照れ隠しだと言ってくれ
この春2年生になった息子の授業参観に行ってきた
教室に行くとちょうど息子はトイレに行っていなかった
戻ってきて僕らを見たら驚くだろうなと、ワクワクしながら息子を待った
教室に戻った息子は僕らを見て怪訝そうな表情を浮かべる
「なんでパパとママがこんなところにいるんだ???」
そう言いたげな困惑した顔で僕らの元に駆け寄ってくると、僕の手だけを握った
「そっかそっか、やっぱりママよりもパパの方が好きだよなぁ」
奥さんに勝ち誇った顔を見せる
普段はママにべったりかもしれないけど、いざと言うときにはパパの方がやっぱり頼りになるってことが証明された瞬間だった…と思ったのも束の間
息子は握った僕の手を引っ張っていき、そのまま僕だけを教室の外に出してピシャリと扉を閉めた
「え…」
廊下でポツンと1人呆然としてると程なくして奥さんの高笑いが聞こえ、伝染するかのように教室内が爆笑に包まれる
「じょ、冗談きついなぁ(笑)」
と照れ笑いを浮かべながら教室の扉を開けると、それに気付いた息子が鬼の形相で僕を教室の外に突き飛ばし、また扉をピシャリ
うん、きっと照れてるんだな、そうに違いない
笑い声がこだまする中、そう自分に言い聞かせるのだった…
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