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一倍速の世界を一倍速で生きる

イベントはファシリテーターで選ぶ


イベントが多い季節になってきました。
親しい人との会食もそうですが、私はビジネス系イベントに参加するのが好きで、10月以降、秋から冬に景色が変わっていく中でイベントが増えてくるとソワソワしてしまいます。
リアルに会うオフラインイベントに回帰する中で、コスパの良いオンラインじゃなく折角オフラインなのだから(と自分に言い聞かせてw)1~2万するイベントに参加しています。
この1ヶ月で3件ほど参加したのですが、正直外れで全然面白くない。。
ソーシャルインパクトの文脈に近いイベントに参加してるのですが、真新しいインプットが無いことや、セッションテーマが抽象化し過ぎてたり、未だ世が追いついてない領域だったりする中で具体的なことを語れてない人が多いのがグッとこない理由なのかも、と整理しています。(高い勉強代でした…)
●万するので一定のクオリティを期待していくのですが、これまで登壇者が良ければ外すことはまずなかったのが、何をテーマに(どこを目指して)登壇者が話すのかが曖昧な場合は必要条件になることに気づいた11月でした。(登壇者よりもファシリテーターで選ぶのがいいのかもですね)

未来のためにいまを犠牲にするのは止めよう


そんなこんなもあり、改めて「本からのインプット」に回帰してまして、久しぶりにヒットだったのが、オリバー・バークマンの「限りある時間の使い方」。

一言でいうと、未来のためにいまを犠牲にするのは止めよう、ということ。
80才まで生きるとして4000週しかなく、有限な時間の中でいくらタイムマネジメントを洗練させて効率化を極めようとも、全部はできない。
まずは全部やろうとすることを手放すことが始まりであり、ぷよぷよのように絶え間ないタスクを全て落ち着けた先に、ようやく本来自分がやりたかったことに全集中できる時間がくる、という考え方は幻想であると喝破しています。

受信メールが空になることは無いし、最速で仕事をDoneするほどに「あいつはデキるやつだ」という評価のもとに底なしのバスケットに追われ、Readyな状態は永遠に来ない。
やることが無限に吹き出てくることを分かっていて、それでも全部やり切るという不可能なゴール設定をしてもがいている。
そこにウェルビーイングはないのでは?未来を手放して「いま自分がやりたいことは何か?」を直視していまやりましょう、というとってもストレートな話でした。

超長期目線で「いまやりたいこと」を見直す


実はこの数年うっすらと私が感じていた違和感があります。
「全部を全力で全速力でやろうぜ、それがカッコいい」論、よく耳にしませんか?
天邪鬼な私はこの最速至上論にモヤモヤしていて、その違和感を真っ正面から言語化してくれたのがバークマンさんなのでした。
深夜にPodcastやYouTubeを2.5倍速で大量にインプットする経営者や、人の二倍働けば力がつくというオーナー社長、深夜1時に顧客とメールの即レスを競い合う中で顧客と分かり合えた気がすると言っていた元同僚など、マーケットの中でも特別デキる人たちは全ての時間を仕事にBetしてる人が多く、凄いなと思うのは確か(ロングスリーパーな私には実際めちゃめちゃうらやましい…)。
決して否定する訳ではないですがユニコーン賞賛の風潮もあるし、ウチはユニコーンの〇〇よりも早くARR伸ばしてます、など競争力の証左として到達スピードを語るスタートアップはとても多い様に見受けます。
それはそれで美しい世界観だと思いますが、個人的には「いま」しか手に取れない時間と空間をもっと大切にしたり、長い時間軸にゴールテープをおくのも、とっても価値あることなのではないかと思っています。

サグラダ・ファミリアのように自分が生きている内には完成しないモノを希求することもあるでしょうし、土づくりから始まって300年かけて産業やエコシステム、その構造づくりに向き合っている人たちもいると聞きます。
いまは過去と未来の結節点であり、本当は過去も未来も無く「いま」しかない。
いまの自分が手に取れる「目の前の時間」の中で何を大事にしたいのか?ここを超長期目線で見つめ直すことはライフキャリアにとって極めて大事です。

効率化によって便利が享受できる時代ですが、筋肉痛のような薄っぺらいものではなく、心の痛みを伴うようなユーザーペインに向き合い、社会課題を起点とした仕事をされている経営者とお会いする度に、「いま自分がやりたいことは何か?」を問われる気持ちになります。

↑ICCカタパルトでのGoVision小助川さんのピッチは泣けます

それはとても勇気のいる内省になりますが、ありのままの自分の欲求と現実を認めることで、腕まくりして目の前にある「やるべき仕事」と子供たちに向き合えています。

みなさんのありのままの今が、豊かな時間の流れでありますように。


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