見出し画像

「入院していない娘」にこそ、やってあげたいサポート ② ~妹と母2週間の入院、その時のお姉ちゃん~

皆さん、家族の入院や出産などで子供と離れて過ごさなくてはならないとき、家に残る子供たちに対してどんなフォローをされていますか?

私はちょっと繊細さを持つ長女の支えになればと、
走り書きの置手紙を残して、次女の付き添い入院生活が始まりました。


これを書いたときは、
ただの気休め程度にしかならないかもしれない
多分すぐにゴミになってしまうのだろうとおもっていました。

でもこの手紙が、
5歳児の成長の大きな起爆剤となったのです。

そんなことになるなんて、
正直全く想像していませんでした。


夫によると、
入院手続きを終えた夫と一緒に帰宅した深夜2時ごろ
長女はテーブルの上の手紙をみて、号泣したそうです。
きっと、明日から始まる試練に向き合って怖かったんでしょう。
泣くことでその気持ちをアウトプットして、気持ちを固めたのかもしれません。

翌朝彼女は自分で手紙をリビングの壁に張ったそうです。

そして、その日から毎晩私とのビデオ電話が終わるたびに、
壁の手紙の前に立っては、ひとしきり涙を流してから寝ていたそうです。

夫にはその姿が半ば滑稽にもみえていたそうです。
毎晩何の儀式なのかと、、、
女優気分になっているのか、、、
とも思ったそうです。

もし私が逆の立場でもそう思ったかもしれません。
(あれあれ、女の子ってこんな年から感情に浸っちゃうんだ、、、)
なんて、冷めた目で見ていたかもしれません。

この儀式は、2週間後私が帰宅するまで毎晩続きました。


そんな状況を知らなかった私は、
帰宅した翌日、長女に聞きました。
「ママかえってきたから、このお手紙ははがしてもいいかな?」
「ううん、ずっと張っておくの。頑張ってきたから、ずっと忘れないように。」

(え、、、まじ??それはちょっと恥ずかしい。。。)
正直そう思ったのですが、
夫からこの2週間のルーティンについて聞いたとき
手紙をはがしたくない長女の気持ちを
私はやっと理解できた気がしました。

感情を外に出すのが得意ではなかった娘。
ママがいない明日を頑張るために、
毎日、涙というアウトプットで自分の感情を外に出すことで
一生懸命心のバランスをとっていたのでしょう。
5歳の娘が、自分の気持ちを一生懸命コントロールしようとしていたのです。誰に教えてもらうわけでもなく、自分自身で。

他人にとっては、単なる手紙。
でも彼女にとっては、表彰状
この手紙を見て、涙を流すことで
辛い2週間を自分の力で乗り越えられた。
その証なのでしょう。

頑張った自分を称えるいわば勲章なのでしょう。
この壁の手紙は「自分で寂しい時間を頑張って乗り越えられた」
その成功体験の象徴となったのでしょう。

私は、彼女が満足するまで
手紙を壁に貼っておくことを決めました。

愛しい子供に降りかかる様々な試練に対して
親である私たちにできることは限られています。
実際のところ、子供たちは自分の力で乗り切るしかありません。

そのために、
彼女たちは
彼女たちのペースで
彼女たちの方法で学んでいます。

自分自身で勝ち得た成功は、
「私ならできる」という成功する自己イメージにつながり、
その子の人生で大きな支えとなるでしょう。

そして、子供たちはそれを
本能的に知っているんじゃないかと思います。

だから、手紙を壁に張った。
だから、毎日その手紙を見た。
だから、手紙を壁に張り付つけたいといったんだと思います。

この経験によるものかどうかは定かではありませんが、
5歳の長女は以前は怖がっていたことに挑戦するようになりました。
 一人でレシピを見てご飯をつくったり
 カフェで一人でオーダーをしてみたり
 一人でスーパーに買い物に行ってみたり

きっと彼女の背中を押す「自信ポイント」が増えたんだと思います。

家族の入院は、体調を崩す子供の方に目が行きがちですが、
家に残る子供にとって、大きな大きな試練に向かう時期となります。

大切なのは、
それぞれに訪れる試練に立ち向かっていく様子を、
(この経験は、この子の人生にとってプラスになる。)
そう信じて温かい気持ちで見守ってあげること
じゃないかと思います。

そのときに、ママの存在を感じられる
「お守り」になるようなものがあれば、
もしかしたら、大きなパワーになるのかもしれません。

「子供の行動のすべてに
成長につながる意味がある。」

ばかにしたり、ちゃかしたり、
困った子だなあとおもったり、
大人の視点でジャッジすることなく、

その行動の真意を見てあげられるように
その子の意図を汲んであげられるように
温かいまなざしで、その成長をみつめてあげたい。

そして乗り越えた時こそ、
「がんばったね」と声をかけながら
一緒に喜びをシェアできる母になりたい。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


この記事が参加している募集

子どもの成長記録

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?