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幻の女と影のような男

ウィリアム・アイリッシュの「幻の女」を読みました。

これ、有名な作品ですよね。有名なのは知ってたんですけどずっと読んでなくて先日読み終わりました。

あらすじはこうです。

スコットという男が妻と喧嘩します。彼は妻と行く予定だった夕食と劇場へ、その日バーで偶然出会った派手な帽子の女性と行くことにします。2人とも名前を名乗ることはせずその一夜限り、それも劇場が済んだらすっかりさよならするつもりで過ごします。出会ったバーでいっぱい飲み、タクシーに乗り、ウェイターに席に通せされて、そして劇場ではドラマーの近くの席にかけます。数時間ともに過ごして別れ、スコットが家に戻ると家には知らない男がたくさんいました。警察です。そして妻は殺されていました。スコットのネクタイを使って。
当然スコットはアリバイを主張します。名前は聞かなかったが一緒に過ごした女が証明してくれる、と。ところがバーテンもタクシー運転手もウェイターも誰も彼女を覚えていないんです。スコットは見た、でも1人だったというんです。そして悪いことにスコットと妻の喧嘩の原因というのはスコットに恋人ができて離婚を切り出し、それを妻が飲まなかったと言うもの。スコットは死刑を宣告されます。スコットの恋人、事件の担当刑事、そして南米から呼び寄せたスコットの親友ジョン・ロンバードが幻の女を探すために奔走します。

大変スリリングなお話です。バーテンは男に脅され、金をもらって偽証していたことがわかるのですが、これが誰なのかというのも謎の一つです。そして死刑執行までに幻の女は見つかるのか。

これ、舞台でやってほしいな〜。そして推しに演じてほしいですね。


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