな一人一人の世界の中心は、
紛れもないあなた自身だ。

僕らは、何か不思議な縁でこうして出会った。
どんな関わりだろうと、今あなたは
僕の言葉を読み進めてここまで来てくれた。

5秒後に忘れてしまっても、勿論構わない。
僕はあなたに媚びないし、あなたもまた、僕に
媚びる必要も意義もない。

けど、そんな中にほんの微塵でも
何か心に火を灯せたり、落ち込む気持ちが
少しだけ浮上する、なんてことがあったなら。
僕は、それだけで、僕自身が救われる。


むしろもし、あなたの心の扉を
不躾にノックしてしまっていたら、お詫びしたい。


仮にあなたが、僕の言葉で微塵でも
元気になれたのならば。
ぜひ、お礼を言わせて欲しい。


あなたの何かになれて、幸せです。
本当にありがとう。


これからも、僕は自分のペースで書き続ける。
音楽も同様だ。自分が「ここだ」と思えない限り、
世に出すことは、絶対にない。

それでも、待っててくれるなら、本当に嬉しい。
必ず、僕にとっての「前」に進むから。

あなたも、あなたの道を進めることを
心から願う。もしその時また、縁があれば
あなたと何か、心震わせ合うことがしたい。


これからも、よろしくです。


2021.8.2
KOTARO SAITO / 齊藤 耕太郎



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