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「会社員辞めるなんてもったいない」と言われたけど、何がもったいないんだろう?

久しぶりに会った知り合いのおばさんに会社員を辞めたことを話したら「もったいない」と言われました。何がもったいないのかさっぱり分からず、「お金?時間?労働力?どれがですか?」と聞いた(詰めたつもりはないです(笑))ものの明確には答えず、「もったいないねー」と言って帰って行きました。

何だか引っかかったのは、10年前の自分だったら同じことを言ったかもしれないと思ったからです。
でも今となってはその頃は何でもったいないと思ったんだろう?

ということで「もったいない」と思われた理由を分解してみようと思います。

もったいないの意味

まずはネットで言葉の意味を調べました。

Wikipediaより
物の本来あるべき姿がなくなるのを惜しみ、嘆く気持ちを表している。
元来は仏教用語である。また、「勿体無い」は、もともと「不都合である」、「かたじけない」などの意味で使用されていた。現在では、それらから転じて、一般的に「物の価値を十分に生かしきれておらず無駄になっている」状態やそのような状態にしてしまう行為を、戒める意味で使用される。

私の本来あるべき姿は、会社員時代の私ではなく今の私だよなぁと思います。
会社員時代は「こうあるべき」思想が強く、ファッション誌とか見て好きでもない丸の内OLみたいな服着てたし(さすがに30歳前後までの話(笑))、朝ダルくてもちゃんと決まった時間に出勤していました。だからいつも、「服はたくさんあるのに着ていく服がない」状態だったし、病院に行くほどではない不調状態が慢性化していたように思います。(今は真逆の生活)

だから「本来あるべき姿がなくなるのを惜しみ、嘆く気持ち」はお門違いでした。
次は一般的な意味の「価値を生かしきれておらず無駄になっている状態」というところの「価値」は何だろうということで、分解してみます。

人生とは○○があなたの価値観

10年前くらいにカラーセラピーにどっぷり浸かって、セラピスト同士でセッションし合ったり、マルシェなどで格安に提供していました。
その時に「価値観」というものを初めて深く考えたように思います。

価値観というざっくりした言葉ではピンと来なかったところに、「人生とは○○だ」の○○の部分があなたの価値観だと言われて導き出した答えが、「人生は楽しまないと損」でした。ポジティブなウェーイ系っぽいですが(笑)

楽しむ⇒感情的なもの、損得⇒比較するもの

楽しむことを損得勘定で考えているということは、「過去の自分と今の自分との比較」と言い訳もできますが、当時の私の価値観はあきらかに「他人との比較」による優越感と劣等感でした。「あの人より楽しいことしている」とか「この子は休日いつも楽しそうなことしていて羨ましい」とか。

そう、完全なる「他人軸」でした。

価値を生かす

歳を重ねて、いろいろなことを学んだり感じたりして少しずつ「自分軸」で生きられるようになってきた今の○○の中はと言うと、
「人生は経験値をアップさせて、自分の好きなところでクリアするものだ」になりました。

経験値のアップはポジティブなこともネガティブなことも含まれます。そう思えるようになったのは、ちょうど5年前に起きた熊本地震の被災体験が大きく影響しているように感じます。
幸いにして自分も家族も友人知人も命にかかわることはありませんでしたが、「死を意識したこと」や「日常が一夜にして壊れたこと」による価値観の変容は大きかったです。

もったいないの意味が「価値を生かしきれておらず無駄になっている状態」となると、その価値の意味が私には「経験値」です。ポジティブな経験もネガティブな経験も、「無駄になってない」どころが「生かしきれて」います。

今度もったいないと言われたら、長々と説明してやろう(笑)

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