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好きだったもの

命日。不思議な1日の始まりだった。

朝5時頃、目が覚めたら、メッセージが入っていた。

誰かを不愉快にしてしまったようだ。その時は、どうしてそんなことになったのか、皆目見当がつかなかったので、理由を聞いてみた。すると、

・xxの質問はまるで何かを捜査しているかのように感じます。
・xxの質問はその意図や動機が明示されていません。
・質問の内容とxxとの関係が明示されていません。

ああ、そう言われてみれば、、、と思い当たる節があった。

しかし、私は、その人から言われなければ、自分の物言いが失礼にあたるだなんて全く思っていなかったのだ。無自覚というのは恐ろしい。それから、いろいろな人に連絡して、詫びを入れたり、説明をしたり、返信が来たり、さらにあやまったり説明したりして、なんだかんだと、夕方までやりとりが続いた。それでも、果たして誤解は解けたのか、誤解が生じたことで入った亀裂は修復できるのかは、わからない。

振り返ってみると、私は仕事でも質問する機会が多い。もしかしたら、上の三点、これまでも不愉快に思った人がたくさんいたのかもしれない(もし、これを読んでくださっている方の中にいらしたら、ごめんなさい)。

夕方、銀座の眼鏡屋さんに行った。メガネを初めて作るときに、夫が連れて行ってくれた店だ。フレームの緩みを直してもらい、レンズをきれいにしてもらった。少し視界が明るくなった。

地下鉄に乗るために、数寄屋橋の交差点に出た。病院が築地にあったので、銀座は通り道で、何度も夫と一緒に渡った交差点だ。すぐに赤になってしまうので、車椅子を押しながら、大急ぎで渡った(あれは、怖かったかもしれない)。タクシーを止める場所が分からなくて右往左往したり、救急車で通ったこともあった。交差点のすぐ近くには、銀座駅に降りるエレベーターがあって、よく使った。営団地下鉄の駅員さんは、車椅子の人にいつもとても親切だった。そんな事をつらつら思い出しながら歩いた。

今日は命日なので、夫の好きだったものを食べたいなと思った。何にしようか迷ったが、握り寿司を買うことにした。お寿司は私も大好き。マグロは赤身と中トロ、ウニ、イクラ、穴子。夫の(私も)好物の光り物はなかったけれど、仕方ない。生姜とネギを刻んだ冷奴と、清汁で、簡単な夕飯。美味しかった。

終わってみれば、平和な1日でした。メッセージをくださった皆さま、ありがとうございました。

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