見出し画像

在宅勤務でDXプロジェクト

先日、出張に行ってきました。写真は出張先で食べたパンケーキです。実は、在宅勤務でソフトウエアを設計しながら、最新のDXプロジェクトに関わっていて、いよいよお披露目というタイミングで、初めて実物を触りに、出張してきました。在宅勤務でも、十分DXを進めることができる、その一例だと思っています。

どのようなプロジェクトか

できるだけ、人を介さないで、製品をお客様に届けるためにはどうしたらよいか、しかも、お客様に満足してもらうために一番良い方法は何か、を検討しつづけ、たどり着いた1つの仕組み。その仕組みには、多くの人々が関わっていました。ソフトウエアとハードウエアを融合した、顧客接点のための仕組み。これを3か月で作り上げ、いよいよリリースです。(具体的な話はビジネスのためできないのですが、もうすぐ皆様にも見えるものになります)

プロジェクトの進め方

プロジェクトが始まった、6月は、まさにコロナの影響で、在宅勤務が必須の状況でした。ソフトウエア開発者は、顧客と要件を詰め、設計をしてソフトウエアを作りこみます。従来であれば、対面でディスカッションをし、要件定義をしなければならないものでした。特にDXプロジェクトとは人と人とが意見をぶつけ合い、より良いものを作り上げる必要があります。それを、在宅勤務でどのように実施したのか、そのコツをお話ししたいと思います。

要件は変わる

もちろん、最初から、しっかりとした要件定義などできるはずがありません。デモ画面を作っては捨て、作っては改善して、意見をぶつけていく必要があります。今回、顧客接点となる画面については、できるだけ後から変更が可能なようなソフトウエアのつくりにしました。具体的には、データベースに、画面に表示する文字、フォント、色、画像などを登録し、いつでも変更ができるような形をとりました。もちろん、画面を可変にすることに一定の制限を付けていますが、それでも、画面のテンプレートをある程度用意し、そのテンプレートに指定した文字、画像を貼り付ける作りとしました。

画面設計

画面は、お客様に見える、一番重要な接点です。そのため、そのタイミングにあったデザイン、色、文字を表示することが重要です。3か月前は、最適なタイミングではないですよね、3か月も経過すれば、新しい色、デザインが欲しくなる、そう思って、画面デザインを一番最後に持ってきました。しかも、実物を見てからでも変更ができるような形で実装しました。これも、在宅勤務が続くなかでの工夫の1つです。

アーキテクチャー

ソフトウエア開発者は新しいものが好きです。そこで、できるだけ新しいアーキテクチャーを採用しました。これは、技術者と会話をし、在宅ワークで少しでもソフトウエア開発者自身のためになる、興味があることに集中してもらい、より力をつけてもらいたいと考えたからです。多少の学習コストを払っても、この在宅勤務が強制される今、自らが興味をもって学習してソフトウエアを作り上げてもらえれば、それだけいいものが作れると考えたからでもあります。エンジニアが楽しくなければ、いいものが作れる、そう思っています。

開発プロセス

当然、開発者は、自宅で作業されるため、自宅のネットワーク環境や開発環境の整備はお願いしました。画面を購入された方や、会社のPCを自宅に持ち帰った方などいろいろでしたが、各自が最善の方法で、自宅に開発環境を整備し、納期(ここではサービス開始)に間に合わせるため、努力してくれました。そして、とても良いもの、世の中のサービスに負けないものを作り上げてくれました。

結合テスト

ソフトウエアとハードウエアとの結合テストももちろん、在宅環境で実施しました。インターネットVPN回線を経由することで、セキュリティ対策を実施した上で、時に、TV会議で画面をお互いに見ながら結合テストを進めていきました。TV会議であるが故、皆が同じ画面を共有しながらテストができ、不具合修正は誰がいつ行うべきか、TV会議画面を見ながら一瞬で判別でき、「そこは私が直します」と発言すると同時に修正に取り掛かれました。在宅勤務であるため、自宅の慣れた開発環境ですぐにソースを修正できる体制そして、それをTV会議でフォローするメンバ、TV会議でプロジェクトの一体感が生まれていたのかもしれません。修正も比較的素早く対応し、テスト再開になるのです。こうしたプロセスで、ほぼ在宅環境で、結合テストを実施することができたのです。

実機とのご対面

そして、ようやく、最後の最後のフェーズで、実物の操作に、ハードウエアメーカーの検証ルームへ、出張したのです。最後の1日だけ、一部のメンバーが、検証ルームに集い、操作を体感しました。その中でもいくつかの不具合、改善点が見つかりましたが、そちらも即対応し、実機操作での最終テストも完了しました。実機を始めて触ってみましたが、TV会議である程度理解していた点もあり、比較的スムーズにテストを完了させることもできました。そしてもう、その翌日には出荷されていきました。

デビュー

出荷された機器が設置される場所は、ある都市ですが、それは世の中のニュースに出てからお知らせしたいと思います。

まとめ

「DXプロジェクトは、在宅勤務でも推進できる」、当たり前であり、また当たり前ではないような感覚かもしれませんが、事実です。この事例を共有することで、また新たなDXプロジェクトが立ち上がることを期待しています。DXプロジェクトを推進するには、多くの事例を分析し、自分たちのサービス、製品に活かしていく、それが、我々エンジニアの役割だと思っています。エンジニアも、意見を発信するべきです。これからの時代は、エンジニアとビジネスを創造するメンバーが団結して、いいものを作っていく時代だと、私は思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?