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いろんな「私」を抱きしめて(046)

こんにちは、紺野うみです。

皆さんは、「今」ってどんなチャンスだと思いますか?

これまで当たり前にできていた娯楽や外出の多くが制限され、きっと多くの人がなにかに耐え、心の内で闘っているに違いないと思うのです。

それに、大切な人と会えないというのは、純粋に辛い。

でも、なによりも重い「人の命」を守るためには、もうそうするより他、道が残されていないのです。

誰だって、自分ばかりではなく「大切な人」のために、決断している。

……それを想うと、人々の心がとにかく少しでも癒され、この日々が「絶望」で埋め尽くされないようにと、願わずにはいられません。

もはや、自分の心の健康は何としてでも、純粋な「自分の力」で守り抜かなくてはいけない。

外側に向けていればよかった目を、今こそ内側——つまり「自分の心」に、向けることを考える、重要なチャンスでもあると思わなくては。

そう……。今日は、「どんな心も、自分のもの」だと受け入れる、大切な心の在り方について。

あなたの心を「豊か」に保つためにも、忘れずいてほしいことを伝えたいと思います。


心の動きに敏感になる

人は誰しも「心」というものを見ることはできませんが、大抵の場合、人のそれよりも自分のそれは「冷静にとらえること」が難しいものです。

その時々の感情や想いは、「来ましたよー!」などと、心の玄関から堂々と入ってきてくれるわけではありません。

ごく自然にひっそりと「無意識」の中に訪れ、気がついたら心の中に居座っているものなので……。

私たちは、その流れの中にたゆたい、時にはさまよい続けることにもなったりするんです。

でも「自分の心」を丁寧に見つめるっていうのは、その「想い・感情の来訪者」について、よく心の内側を観察してみるという行為なんです。

「あ、今はこの感情が私の中にいるんだな」
「この想いが、さっきからずっと胸の中に陣取っている気がする」

そんな風に、いつも「どんなものが心の中にいるのか」を知ろうとする努力を、惜しまずにいるということですね。


さまざまな想いの姿

特に、「マイナス方面の想い・感情」については、なおさら自分自身では認めがたいものかもしれません。

たとえば、「嫉妬」「淋しさ」「不安」「哀しみ」「怒り」など……。

こういうものは、感情の波の勢いが激しいため、「自覚」がなかなか難しかったりもします。

その荒波にさらされて、耐えるのに精一杯になることが多い。

でも、もし「ひとりの時間」が多く確保できたり、自分の暮らしや「身近な存在」について考えることが多くなるであろう「今だから」こそ、自分の心の中に目を向けるチャンスだと捉えてみませんか?

「あなたの心は今、どんな想いを抱えているのか?」

ぜひ、問いかけてみてほしいのです。

きっと、それまで苦しくて見ないふりをしていたような感情だって、見つけられるかもしれません。

「あぁ、私は本当は悔しいんだ。だからこんなに気持ちがイライラするし、不安定で苦しいんだ……」とか。

「なんだ、淋しさの裏返しだったのかもしれない……。本当はこの人と分かり合いたいのに、それができないのが辛いんだ」とか。

これまでは、スルーしてきていたものも、もしかしたら拾ってあげられるかもしれません。


「自分らしい」心の姿を探して

そして、この「自己観察」は、「想い」や「感情」ばかりに限ったことではありません。

自分の「個性」だって、しっかりと考えてあげれば、その「輪郭」を捉えて受け止めることができるんです。

「個性」——言葉にするとたったの漢字二文字ですが……。

これは、自分の心の中には、いつも「どんな自分」が滞在することが多いのか、ということ。

あなたは、それを知っていますか?

たとえば私なら、よく「こんな自分」を自覚しています。

・人とのコミュニケーションを楽しむ自分
・ひとりでいろんなことを深く考える自分
・言葉についてとことん掘り下げる自分
・理想に向けて真面目に自らを叱咤する自分
・反発や怒りで心の炎が燃える自分
・大好きな自然や神社で充電をする自分

いろんな「自分」の瞬間が日常には訪れるので、その主な登場人物を自覚しているだけでも、自己コントロールが容易になります。

そして、それらを否定することなく「自分らしさ」として認めることが、大切なんです。


「今だからできること」をする

こんな非常時においては、できないことの数を数えていても、切ない想いをするばかり。

それなら、「今だからこそ、クローズアップしやすいこと」を見つめてみることが、一番なんじゃないでしょうか?

外側の世界が制限されている今、私たちのチャンスは「内側の世界」にあるような気がしています。

特に、心が不安定に乱されやすい世の中だからこそ……。

自分自身の心の軸を、しっかりと守り抜くためにできること、一緒にやってみましょう。

ピンチこそチャンスになる。

――今が、きっとその時です。


紺野うみ

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