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ボクは別に良いんだけど、ユーザーは何て言うかな? 1209

『オマエらの一生かかって稼ぐ金、YAZAWAの2秒』などの名言で有名な矢沢永吉ですが、私が一番好きなエピソードがこちらです。

あるとき、イベントスタッフが、矢沢さんが泊まるホテルのスイートを取ろうとしたのですが、手違いでツインを取ってしまった。慌てて謝ると、矢沢さんは、こう答えたそうです。
「あぁ、そうなの? いいよ、部屋がない訳じゃないんだから、気にしないでよ! ボクは別にいいから。ただ、ボクは別にいいんだけど、YAZAWAが何て言うかな?
… 直後、あっという間にスイートが用意された──とも伝えられています。

引用:http://www.1242.com/lf/articles/163979/

日々、自社やクライアント企業のマーケティング戦略や施策を議論していますが、議論する時に常に考えているのは矢沢永吉にInspireされた「ボクは別にいいんだけど、ユーザーは何て言うかな?」の視点です。

BtoBマーケティングの話をしていると、

・休眠顧客とコミュニケーションを取って、ナーチャリングしましょう
・セミナー参加から10%の商談獲得を目指しましょう
・Facebook広告を打って、問い合わせを獲得しましょう
・サービスを動画でわかりやすく紹介しましょう

などの会話になることがあります。

しかしながら、自分が1人のユーザー、1人の見込み顧客の視点で考えた時に、

・突然、メールが届き始めても興味や関心、上がらなくない?
・セミナーは最新のトレンドやTIPSが知りたいから参加するだけであって、サービスを検討しようと思って参加しなくない?
・Facebookは知り合いの近況報告や写真、共有されるWeb記事が読みたいからログインしてるのに、広告でサービスの紹介が出てきても、サービスの検討なんてしなくない?
・Webサイトに動画が埋め込まれてても見なくない?

と思うわけです。

もちろん上記が成り立つこともありますが、冷静になって、「ボクは別にいいんだけど、YAZAWAが何て言うかな?」の視点で自分たちが議論していることを見直すと、「なかなかの無理ゲーだよね・・」と気付けることがあります。

先日も、Web CMからのプレゼントキャンペーンをやろう!という話をしていたのですが、ふと冷静になって、「そもそも自分がユーザーだったらWeb CMを見ないし、キャンペーンも参加しなくない?」と気づき、議論が前に進む体験がありました。

たしかにKPIを伸ばすには有効そうだよね。ただ、狙いはわかるんだけど、ユーザーは何て言うかな?」と考えるクセができると、予算やリソースをより有意義なことに割けるようになるかも、と思った話でした。

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