h022/マイナスからゼロに戻す手助け、プラスは自分の力

私が養育里親をしていてわかってきたことですが。

養育里親って
もちろん、衣食住を提供することだけではいけなくて

子ども自身のアイデンティティの理解は必要だし
子ども自身が起こす行動の本質的な部分の理解も必要。

それを怠ることで
卒業できる力があるはずなのに
卒業ができなかったとか

家庭に戻ってうまくいかなくなるのがわかってるのに
子ども自身が家庭に戻りたい!と強く願ったり…

要は里親のところに居たくない!という主張になってしまいます。


不遇な未来に飛び込まざるを得ない状況になっていってしまうことがあります。


最近、振り返った時に
「あぁ。成長したな…」と思うことって

「成長」なんじゃなくて
本来その子が持っていた力をやっと発揮させてあげられる

いわゆる「ゼロ」に戻すことができただけなんだなって
思います。
専門用語で言うところの「レジリエンス」なんですけど。

誰が頑張ったかというと
さまざまな働きかけに応じて
その子自身が頑張って耐え抜いて
やっと取り戻したんだと思います。

たまにふと、私のエゴなんじゃないか、押し付けなんじゃないか。
こんななら頑張らなくて、それがどんな生活だとしても、もっと楽な生き方があるんじゃないかと、考えることがあります。

「どうしたら良いかわからない」と泣く里子をみると、強く感じます。

選ばせて、一緒に彼らの描くロールモデルをイメージして、そして背中を押してるけど

それこそが私(支援者)のエゴなんじゃないかなと。

そのエゴに対しての責任は、絶対に見捨てないこと。
絶対に、離れないこと。
絶対に、面倒くさがらないこと。

しかないなと思ってます。

「彼らが選んだのだから、仕方ない」ではなくて
「彼らが選んだのだから、それが最善」と
常に背中が押せるように。


それは、里親の覚悟なのかなと思います。


私にはこの「かくご」が本当に足りなくて…

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