田舎暮らし実践録⑥田舎の貨幣経済性の薄い世界観に学ぶ
次回に引き続き、田舎の貨幣経済にまつわる僕の妄想を話してみたいと思う。
あくまで妄想なので、話半分で聞いていただけたら嬉しい。
前回の記事で、田舎は貨幣経済性が薄く、物々交換的な世界観が強い。
そして、僕はそっちの世界観が好きだし、世の中もその方向に傾くだろうと書いた。
そして、その理由は、モノの価値が上がり貨幣の価値が相対的に下がるからである。
今、日本円は円安と言われているように、非常に価値が低い状況である。
わかりやすくいえば、昔は1ドル=100円だったのが、1ドル=150円になっており、
つまりアメリカで昔100円だったハンバーガーを買おうと思うと、今は150円出さないといけないという状態。
これは、海外通貨に対して日本円の価値が非常に下がっているという話である。
そして、この先も基本的に円の価値は下がっていくと言われている。
だから外貨(例えばドル)に変えておくのが良い、という話になったりするわけだ。
ただ、じゃあドルに変えておけば安心か?というと、まったくそうではない。
なぜなら、貨幣の価値というのは上がり下がりするものだからである。
たとえば、当局がお金を擦りに擦って、お金が世の中にたくさん出回るとお金の価値は下がる。
当たり前の話だが、少ないものはレアリティが上がり、多くの人が求めるようになるので価値が上がる。
逆に世の中にたくさん溢れているものは、価値が下がる。
実際、10年前に比べて日本円の価値は半分になっており、これは10年前必死に稼いだ月収30万円は、今実質15万円に目減りしているということだ。
同じだけ働いたのに、実質給料は半分になっていると言っていい。
まじで泣きたい。
貨幣の価値というのは相対的なもので、実際、貨幣自体には何の価値もない。
ただ価値を一時的に数値化しているに過ぎない。
そして、一旦数値化したら、その実質価値が下がると、元に戻したはずなのにあら不思議。
価値が半分になっていたりする。
くそう、10年前ならハンバーガー丸ごと1個買えたのに、今だと2/3バーガーにしかならねえ。
というわけだ。
(2/3バーガーってなんだ。)
だったら10年前にハンバーガーに変えておき、ハンバーガーのままもっとけば良かったよね、という話だ。
それは違うか。
とにかく貨幣の価値は上がり下がりする。
そして基本的にはモノの価値は上がりはすれど下がりはしないと思っているので、物々交換の価値が高い。
そして、みんなそれに気づき始めて、物々交換的な世界観に傾いていく。
という僕の妄想だ。
ちなみにここでいうモノとは、より人間的なモノを指している。
大きく分けて二つ。
身体的なモノか、感情的なモノだ。
身体的なモノとはシンプルに食物である。
人間は食っていかなければ、生きていかれない。
つまり、ほぼ絶対的な価値(貨幣のように上がり下がりしない)を持っていると言っていい。
感情的なモノとは、わかりやすくいうと占いやコーチングなど、人の本音や無意識にアクセスするようなモノだ。
ここでは占いやコーチングを具体例に挙げたが、別にそうじゃなくてもいい。
要は、本音を吐露する場所や環境の価値が上がるということだ。
これも人間である以上、感情を持っているので、それを吐き出さずにはいられない。
つまり、話し相手(そして、質の高い話し相手)はいつの時代も求められている。
絶対的な価値を持っていると言って良い。
田舎に来て、貨幣ってただの紙切れなんだよなぁ、というのを再確認した。
考えてみれば当たり前のことだが、貨幣自体には何の価値もない。
後生大事にお金を抱えていたって、墓場まではもっていけない。
それでいて、貨幣の価値が下がり続けるとしたら、なおのこと貨幣で持っておくことはナンセンスだ。
もちろん、貨幣経済に生きている限りにおいて、取り引きの道具になっているお金をいくらか持っておくことは必要である。
それは間違いない。
ただ、あらためて「貨幣自体に価値はない」「貨幣はただの紙切れである」というのを認識しておくことは大事だ。
金に目が眩んで犯罪をおかしてしまう。
なんてことは、本当に滑稽だから。
リスクを冒して30万円盗んでも、何年後かには半額になっている。
どころか、本当に紙切れになってしまうのかもしれないわけで。
何の価値もない紙切れを、とんでもないリスクを冒して手に入れていることになるかもしれない。
極端な例を持ち出したが、「金を稼ぐ」というのも本質的には同じことだ。
金を稼ぐことばかりに気を取られて、時間と精神を削る。
そして、その金は数年後には価値が目減りしている。
最悪、価値が0になる。
なんてことになってしまえば、本当に人生の時間と精神リソースの無駄遣いだ。
散々僕の妄想を語ってきたが、今回の話には肝心のソリューションがない。
ソリューションの妄想については、次回に筆を譲ろう。
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