書評 8 「睡眠の科学」

「睡眠とは何か?」

最初に興味を持ったのは、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の柳沢正史教授の講演を聴いてから。記憶に強く残っているのは「とにかく毎日7時間寝れば、人生が変わる」。

その機構の主要メンバーである櫻井武教授の著書。

何が睡眠を引き起こし、何が覚醒(目を覚ます)を起こすのか。脳の仕組みと原因物質は既に相当なところまで解き明かされています。睡眠を呼ぶ条件もわかっていて、例えば食事や体温が鍵になるようです。

睡眠の仕組みと比べて、なぜ睡眠が必要なのかの解き明かしはまだ途上。寝ないで生きていけるならそうしたいと思う人も多い。古代の生活では眠っている間に襲われる危険もあったわけで。それでも、進化の過程で睡眠が残った事実からすれば、生命維持に必須であること自体は間違いない、との言葉。

何はともあれ、どうして眠くなるのか、寝ている間に自分の脳内で何が起こっているのかを知るだけでも生活が変わります。


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