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意思決定のノイズについて軽く学んだのでメモ

こんばんは、こにしです。

HBR論文バージョンの方ではあるんですが、前から気になってたノイズについて学んだので軽くメモを書きます。

この本を読んだきっかけ

ファストアンドスロー含め、カーネマンの書籍は社内でもよく話題になるので前から気になってはいました。

ただ、カーネマンの書籍は例に漏れず長いので手を出せていなかったところ、HBR論文版を発見したのでまずはこちらを読むことにしました。

HBR論文シリーズはちょこちょこ読んでるんですが、特定のトピックについて短く濃い内容で説明されていて非常に時間対学習効果が高いです。

下記は前職の上司に勧められたものなのですが、めちゃくちゃ名著なので興味ある方はぜひ読んでみてもらえると。

勉強になったところ

バイアスとノイズの違い

意思決定の不安定さのことをノイズと呼ぶわけですが、バイアスという似たような用途の言葉もあるのでその違いについてまとめます。

ざっくりいうと、バイアスはブレの傾向のことでノイズはそれ以外によるブレのイメージです。

文中にもあった例を出すのですが、例えば射的をするときに下記の4パターンがあるとすると理解が進むと思います。(野球の球審のストライクゾーンの取り方とかでもいけると思います)

  1. 焦点が中心に合っていて特にぶれない=バイアスもノイズもなし

  2. 全体的に下方向にずれているが下の方でまとまってはいる=バイアスはあるがノイズはなし

  3. 焦点が中心に合っているがその周辺によくブレる=バイアスはないがノイズはある

  4. 全体的に下方向にずれている上にそこを中心にブレる=バイアスもノイズもある

こんな風に、全体の傾向としての偏りのことをバイアス、それ以外の細かなブレのことをノイズと呼びます。

意思決定に照らし合わせて言うならば、「保守的な判断をしがち」とかはバイアスで、「気分によって言ってることが変わる」のようなものはノイズになるでしょう。

対処法

バイアスとノイズについてはそれぞれ対処法があるのですが、まずバイアスについてはある程度原因がわかりやすいのでそれを明確に取り除くというところが対処法になります。

ものにもよりますが、統計データを参照するとか多様な情報源に触れるとかが有効な打ち手になる場面があるでしょう。

一方のノイズは扱いが難しそうです。アルゴリズムやチェックリストの活用というものが書籍の中では言及されていましたが、ケースによってはしっくりこないものもありそうな印象。

ただ、チェックリストの運用は社内でも結構言われていることで判断基準を揃えて担当者感の認識揃えるのにも有用ではあるので、これ自体は使えるとこで使っていくのはわかるなと思いました。

考えたこと

ノイズと時節にあった意思決定は分けて考えた方が良さそう

「同じ人でも時間が開くと真逆の答えを出してしまうことがある」「同じ会社でも担当者が変わると判断が違うことがある」というようなことが冒頭で問題提起としてなされていましたが、それが必ずしも悪いこととは限らないのではないかということは真っ先に思いました。

ものにもよりますが複雑な事象に関しては、あらゆる要素を複合的に鑑みて判断を下すため、タイミングが少し変わるだけで最適な判断の形が変わるということも十分ありうると考えるからです。

「前に言っていたことと違う」ということを一律で断ずるのではなく、その時々で適切な意思決定をできるように努めることが肝要かと思います。また、方針転換をする際にその理由を明示的に説明できるかどうかもポイントかなと。

一方で、ノイズというものは確かに存在していてそれをノイズを削減する手段を実行すること自体は大事だと思います。テンプレ化、フォーマット化、チェックリスト化などは出来る限り進めるに越したことはないでしょう。

おわりに

ダイジェスト版の内容ではありますが、ノイズについて簡単にまとめました。

意思決定ミスったなと思うことは結構な頻度でありますが、情報不足とかではなくてノイズ起因だったなと思うこともちらほらあるので読んでいて耳が痛かったです。

型化についてはすぐに業務に生かせる部分なのでネタを見つけたらドンドンやっていこうと思います。

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