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レコード棚を順番に聴いていく計画 Vol.26

【ブログの過去記事】

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[34枚目]●V.A.『テキサス・ブルース』<アーフーリー/Pヴァイン>(89)


※鈴木啓志さんの解説を、かなり参考にさせて頂きました。

<アーフーリー>発の<ゴールド・スター>録音を集めたVol.1と、“ブルース再発見”期の作品を集めたVol.2を<Pヴァイン>が再編集した物。テキサスとは言え、ヒューストン・ジャンプ系ではなく、「カントリー・ブルース」に焦点を当てたもの。ライトニン・ホプキンス、リル・サン・ジャクソン、マンス・リプスカム等を収録。ライトニンは<ゴールド・スター>への初録音作も。まだ、声にドスが効いてないのが何とも。

①②リル・サン・ジャクソンは、完成度の高さは本盤随一とも言えそう。哀感が滲むギターに、落ち着いたヴォーカル。耳に馴染みやすいが深みもある。 ③リー・ハンターはピアニストで、アイヴォリー・ジョー・ハンターの兄弟。時代を遡ったようなピアノがお見事。スクラッチ・ノイズさえ、曲の彩りに思える。

④⑧⑫⑭と登場のL.C.ウィリアムスは、“ライトニン・ジュニア”と名乗るほどライトニンに似ている。とは言え、もう一歩届いていない感じが“ジュニア”か。しかし、④以外はそんなにライトニンを感じない。本盤では、ライトニン→L.C.の配列が3回ある。彼はドラマーで、ギターはライトニンが弾いている模様(全てかどうかは?)。普段のライトニンより手数が多い気がしないでもない。

⑤⑥はピアノのリロイ・アーヴィン。テキサスはピアノ・ブルースでも有名だ。この人は豊かな声も魅力だ。 ⑦でライトニン登場。<ゴールド・スター>最後の一枚だそうだ。 ⑨⑩は、ライトニンの“相棒”サンダー・スミス(ピアノ)。丁寧さより乗りが目立つ。因みにライトニンはサンダーに合わせて付けた名前だそう。⑪がライトニン最初の録音。ギター技がポイント。⑫のL.C.はライトニンから離れる。⑬⑭もライトニン→L.C.。⑭はピアノでエルモア・ニクソン参加。

⑮かすれ声のマニー・ニコルス。⑯マンス・リプスカムは、やや“フォーク・ブルース”調。私はこの人、風貌も含め好き。

⑰は、ギターを膝の上に乗せスライドするブラック・エイス。マンスやこの人、続く⑱ラトルスネイク・クーパーのテンポの取り方やフレーズの跳ね具合、和みます。

⑲マーシー・ディー(ピアノ)。少し引き摺るような歌い方も味がある。ピアノのフレーズも引き摺り気味 ⑳はハープのビリー・バイザー。<Pヴァイン>から発売されたライトニンのビデオに登場しているとの事。 21時々ジャズっぽく感じるピアニスト、アレックス・ムーア。22スモーキー・ホッグ登場。忙しなくも聴こえるピアノやズンズン来るベースをバックにルーラル感たっぷりだ。 23ピアノのロバート・ショウ。24いつもながらのライトニン。リル・サン・ジャクソンの2曲に対抗するならこれだろう。そしてラストは再び登場のマーシー・ディー。ギターにK.C.ダグラス。リズム&ブルース~ロックンロールも感じる。“カントリー・ブルース”ではない。“テキサス・カントリーブルース”の重要アイコンであるライトニンの典型的な曲の後に配置されるのが相応しいのかも知れない。

Lil Son Jackson- Gamblin Blues


Lee Hunter Back To Santa Fe


LC. Williams, Strike blues

Texas Blues Volume 1 (Full Album Vinyl)



Texas Blues Volume 2 (Full Album Vinyl)



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