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『英語で歌えば上手くなる!: ボーカリスト養成プログラム』を読んだ

子どもの頃から歌うことが好きで、まぁまぁ歌えているほうだと思っていたものの、大人になって歌うシーンがあった際には「なんかうまくいかないな」と課題感を抱えていた。決定的に「自分は歌が下手かもしれない」と思ったのは、昔から好きなアーティストが、必ずしも歌が上手いわけではない(違う個性がある)と紹介されているまとめ記事を読んだことがきっかけだ。

思えば洋楽が苦手だったし、かわいらしい声で高らかに歌っているような曲が好きで、私も真似をして歌っていた。自分の個性と言えばそうかもしれないが、洋楽や、大人っぽい歌が歌えないのはスキル的な欠陥なのではないかと。

うすうすとそう感じていた私がたまたま目にして、そしてKindleでポチってすぐ読んだのがこの本だった。

筆致から著者のストイックさがにじみ出ていて、実用書でよくあるような「読者の背中を優しく押してくれる」ような感じが薄い本ではあるが、他のボイストレーニング系の本ではあまりないアプローチをしているのが有用だと感じた。

例えば、私がボイストレーニング系の本を何冊か読んだ経験だと、多くのものが、声が出る仕組み、姿勢や表情筋などの体の使い方、息の使い方などを解説しているのだが、この本は「英語の歌を歌う」ことで、日本話者が体得していない息の使い方、発音、フレーズ感を学び、それを歌全般に生かしていこうというものである。

トレーニングは、例えば歌いこなしたい曲をとにかく聞く、アルファベットの「ABC」の発音を練習するなど地道そのもの。しかし、これをやりこなすと歌に関して確実にブレイクスルーする期待感がある。おまけに英語の発音やリスニング力まで向上するというおまけ付きだ。

世の中に「英語の歌をうまく歌いたい」というニーズはあり、そういった人のためのノウハウも広く提供されている。ただそれが「歌がうまくなりたい」と思う人のための突破口として提供されているのがユニークなのと、もしかしたら英語をうまく使いこなしたい人向けにもいい本かもしれない。

お読みいただきありがとうございました! よかったらブログものぞいてみてください😊 https://kondoyuko.hatenablog.com/