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調整業務にはリーダーシップが必要

本記事は地味PMアドベントカレンダー14日目の記事です。

こんばんは。
本日、12/14分の担当はフリーランスでPMをしている小西です。

テーマが地味PMということなので、地味だけど大事な業務筆頭としてあげられそうな調整をテーマに書いてみようと思います。

よくある調整業務の勘違い

個人的な意見でしかないのですが、調整業務を受け身な仕事だと解釈している方って結構多いんじゃないでしょうか。

「色んな人の意見を聞いて利害関係などを考慮した上でいい感じの落とし所にまとめる」と言ってしまうとそこまでではあるのですが、取り組むスタンス次第でアウトプットも介在価値も本人のやりがいも大きく変わるんじゃないかと思っています。

例えば、調整業務の失敗パターンとして「利害相反が起きたところに適切な落とし所が見つけられない」なんてものがありますし、伝書鳩のような動きしかできず参画しているPMが自身の介在価値や成長実感を得にくいという話もよく聞きます。

では、それを防ぐためにはどうしたらいいのか。
僕はリーダーシップを発揮することが重要なんじゃないかと考えています。

良い調整を行うためのリーダーシップ

個別のプロセスや技法の話をする前に、1番大切なのは調整業務に対するスタンスの変化なんじゃないかと考えています。

具体的には「色んな人の話を聞いた上でいい感じにする」という受け身ではなく、「自分なりの意思や仮説を備えた上で、ステークホルダーの意見を適切に取捨選択しながら目的に適った意思決定を行う」という主体的な取り組みとして捉え直すことを指しています。

職場環境や人間関係によっては難しい側面があるかもしれませんが、小さな範囲からでも自分はこうしたいという意思を持って動いていくことが大切ではないかと思うのです。

もちろん、その分考えるべきことが増えたり責任も明確になったりはします。

色んなことを把握していないといけないし、それに対しての自分なりの意見を持つ必要があるし、それに対してのステークホルダーなりの意見や利害もあるし、Noを突きつけないといけない場面もあるし、他の案件やPJとの兼ね合いを考慮することがあるし、不明確な要素がある中でも意思決定することを求められたりします。

ちゃんとやろうとすると結構ハードです。

ですが、きっとこういう姿勢で取り組んだ方が仕事が楽しくなるし成長できるしうまくいく可能性も高まるものだと信じて自分は日々業務を行なっています。


昔話にはなるのですが、うまくPJを進められたときにステークホルダーの方から「うちの要望は取り入れられてないけどPJの意図を考えるとその判断は妥当だと思う」ということを言ってもらえたことがありました。

そのときに「みんな利害にうるさいと思っていたけどもそれは判断軸がわからないからそうなっていただけで、きちんとストーリーを示せばそれに応じて柔軟に考えてくれるんだ」と思ったのがPMとしての原体験の1つとしてあります。

自分が方向性を示してそれを起点に各所と調整を行うというリーダーシップを取ることがやはり調整業務においては大事なんじゃないでしょうか。


おわりに

「地味だししんどい、だけど重要」な調整というテーマで記事を書いてみました。

リーダーシップがどうこうとか偉そうなことを言いましたが、僕自身やらかすことが多くPMとしてはまだまだな存在ではあります。

重要機能のリリース判断がなかなかできなかったり、自信のあった企画が全然ヒットせずに即撤収になっこともあります。法人のお客様にリアルに怒鳴られたこともありました。

胃が痛くなるような経験も結構しましたが、試行錯誤しながら色んな経験を積むことで少しずつ上手くなってきたというのもまた事実でもあります。

最近はPMの育成支援のような仕事をすることもあり、どうすれば調整業務という捉えにくいものの要点を伝えることができるのかという気持ちでこの記事を書きました。
(具体的なコミュニケーションやドキュメンテーションの技法は別途書きたいとは思ってます)

この仕事を前向きに捉えるきっかけとか何かしら参考になったと言っていただけることがあったなら幸いです!


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