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webサービスはデータが命

このポエムでは、webサービスを運営するにあたってのコアはなにかという話をしてみたいと思います。

データが命

webエンジニアは、やれReactでSPAをソリッドに作るやら、Railsをつかって高速に実装やら、Firebaseで工数を抑えつつスマートにPMFやら、Spring BootでJVMの資産を活用しつつ構築やら、どういったスタックでワシの考えた最強のサービスを作っていくかをベースに議論しがちです。

それはそれで必要だし深いトピックなのですが、webサービスのコアはクオリティの高いデータを集めることであり、全ての要素技術はよいデータの収集装置・機構(= 手段レイヤ)と考える必要があると思います。

では、クオリティの高いデータとは何か?これは、いくつかの側面に分解できますが、大きく分けるとシステム軸定性軸に分けることが出来ます

システム軸

システム軸はデータの保存形式や整合性、容量などが運用上扱いやすくなっているか?を指します。データに不整合や欠けがあるとサービスに欠陥がある状態になるし、保存形式がなぞのバイナリだとパースに苦労するし、容量が無駄にでかい設計だと抽出や集計に苦労することになります。色々なトレードオフを考慮しつつ妥当な技術選定や設計をする必要があるわけですが、これはwebエンジニアならイメージがつきやすいのではないでしょうか

定性軸

定性軸が本稿の焦点です。曖昧な表現なのを承知でいうと、「データが醸し出す雰囲気」です。先述のシステム軸で正しい設計を極めるより、競合と差別化しやすい(し、すべきなのが)この定性面の要素です。

たとえばブログサービスを運営する場合、そのサービスのコンセプトにフィットした記事が多く、それが継続的に増えているか?

家事手伝いのマッチングサービスなら、お手伝いさんのプロフィールが頼みやすい雰囲気や安心感を醸成できるデータが提示できているか?

車のシェアアプリなら、借りたいと思うような属性データが提示できているか。コスパや保険など、安心感を醸成できるデータが提示できているか?

などが挙げられます

定性的データのクオリティ

では、定性データのクオリティを継続的に上げていくためには?重要なのは以下だと思います。

まず全件みる: webサービスを始めたなら、DBに入ってくるデータはすべてチェックしましょう(個人情報などセキュアなデータは除く)。ブログサービスの場合、記事の中身を(気合で)全て読んで、サービスのコンセプトが伝わっているかを差異を確認しましょう。もしズレている場合、UIの雰囲気、オンボ、UXライティングなどでミスコミュニケーションが発生している可能性が高いためカイゼンポイントになり得ます。

良いデータを紹介し広げる: 良いデータを見つけたら素早く拡散したり、お手本資料に加えたりして広がる(=良いデータが増える)ように周知するとよいです。noteが毎月やっている note勉強会 は、noteで読まれやすい記事やスタイルを事例とともに紹介していて、わかりやすい施策例ですね。

初期に命をかける: とくにtoCのwebサービスでは初期の使われ方や雰囲気が重要になります。初期に方向性やトレンドが想定外に認知されると後から塗り替えるのは大変です。最初に投入されるであろうデータのクオリティにこだわったほうがよいです。サービスの存在意義が問われていると思うくらいでよくて、下手な機能追加より重要と思います。

まとめ

コードを書く前に「生データ」を見よう。サービスに合うデータを定義しよう。それが継続的に増える正のフィードバックが回るように施策を打とう、というご提案ポエムでした。

今回は端折りましたがシステム軸のデータも非常に重要です。これについてのポエムはまたの機会に...

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