こっぺ

バイセクシャル男性セラピストです。彼と同棲するために都内へ引っ越しました。

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バイセクシャル男性セラピストです。彼と同棲するために都内へ引っ越しました。

マガジン

  • 今日、僕は彼の恋人になる。

    東海地方に住む僕と、東京に住む彼が出会い系アプリでマッチングして、遠距離恋愛を始める物語り。

  • また読み返したい

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異常者だって思われても、これが僕の「普通」なんです。

「ゲイなの?」 センシティブな内容とは知りもされてないのか、会う人会う人にどストレートに聞かれるこの質問。 中性的な顔、おっとりとした喋り方や仕草、美容が趣味。 単純に、容姿だけ見ても「男らしさ」が微塵と感じられないからだろう。 女友達と数年前、大晦日に初めてゲイバーに連れて行かれたときもスタッフと間違われたぐらいだ。 (とはいえ、ゲイバーで働いてるスタッフが全員そっちの人であるとは限らないらしい) だが、それもあながち間違いではない。まさしく僕はいま東京にいる同性

    • 【第9話】ハイブランド・ジャーニー

      12月23日。 仕事を終える19時に「お疲れ様でした」と家路を急ぐ。帰宅してすぐ着替えて事前にまとめておいた荷物を持ってまたすぐ家を後にした。 もちろん、彼へのクリスマスプレゼントだけは忘れずに。 僕にとって、初めての恋人とのクリスマス。 楽しみと、ほんの少しの不安を混じらせながら、彼に会いに、片道三時間かけて東京へ向かう。 ▼前回の記事はこちら 【▼最初から読む】 ----------------- 初めてのクリスマスとはいえ、僕たちはまだ一回しか会ったこと

      • 【第8話】初々しい?同性同士の恋愛事情

        「俺達、今日から恋人ね」 彼がそう言った次の日の朝、僕は呆然と天井を見つめていた。 スマホからは彼の眠る音がかすかに聞こえてくる。 本当にこれでいいのだろうか?もちろん彼のことは人として好きだし、友達としてでもずっと繋がっていたいと思う。 だけど同性同士で、しかも遠距離で「付き合う」とはどういうことなのか。 初めての恋愛は、こうして不安を募らせたまま始まった。 ▼前回の記事はこちら ------------------------------------- 遠

        • 自分に自信がなくても、「好き」だと言ってくれる人はいるもんだ。

          僕はゲイの出会い系アプリをきっかけに、今の恋人と付き合っている。 そのアプリ内にあるマッチング機能で、お互いの写真を見て「いいね!」を押したことが始まりだった。 僕は自分の顔に自信がなかったから、雰囲気でなんとなく伝えられたらと加工した顔写真をアップロードしていた。(万が一、顔バレしないためにも) 彼と少し話して仲良くなってからだっただろうか。彼に「僕の写真見て”いいね”を押した理由とかってあった?」と聞いてみたことがあった。 すると、「タイプだったから」と返ってきた

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        異常者だって思われても、これが僕の「普通」なんです。

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        • 今日、僕は彼の恋人になる。
          9本
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          6本

        記事

          【第7話】愛されたくて、愛してしまった。

          誰かと一緒に添い寝をするのは、たぶん子どものころ以来。 隣にいるのは、ゲイの人。最悪、襲われるのではないかと思ってた・・・。 しかし彼はベッドで横になると、のび太なみの早さで寝落ちした。グーグー音を立てて、普通に寝た。 初めて会った人と添い寝をした夜は、まったくもって眠れなかった。 ▼前回の記事はこちら 朝方6時ごろ、少し眠れたような、、 彼のいびきがうるさくて、何度か目が覚めた。 今までにない日常に、「夢・・・?」と思ったが、夢じゃなかった。横を見ると、彼が横

          【第7話】愛されたくて、愛してしまった。

          【第6話】初めてのお泊まり

          初めて彼の家に泊まる。はるばる新幹線に乗って東京まで彼に会いに来たが、よくよく考えてみると、初めて会ったばかりのゲイの人の家に泊まるってどういうことなのか。 冷静に考えたら、急に怖くなった。 一緒にラーメンを食べに出掛けたあと、時計は22時半をまわっている。 今日は眠れるだろうか。夜はこれから。まだまだ長くなりそうな予感がする。 ▼前回の記事はこちら 彼が住んでいるのは、東京の、聞いたことがない場所だった。東京駅から電車で約30分といったところにある。 明かりがつ

          【第6話】初めてのお泊まり

          【第5話】哀愁のシャンソンショー

          出会い系アプリで知り合った同性の人と東京駅で会う約束をして、行ってみたかった浅草と東京スカイツリーを彼に案内してもらった。時間はもうすっかり夕方の5時をまわっている。 このあと、彼が毎月の楽しみにしているというライブを聴きに、とあるライブハウスへと向かう。 今日はその夜編。 ▼前回の記事はこちら ----------------- 「ライブハウス」と聞くと、20代・30代の人ならおそらくバンドグループがライブするような会場を思い浮かべるのではないかと思う。 30代

          【第5話】哀愁のシャンソンショー

          【第4話】空のうえから、東京を歩く。

          新幹線に乗ること一時間半。 出会い系アプリで知り合った男性に会いに、東京駅へ向かう。 今回は、浅草をまわったあとの続きの話。 ▼前回の記事はこちら(in浅草) そういえばだが、前回の記事で掲載した写真に実はひっそりとスカイツリーが映り込んでいる。 見えますか? うんこを通り越した先にある、東京スカイツリーが。 うんこネタはもうこの辺で。 浅草をまわったあと、そんな東京スカイツリーに向かうべく東京スカイツリーラインの電車に乗った。東京スカイツリーに行くのは、今回

          【第4話】空のうえから、東京を歩く。

          【第3話】うんことわんこと、すき焼きと。

          僕は今日、出会い系アプリで知り合った男の人に会いに、東京へ行く。 新幹線に乗ること、約一時間半。 二ヶ月間、メッセージと電話でやりとりを続けた末、ついに二人は東京駅で出会った。 今回はその後のお話。 ▼前回の記事はこちら 東京駅に到着してからしばらく、「本当に、もうすぐ会うんだ」とただただ緊張していたのだけはよく覚えている。「少し遅れる」のメッセージに少し安堵して、何度も深呼吸をした。 「とりあえずその辺にあるお店でも見て待ってて」 そう言われたものの、とりあえ

          【第3話】うんことわんこと、すき焼きと。

          世界一底辺な僕を、今日も愛してる。

          生まれてきたことが、失敗。 「僕」そのものが、世界が生んだ失敗作だと、そう思っていた。 勉強できない。 仕事もできない。 スポーツは全般苦手。 恋愛だって、ろくにできない。 もっと詳しく話せば、 高校受験も、大学受験も、第一志望に落ちた。どれだけ勉強をがんばっても、学校のテストの結果は平均点以下でいつもまわりからバカにされてた。 社会人一年目ではアパレル販売の仕事を始めたけど、お客様に話しかけることすらまともにできなくて、毎日のように先輩・上司に怒られて家に帰って

          世界一底辺な僕を、今日も愛してる。

          【第2話】ハッピーエンドが見えなくて

          2021年10月26日、午前5:30。 緊張と不安で、あまりよく眠れなかった。 アラームより先にむくりと起き上がり、そのままシャワーを浴びて素早く身支度を済ませる。 僕は今日、出会い系アプリで知り合った男の人に会いに、新幹線に乗って東京へ向かう。 ▼前回の記事はこちら あらすじゲイ、バイセクシュアル、パンセクシュアル…。自分は一体何者なのか?セクシュアリティと葛藤するも、異性を好きになることができず、33年間独り身で過ごす。ある日、ゲイ向けの出会い系アプリをダウンロ

          【第2話】ハッピーエンドが見えなくて

          【第1話】出会いは、偶然のマッチングから

          メッセージのやりとりだけで、誰かのことを好きになる。 そんなことあり得る話なんでしょうか。 アリエールでしょう。 これは出会い系アプリで知り合い、はじめは「誰とも付き合うつもりはない」と一線を引かれ、一度は友達すらもやめようとした男2人が東京で出会い、遠距離恋愛を始めるに至ったノンフィクションストーリーである。 ▼前回の記事はこちら \ Special Thanks!! / ----------------- ”男同士がリアルを求める出会い系アプリ” ”そこには

          【第1話】出会いは、偶然のマッチングから

          出会い系アプリに手を出したら、同性愛に発展したえらいこっちゃな話

          前回、自身のセクシュアリティについて赤裸々に書きました。 僕は今、同性の方と遠距離でお付き合いをしています。 今の恋人と出会うまで33年間、僕は誰ともお付き合いをしたことがありませんでした。自分のセクシュアリティを受け入れることができず、「普通でいなきゃ」と自分の気持ちを誤魔化して生きてきたからです。 ただ、いわゆるその普通の(男女間の)恋愛ができず、「独りきりで生きていくことが自分にとって幸せなことなのかも」とずっと孤独に生きてきたんですよね。 では、そんな僕がなぜ

          出会い系アプリに手を出したら、同性愛に発展したえらいこっちゃな話