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【あなたの人生が変わる】珠玉のタルムードエピソード6選

タルムードとは知恵であり
読む人、受け取る人によって意味や解釈は変わってくるものだと
言われています。

また、タルムードという書物には終わりがなく
常に創られ続ける概念だと言われています。

膨大な数に及ぶエピソードの中から
音楽の道、芸術の道に進む皆さんのためになるタルムードを
6つピックアップしました。

解説を交えながら一緒に読んでいきましょう。

優秀な人材を多数輩出するユダヤの家庭では
こういったタルムードについての議論を
家庭の中で日々行うと言われています。

みなさんはどんな印象
どんなメッセージを
どんな叡智を受け取りますか?

骨が引っかかったライオン

ある日、ライオンののどに骨が引っかかった。

誰でも自分ののどから骨を取り出すことのできた者には
大きなほうびをあげようとライオンが言います。

そこへ一羽のツルがやってきて
「そのライオンを助けてあげよう」と言い
ライオンに口を大きく開けさせた。

ツルは頭をライオンの口の中に突っ込み、長いくちばしを利用して骨をうまく取り出した。

そのあと、「ライオンさん、あなたはどんなほうびをくれるのか?」
と尋ねます。

ライオンはそのツルの口のきき方に立腹します。

ライオンは
「私の口の中に頭を突っ込んで生きて出られたということがほうびなのだ。そういう危険な目にあっても生きて帰ったということは
自慢できることだし、それ以上のほうびはない。」と言いました。

考察:交渉術

みなさんはどんな印象を受けましたか?
筆者が最初に受けた印象は
やっぱりビジネスに強いユダヤ人ならではの交渉術について。

圧倒的な力の差、権力の差がある相手との交渉には
必ず担保となるもの、人質となる要素
アイテムを残しておく必要があります。

スパイ映画やドラマなんかでよくありますよね。

今回のライオンに対して
ツルはどんな交渉アイテムを残して
ライオンを助ければよかったでしょうか?

あなたならどうしますか?

こういうことを考える過程がタルムードの学びなのです。

きつねとブドウ園

あるとき、一匹のキツネがぶどう園のそばに立って
何とかその中に入り込もうとしていました。

しかし、防犯のため柵があり
もぐりこむことができずにいました。

そこでキツネは3日間の断食をして体を細くし
やっとの思いで柵の間をくぐり抜けることに成功します。

ぶどう園に入り、キツネは思う存分ぶどうを食べます。

帰り道・・・

大満足のキツネでしたが、満腹のまま『さて、ぶどう園から抜き出そう』とする際、満腹のお腹が引っ掛かり同じ柵を抜けることができませんでした。

そこでやむを得ず再度3日断食し
体を細くしてからやっと抜け出すことができました。

その時のキツネ曰く
「結局、腹具合は入ったときと出る時と同じだったな。

考察:投機のコツ

出口戦略の重要性を感じるエピソードであると想いました。
みなさんはいかがですか?

この世界では入口よりも出口の方が重要になるケースがたくさんあります。

例えば投機の世界。
ポジションを取るのは誰でもできます。

しかし、多くの人が出口戦略が曖昧なままトレードを進めます。

いつ、利確するのか?
いつ、損切りするのか?

わかってないからほどほどに儲かっても利確できない。
利確できないでいると次第に含み損になる。
損切りも決めてないから損はどんどん肥大化する。

泣く泣く大損でポジションを手仕舞う。
手仕舞ったら何故か反転する。

なんてことは初心者トレーダーのあるあるです。

目の前のぶどう、食欲にしか目がいっていないこと
日常でも多々ありませんか?

人間が生きていく上でコントロールしなければいけない欲は二つ。
食欲と性欲です。

出口を考えない食欲は健康を損ねます。
出口を考えない性欲は望まぬ妊娠に繋がります。
ぶどう園に入る前に出口を考えてみて。

すると、そもそも入る必要がないことも発見できるかもしれませんね。

恋の強み

ソロモン王にはたいへん賢い、美しい娘がいた。

彼はある日夢を見て
娘の未来の夫が娘にふさわしくない悪い男だということを予感した。

そこでソロモン王は
神のしわざがどんなものか見てみようと考えた。

そして娘をある孤島に連れていき
そこにある離宮に監禁し、まわりには高い塀をめぐらして
番兵をたくさん置いた。

そしてカギを持ってそのまま帰ってきてしまった。

王が夢を見た相手の男は
どこかの荒れ地を一人さまよっていた。

彼は夜寒かったので
ライオンの死体があるところに潜り込んで寝ていた。

すると大きな鳥が来て、ライオンの毛皮ごと男を持ち上げ
姫が閉じ込められている王宮の上でそれを落とした。

彼はそこで姫に会い、二人は恋に落ちた。

考察:望む人生を手にいれる

これは一見すると運命には抗えない・・・
といった印象を受けるかもしれません。

しかしここはタルムードの世界。
運命だよ!で終わるエピソードが伝えられるはずがありません。
もう少ししっかり考えてみましょう。

王が見たどこかの荒地を彷徨う男。
この視点で見たときに

姫と出会うというゴール
このゴールはなんでもいいんですが
現状では到底不可能であると思えるようなゴールには
本人が思っても見なかった、想像もしてなかった道で
辿り着くことがあるということ。

人生の願望実現のコーチングでは
ゴールを決めて、プロセスは決めないというのは
このタルムードの教えから来ているのかもしれません。

人は現状に満足する生き物。
安全だからです。
安全な場所は居心地がいいのです。

この居心地が良い場所をコンフォートゾーンといいます。

荒地をさまよいライオンの死体で眠る男でも
姫と出会うことはできるんです。

望む自分になる方法はこちらの記事も参考にしてください。

心の準備

王が召使いを晩餐会に招いた。

しかし、いつ晩餐会が開かれるかは言わなかった。

賢い召使いは
「王の事だから、いつでも晩餐会は開かれるだろう。」と思っていました。

「私はその晩餐会のために準備をしよう」と
晩餐会がいつ開かれてもいいように王宮のとびらの前へ行って待った。

一方愚かな召使いは
晩餐会は用意するのに時間がかかるだろうから
開かれるまでにはまだまだ時間があると思って、何の用意もしなかった。

晩餐会が開かれたとき
賢い召使いはすぐとびらをくぐり抜けて晩餐会に臨めたけれども
愚かな召使いはついに晩餐会のごちそうにありつけなかった。

考察:風林火山

チャンスを掴む。
とても大切なこと。

準備不足ではチャンスを掴むことはできません。
そもそもチャンスが目の前にあることを
理解することもできないかもしれません。

元は『戦いくさにおける四つの心構え』 として
孫氏の兵法に記されており
戦国時代、武田信玄が大切にしていた言葉『風林火山』

  • 風のようにすばやく動き(疾きこと風の如く)

  • 林のように静かに構え(徐かなること林の如く)

  • 火の如く激しく攻め奪い(侵掠すること火の如く)

  • 山のようにどっしりと構えて動かない(動かざること山の如し)

素早く準備し、静かに進める。
時が来たら全力でチャンスを掴む。
チャンスを掴んだら絶対に手放さない。

人生の様々な場面で応用の聴く晩餐会の準備でした。

語るに落つ

商人が一人町にやってきた。

数日後にバーゲンセールがあることを、彼は知った。

そこで彼は仕入れを数日待つことにした。

しかし彼はたくさんの現金を持ってきたので
それを手元に置いておくのは心配だった。

そこで静かな場所に行って彼は自分のあり金を全部埋めた。

翌日そこに戻ってくると、お金がなかった。

彼はいろいろ考えてみたけれども
自分が埋めているところを見た人はいなかったから
どうしてお金が無くなったのかわからなかった。

ところが遠くのほうに一軒の家があって
家の壁に穴があいていることに気がついた。

おそらくそこの家に住んでいる人が
彼がお金を埋めているところを穴から見て
あとで掘り出したに違いないと思った。

彼はその家に行って、そこに住んでいる男に会った。

「あなたは都会に住んでいるから非常に頭がいいでしょう?」
「私はあなたにお知恵を借りたいことがある。」
「私はこの町に仕入れにやってきたのだが二つ財布を持ってきました。」
「一つは500個銀貨が入っていてもう一つには800個銀貨が入っている。」

「私は小さい方の財布をひそかにあるところに埋めたんですが。。。」
「これから大きい方も埋めておいたほうがいいか
それとも誰か信頼できそうな人に預けたらいいか」と尋ねました。

男は、「もし私があなただったら、私は誰も人を信用しない。前の小さな財布を埋めたのと同じ場所に大きな財布も埋めるだろう」と答えました。

男は商人が家から出ていくと
自分のとってきた財布を急いで前に埋めてあったところに戻した。

商人はそれを見ていて掘り出し、無事自分の財布を取り戻した。

考察:金持ち喧嘩せず?

人間の欲を利用したとんでもなく賢い問題解決方法ですよね。
何かトラブルに巻き込まれた時
力づくで解決しようと理性を失っていませんか?

理性を持ち、知恵を持つと
問題解決に力なんて不要です。

魔法のリンゴ

王さまが一人の娘を持っていた。

娘は重い病にかかって死にそうだった。

医者は妙薬を飲ませない限り、見込みはないと言った。

そこで王は、自分の娘の病気を治したものには娘をめとらせ
次の王さまにするであろうと布告を出した。

遠い地方に三人の兄弟がいた。

一人が望遠鏡でそのおふれを見た。

そして彼女に同情して
なんとか三人で王女の病気を治してやろうと相談した。

一人は魔法のじゅうたんを持っていた。

もう一人はどんな病気でも治る魔法のリンゴを持っていた。

そこで三人は、魔法のじゅうたんに乗って王宮に出かけ
王女にリンゴを食べさせると、王女の病気はけろっと良くなって
みんな非常に喜び
王さまは宴会を開いて新しい王子を発表しようと思った。

すると一番上の兄弟は
「私が望遠鏡で見なかったら、われわれはここに来られなかった」と言い、二番目は「魔法のじゅうたんがなかったら、とてもこんな遠いところには来られなかった」と言い
三番目は「もし、リンゴがなかったら、治らなかったではないか」
と言った。

あなたが王だったら、この三人の誰に王女をめとらせるだろうか。

(この王の)答えは・・・

「リンゴを持っていた男」である。

じゅうたんを持っていた男はまだじゅうたんを持っているし
望遠鏡をもっていた男もまだ望遠鏡を持っている。

リンゴを持っていた男は、リンゴを与えてしまったので
何も持っていない。

彼はあらゆるものを娘のために与えてしまった。

タルムードによれば
「何かをしてあげる時には、すべてをそれにかけるものが一番尊い」
ということである。

考察:愛する人に愛を語る方法

どんな病気でも治る魔法のリンゴは
やはり自分のために取っておきたいですよね。

本当に治したい気持ちがないと差し出せません。

しかも差し出す段階では三人のうち誰が王さまになるのか
決まっていないわけです。

当然他の二人が本気治したくなかったわけではありません。

しかし王の言う通り、差し出して無くなってしまうものも
惜しみなく差し出すという行動に想いが詰まっています。

『治してあげたい』という想いは誰でも持っている。
でも自己犠牲を伴う行動を起こしたのは一つしかない魔法のリンゴを差し出した男のみ。

愛する人に愛を語る時、自己犠牲を伴う行動で示すと
王さまをも動かすほどの強い力となるでしょう。

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