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明日からできる!部下のモチベーションを簡単に上げる方法

こんばんは
一条洪龍です。

部下のモチベーションを上げるのって難しいですよね。
ほめる、叱る、コーチングなどのコミュニケーション、魅力的なビジョンを掲げる、リーダーシップの発揮の仕方、うんぬん・・・。

マネジメントの研修やビジネス書籍に、色々な方法論が紹介されていますが、コミュニケーションやリーダーシップに関する内容が多いかと思います。

ですが、個人的に気に入っており、なおかつあまり一般的に認知されていなぁと思うのは「部下の職務を設計する」というアプローチです。

もちろん上司のマネジメント力やリーダーシップも重要ですが、そもそも職務の設計の仕方によって、人のモチベーションは左右される、という点は見落としがちなのではないでしょうか。
上司として、自身のマネジメントやリーダーシップを内省的に省察することは大事ですが、そもそも職務の設計の仕方が悪く、部下のモチベーションが高まりにくい状態になっているのかもしれませんよね。

だとすると、そもそも職務設計が悪くて部下のモチベーションが悪い、というのは同意状態なのでしょうか?
たとえば、ケーキを作るお仕事を例にとってみましょう。

A.大手食品メーカーの大量生産の製造ラインで、ベルトコンベアに流れてくるケーキにひたすらイチゴを載せる仕事
B.パティシエとしてケーキ屋を開業し、自分で開発したレシピに基づきケーキを作る仕事

AとB、どちらもケーキを作る仕事ですから、同じモチベーションで働けると言えるでしょうか?やはりBの方がモチベーション高く働ける、という人が多いのではないでしょうか。

これって何故なのでしょうか?

これをうまく説明しているモデルとして、職務特性モデル(ハックマン=オルダム・モデル)という理論があります。これは「仕事の特性」と「モチベーション」の関係を研究したものです。

①Skill Variety (技能多様性)
 単調な仕事ではなく自分が持つ多様なスキルや才能を活かせる仕事である
②Task Identity (タスク完結性)
 始めから終わり(完結)までの全体を理解した上で、関われる仕事である
③Task Significance (タスク重要性)
 他者の生活や社会にインパクトをもたらす重要な仕事である
④Autonomy (自律性)
 自分で計画を立てたり目標設定したり、自分のやり方で進められる自由度の高い仕事である
⑤Feedback (フィードバック)
 結果がどうなったのかを、その都度、知ることのできる仕事である

これをさっきのケーキの仕事に当てはめてみます。

A .ケーキ製造ラインでイチゴを乗せる仕事
①Skill Variety (技能多様性)
 イチゴを乗せるという単純かつ単一のスキル
②Task Identity (タスク完結性)
 全体製造工程の一部分しか担当できない
③Task Significance (タスク重要性)
 必ずしも自分でなくても達成可能な仕事である
④Autonomy (自律性)
 ベルトコンベアのペースに合わせる必要があり自律性がない
⑤Feedback (フィードバック)
 お客さんからのケーキに対する評価を知ることができない

B .パティシエとして独立開業してケーキを作る仕事
①Skill Variety (技能多様性)
 レシピ開発・店舗運営、接客など多様なスキルが必要
②Task Identity (タスク完結性)
 レシピの開発から接客まで全て見届けることができる
③Task Significance (タスク重要性)
 自分にしかできないユニークなレシピも開発できる
④Autonomy (自律性)
 店舗のオーナーであるため、自分で自由に決められる
⑤Feedback (フィードバック)
 お客さんからのケーキに対する評価を知ることができる

と、全ての項目についてBの方がモチベーションが上がる職務設計になっていることが分かります。
こうした職務の設計方法で部下のモチベーションが挙げられるのであれば、自身の部下の職務についてこの5つの項目を使って検証してみてはいかがでしょうか?どこか改善できる余地があれば、そのような仕事の振り方にしてみれば、きっと効果があがるはずです。

特に部下のとコミュニケーションが苦手、うまくいっていないと感じる方にオススメです。コミュニケーションで悩む前にまずは、「仕事の与え方」を悩んでみる、というのがポイントです。

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