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書評 75 「日本近現代史講義」

よく取り上げられる日本の近現代のテーマ。明治期の行政制度の成り立ち、他国との戦争の原因や戦後の状況などを14項に分け、専門の学者さんたちがそれぞれをコンパクトにまとめている。書名通りで、大学の一般教養課程の講義の様に、わかりやすい。

著者の意見や独自の解釈が語られることが多いテーマが並ぶが、かなり客観的な記述となっています。史料に則した整理とそれを理解するための時代背景解説が中心で、著者意見はゼロとはならないが読者を誘導、説得する表現はほとんどない。

日本近現代史乃入門書として良い。ここで近現代史に興味を持って、一つのテーマを深掘りして知識を増やす人も出て来るかもしれない。同じ日本の歴史なのに、江戸期以前とは位置付けが変えられている様なこの時代。主義主張が多いことから面倒臭いと感じたり、タブー視している人もいる二本近現代史。そんな人たちに一読を進めたい一冊。

https://www.chuko.co.jp/shinsho/2019/08/102554.html

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