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書評 78「地球はどうしてできたのか」

「地球はどうしてできたのか」ではなく「どの様にできているのか」の方が内容に合っている。

「いまの地球の地表の姿はどの様な変遷を経て、地球内部のどの様な仕組みがそれを生んだのか」が解説されている。副題の「マントル対流と超大陸の謎」は内容の要約としては良い。

古代超大陸が分裂して、今の6大陸になった話は有名。しかし、それを地球は複数回繰り返してきたとは然程知られていない。その形にいくつか説はあるものの、繰り返しは確実だとされている。
なぜ、それがわかるのか?
著者は地球内部の構造を解説した上で、それを前提としたコンピュータシミュレーションがそのツールであることも説明してくれる。

シミュレーションの詳細に踏み込み過ぎず、考え方や構成を説明しているので、すっ飛ばされたモヤモヤ感も少ない。最新地球科学入門と称するのとわかります。

まるで生物の様な地球の成り立ちに興味のある人には大いに助けとなる一冊。

https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000194844

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