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ベストタフショット賞振返り

先日、Bリーグアワードショーにて、今シーズンのベストタフショット賞を受賞する事ができました。沢山の投票ありがとうございました。
シーズン終わりにこうやって表彰していただける事は選手としてとても嬉しい事なので改めて感謝しています。
アワードショー当日の様子とシュート映像はこちらです。

今回は実際コートにいた選手目線でこのシュートを振り返ってみたいと思う。
インタビューなどで答えた内容と少し重複はします。

タイムアウトの指示とこぼれ話

残り12.4秒、1点差だったので基本的には2点狙いでよかった。タイムアウトでは、#9礼生か#34ライアンがピックをして最終的な判断は#9礼生に任せるという指示でまとまった。僕の役割は、コーナーでスペースを取り、ディフェンスを自分に引きつける事で中のスペースを広げてドライブ出来るコースを空けること。仮に自分のディフェンスがヘルプにいけばコーナーでオープンショットを打てるポジション取りだった。
こぼれ話というのはこのタイムアウトが明けてコートには入る時清水ACに「この場面で決めたらヒーローだな」と言われた。まさかの預言者!笑
シュートを打つつもりでいろよというメッセージだったのだと思う。

シュートを打つまでの流れ

そんな助言もありながら、僕はシュートはいつでも打てるメンタルでコートに立った。作戦通りに#9礼生がアタックし、シュートを打った。外れてはしまったが#10CJがボールをチップし、再びボールは#9礼生の手元へ。
この時僕は1度目のシュートのオフェンスリバウンドを狙いにゴール下付近まで中に入っていた。この1度中に入った事が結果的によかったと思っている。
中に入った事で僕のマークマンがリバウンドボールに気を取られ僕のマークが少し外れ、外に広がった時に3Pのシュートエリアでボールをうける事ができた。もし、中に入っていなければマークマンは外れていなかったかもしれないし、中に入らずにボールも貰うために広がれば3Pより離れた場所でボールを受けなければいけなかったかもしれない。
#9礼生がボールを持った段階でクロックを確認し 、心の中でカウントダウンしながら広がったので、ボールをうけた時点でワンフェイク出来る時間はあると思っていた。案の定ブロックにディフェンスが飛んできそうだったのでフェイクで飛ばせてシュートを打つ事が出来た。時間を把握しておいたおかげでバランスをしっかり取って打ち切る事ができた。

このシュートを打てた要因

取材などでも何回か話したりはしたが、間違いなくチーム全員の努力のおかげだと思っている。実際この試合も最後まで厳しい試合だった。前日の敗戦から、ハイエナジーで向かってきた三河に対して、終始10点のリードを許す展開だった。それでも最後に追いつく事が出来た事は誰1人として気持ちをきらす事なく、40分間諦めずに戦い抜いたからだと思う。ディフェンスプレッシャー、1本のオフェンスリバウンド、スティールなどどれかひとつでもかけていたら、最後のシュートはなかった。サンロッカーズ渋谷として取れた賞だと思っている。

どれだけその状況を想定して準備してきたか

このシュートのような大事な場面でビックショットを決める事は僕がずっと望んでいた事だった。ここ数年は試合の大事な場面でコートに立つ時は"こういう場面で活躍する選手が自分のなりたい選手なんだ"と自分に言い聞かせて常にコートに立っていた。元々鋼のメンタルを持っているわけではないので、逃げたくもなる時もあったし、もちろん結果が出る時出ない時はあったが、自分自身でプレッシャーをかけて挑むという事は繰り返していた。今回のような場面をイメージして残り時間わずかならブロックに飛んできやすいからフェイクはうまく使ってシュート打てるなとかシュミレーションも繰り返した。
この試合もタイムアウト後は、"こういう状況が望んでいた場面だ!パス来い!"と思ってコートに立っていた。そんなメンタリティを持って何年もずっとプレイしてきた事が、今回の状況でも冷静に状況を判断してシュートを打つ事ができた要因かなと思っている。
偶然に起きたような事も実はそれまでの積み重ねの結果でしかないと僕は思っている。どれだけその場面を想定して望んで準備してきたか。これが全てだと思っている。
今日一日の小さな事の積み重ねが何年後かに必然の結果としておきる。そんな事を信じてまた積み重ねていきたい。

最後にこぼれ話②

試合終了後、ロッカールームで清水ACが「俺の言った通りになったな」とドヤ顔で迎えてくれた。
1番の立役者は清水ACかもしれない!笑

石井 講祐

インタビュー記事のまとめです。



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