コセコトモユキ

擬態デザイン家。身の周りにあるデザインの中から擬態をクリエイトしています。 公式サイト…

コセコトモユキ

擬態デザイン家。身の周りにあるデザインの中から擬態をクリエイトしています。 公式サイト:https://koseko.asia  作家ショップ:https://koseko.stores.jp

マガジン

  • 日常の天文学|惑星発見器活動記録

    惑星発見器は黒いディスクの中央に陰影が印刷されたレンズがついたオプティカルトイ(光学玩具)。身近な素材に当ててレンズを覗くと、その表面が架空の惑星に見立てられ、見慣れたものに新たな見方が生まれます。このようにして絵が描けなくても、大人も子どもも視点の変化を気軽に体験できるツールです。 小瀬古文庫ではこのツールを使って様々なデザインプロジェクトを行なっています。惑星発見器活動、ワークショップやらトークなど色々と活動を細く長く続けているのですが、アーカイブを残さないと何やっているの?・・となってきました。アーカイブを兼ねて惑星発見器&擬態デザインの活動をnoteにまとめ始めました。三日坊主にならんように頑張ります(笑)

  • 記事アーカイブ

    擬態デザインのマガジン。身の周りのデザインから擬態をクリエイトします。

  • 小瀬古文庫について

    小瀬古文庫・擬態デザイン家についての記事を集めました。

最近の記事

情報の深海からの水揚げ

視野に映る世界は情報の海である。 あなたが石ころが転がる河原に立っている時、一つ赤い石ころがあったとする。差異によってその赤い石をすぐに認識できる。 これは情報の浅瀬に例えることができるかもしれない。 逆に深海は何だろう?実際に宇治川の河原に立ってみた。岩の表面の模様が水面のようだ。他の人はあまり気に留めないことだと思う。自分の中にある何らかの経験が、そう見出させるのか? 先生は、デザインは差異のコントロールと言った。ある情報を浅瀬へと運び、ある要素を深海へと戻すことで

    • アートブック・410(視点)プロジェクト〜イメージのアップサイクル〜

      こんにちは、擬態デザイナーの小瀬古です。今回は新シリーズのアートブック、410(視点)について書こうと思います。この視点というモチーフはメタな話を含んで厄介で、なるべく平易に書いてみました。 コンセプトイメージのアップサイクル 410(視点)はイメージのアップサイクルをテーマにしたアートブックマガジンです。イメージのアップサイクルとは、素材にならない視覚的な要素を新たなイメージに生まれ変わらせるデザインプロセスです。キズやヨゴレといった素材のマイナス要因を再利用する手法で

      • 活動記録#01 着眼点のデザイン|手仕事の痕跡が惑星になる(惑星採集・くすおか義肢編@京都府宇治市)

        gishi*designの惑星「手仕事の痕跡から生まれる惑星の魅力」くすおか義肢さんは京都宇治にある義肢と装具の工房で、デジタル化が進む業界の中でも、精度の高い手仕事をされています。そこにはハンマーでハトメを叩いたり石膏の型入れ(身体の模型を作る)といった職人さんの手仕事の痕跡が多く残っています。その使い古した今風ではないテクスチャーに惑星発見器を当ててみると、不思議な造形美が生まれ、まさに手仕事の結晶としての惑星です。まるで宝石を眺めているような錯覚を覚えます。 2022

        • 半架空の知覚法

          2023年のシリーズ第一弾は「半架空の知覚法」です。この半架空というコンセプトは、惑星は図鑑やさまざまなメディアでその実在を認知しているものの、触れられない、匂いも味もわからない。宇宙飛行士でも五感の解像度が高めにくい、もはや架空と現実の間の存在として「半架空」という言葉を作りました。ここで、プロジェクトの概要を引用します。 この中の「シズル感」というキーワードは、いわゆる写真や映像でビールが泡立ってジョッキに水滴がついていたり、鍋から湯気が出ていたりすると、見ている人の食

        情報の深海からの水揚げ

        マガジン

        • 日常の天文学|惑星発見器活動記録
          7本
        • 記事アーカイブ
          3本
        • 小瀬古文庫について
          2本

        記事

          惑星発見器クラファン③|出版をクリエイションの軸に据える

          小瀬古文庫はその名の通り、出版業が活動の軸です。ここ最近はグッズやツール開発が目立ちましたが、ここで惑星発見器を付録にしたマガジンとして新刊を発行する事を決めました。 小瀬古文庫の小瀬古は苗字から。本屋ですぐ買え、先人の知的探求の集積に手軽にアクセスできる「文庫」からもじりました。小瀬古文庫の一連の活動は、表現を知として捉える視点から取り組んでいます。 デザインや構想によって、日常に隠れた何かを炙り出し、流通させ共有する活動です。「惑星は玉子である」「地図は肉である」は論

          惑星発見器クラファン③|出版をクリエイションの軸に据える

          惑星採集計画③|展示アーカイブ「惑星発見器展」

          自身が京都で開発したオプティカルトイをコンテンツ面からリサーチし、まとめた展示 2022年4月22日から30日にかけて、京都FabCafe Kyotoのカウンターポイントプログラムの一環で「惑星発見器展」を開催しました。惑星発見器についてはこちら 惑星発見器そのものや、惑星発見器で採集した架空の惑星とそのリサーチ、そしてその開発プロセスを公開しました。 ①惑星発見器について惑星発見器をいくつか配置し、実際に体験できるコーナーを設置しました。惑星発見器をどかしてみると、どこ

          惑星採集計画③|展示アーカイブ「惑星発見器展」

          惑星採集計画②|惑星発見器展、京都で開催中!

          こんにちは、小瀬古文庫です。遂に惑星発見器の展示が始まりました!(惑星発見器についてはこちらに詳しく載っています。)クラウドファンディングのプロモーションも兼ねて、惑星発見器そのものや、惑星発見器をとおしたリサーチを展示しています。 ①惑星発見器惑星発見器を体験できるコーナー。いろいろな素材が配置されていて、惑星発見器を通して覗くと素材が惑星に見えてきます。 ②惑星採集計画二つ目のブロックは惑星発見器で発見した惑星たちを標本のように展示しています。また、その採集を通して学

          惑星採集計画②|惑星発見器展、京都で開催中!

          惑星発見器クラファン ②| クラファン始まりました🪐

          惑星発見器のクラウドファンディング、ついに公開しました!!日常の素材から架空の惑星を見つけるツール「惑星発見器」。身の回りのモノにかざすと中央の穴に影が生まれ、そのテクスチャが惑星に見立てられます。このクラウドファンディングは、オプティカルトイである惑星発見器を付録にした科学マガジンを発行するクラウドファンディングです。 擬態デザイン家のエコシステムをどう設計するか?というのは今年に入ってからの課題として掲げています。美術、デザイン、擬態、出版、認識、といった特性の社会的役

          惑星発見器クラファン ②| クラファン始まりました🪐

          惑星発見器クラファン①今回のクラウドファンディングについて

          こんにちは、小瀬古文庫です。今回はクラウドファンディングを始めるにあたり、今回のプロジェクトについてまとめました。今回は「惑星発見器とプレイブック」のクラウドファンディングに挑戦します! 今回のプロジェクトで実現したいこと今回挑戦するのは「付録つき科学マガジン」です。これまで発行してきたマガジンのgitaiの第3号として「惑星発見器」が付録のマガジンとして発行したいと考えています。今回のミッションは大きく分けて、惑星発見器の制作とそのプレイブックの発行に分かれます。 実現

          惑星発見器クラファン①今回のクラウドファンディングについて

          惑星採集計画①|惑星採集計画はじめました

          こんにちは小瀬古文庫です。今回の記事では2022年1月から開始した「惑星採集計画」プロジェクトについて書きます。これはFabCafeKyotoのレジデンスプログラム「COUNTER POINT」の7期プロジェクトの一環で行っています。 さて、この惑星採集計画ですが、いわゆる宇宙の惑星を探すプロジェクトではありません。昨年開発した下の「惑星発見器」を用いて、私たちの日常から架空の惑星を発見するプロジェクトです。 惑星発見器ってなに?惑星発見器は、一見すると謎のディスク状のツ

          惑星採集計画①|惑星採集計画はじめました

          小瀬古文庫について・深掘り編

          小瀬古文庫の作品・活動に興味を持っていただきありがとうございます。より深堀りしたい方のために、活動の内容をまとめた記事を書きました。 小瀬古文庫は擬態デザイン家として、湘南を拠点に活動しています。「『もの』の見方を変える眼科」をコンセプトに、デザイン表現やツールの研究開発を行っています。 小瀬古文庫の作品表現研究として「デザインの擬態」をテーマに実験的な作品を制作しています。擬態というと「枯れ葉そっくりの蛾」のような生物のそれを想像しますが、私は身近な静物に擬態を見出し、

          小瀬古文庫について・深掘り編

          草率季 Taipei art book fair @台北 / 2018

          こんにちは、コセコです。アートブックフェアや展示が中止・延期となり、私も家から出ない生活となり、どうしたものかと考えています。このページ「アートブックフェアの研究」シリーズでは、これまで参加したアートブックフェアをアーカイブするとともに、なぜアートブックフェアや独立出版がここまで自分を駆り立てるのか!?というのを解明できずとも、その空気感を共有できたらと思っています! /////////////////////////////////////////////////////

          草率季 Taipei art book fair @台北 / 2018

          「ハムの惑星」 擬態デザイナーによるアートブック出版プロジェクト

          この度、新作アートブック「ハムの惑星」を出版するべく、CAMPFIREさんにてクラウドファンディングをはじめました! 詳しくは下記CAMPFIREさんのサイトに掲載しているのですが、クリックする指が重い。。。通信量節約したい。。という方のために、記事を転載いたしました。よければお読みください。 ///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

          「ハムの惑星」 擬態デザイナーによるアートブック出版プロジェクト

          擬態クリエイターはじめました

          はじめまして。擬態をテーマに作品を作っています。コセコといいます。最初なので、擬態クリエイターがどんなものを作っているか、ざっと書こうと思います。 擬態というと、生き物が植物そっくりに変身するアレ(https://ja.wikipedia.org/wiki/擬態)をイメージされると思うのですが、僕が作る擬態は、文字や地図といった日々の生活で見慣れた「もの」を擬態化します。どんな感じか、作品「肉する擬態地図」を交えて紹介します。 作品の例:肉する擬態地図この作品は2016年

          擬態クリエイターはじめました